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松谷警部と目黒の雨
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松谷警部と目黒の雨の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全5件 1~5 1/1ページ
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氏の作品を手に取るのは、「スラム・ダンク・マーダー その他」以来で、また左記以外は読んだことがなかった。 「スラム・ダンク・マーダー その他」の記憶は曖昧だが、謎解きは複雑ながらも重厚な本格ミステリという印象が残っていた。 さて、本作。 読み始めると、文章は平易だが、長編としては短めにもかかわらず、物語の登場人物が多いのに戸惑った。 なおかつ、登場人物の書き分けがあまり成功していないように思う。 そのことが、謎解き面においてしばしば良い点があるにもかかわらず、プロット全体の説得力を弱めているように思う。 特に、ヒロイン(あるいはファムファタール?)的な立ち位置の登場人物の描き方にやや精彩を欠くのが残念。 彼女の存在が犯人の行動原理に大きくかかわってくるので、この点は、プロット全体の説得力という点で致命的ではなかろうか。 さらに犯人についていえば、その隠された出自が解決編で明かされるが、手がかりがいささか弱い。 それを補うために物的証拠が提示されるが、解決編の段階なので、後出しじゃんけんの感は否めない。 その出自故に犯行に駆り立てられたとなれば、なおさらだ。 いっそのこと、解決編の前でその事実を提示した方が良かったのではなかろうか。 そういう手順でも謎解きの興味は削がれないと思うのだが。 不満ばかりを述べてしまったようだが、謎解きへのこだわりは好感がもてる。 シリーズ2作目も手に取るつもりなので、登場人物が適度な人数で配置され、なおかつ書き分けが成功していることを期待する。 | ||||
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どんでん返しもない、普通の警察もの推理小説でした。 さくさくっと気楽に読めます。 | ||||
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松谷警部・白石巡査のコンビが活躍する長編ミステリ。 限られた容疑者のなかから、緻密な論理展開をもって犯人を捜し出すというタイプの小説だ。終盤に披露される推理が圧巻。 ただ、驚きや意外性といった要素は希薄か。 動機には意外性があっていい。 村上貴史さんの解説が、平石貴樹さんという推理作家/英文学者の足取りと現在を手際よくまとめていておもしろい。 | ||||
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何故か読む前は、日常の謎的な軽めの短篇集と思い込んでいたが、案に相違して殺人事件に対する正統派の警察捜査によるフーダニットであった。 謎の解明に対する論理性では申し分ないが、動機についてはどうだろう。捜査陣が解決後一様に、人間性のもたらした犯罪として、犯人に非常に同情的なのが気になった。理不尽極まりない動機だと思われるのだが。 アンネセサリーラフネスというアメフト用語が一つのキーワードになるが、作者も作中人物も幾つものアンネサリーを犯しているのではないか。この犯人の動機に同情的になれる感覚は残念ながら理解出来ない。妊婦が殺されているのに、妊婦のお腹の中の子を殺された人数にカウントしようとしない感性はあるいは同一線上のものだろうか。 一方、タイトルにはある種のミスリードがあり、これは中々面白い。あまり見ない趣向ではないか。 | ||||
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一つの事件をきっかけに,過去の複数の事件へと辿り,帰結するというミステリで, 交錯する人や思い,遡っては今へと帰るを繰り返し,少しずつ真実へと近づく流れは, 確かに地味には映りますが,すべてが収束していく終盤までしっかり読ませてくれます. また,その数年の中で語られる背景も,思いの外に複雑,そして重いものとなっており, いわゆる『犯人捜し』タイプのミステリですが,『なぜ』の部分にも残るものがあります. ただ,大勢の関係者がドッと登場する序盤の様子には,いささか戸惑うところがあり, ほかにも,事件を紐解く一つのカギにもなる,舞台となった地域についてのやり取りが, 言っていることは理解できるものの,土地勘がない分,ピンとこないのが少し残念でした. | ||||
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