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絡新婦の理
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【この小説が収録されている参考書籍】
絡新婦の理の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.49pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全82件 21~40 2/5ページ
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本編:1377ページ。 これまで読んだ中で一番分厚い文庫本です。 これだけの超大作ですが、冗長な感はなく むしろ展開ははやく感じるくらいで 物語の面白さもあって、だれることなく読了することができました。 全く関係のないように思えるいくつかの出来事が徐々に繋がっていき 最終的に収束していくという ページ数に見合った複雑怪奇な物語のミステリ作品になっています。 なにより印象に残ったのが 始まりと終わりの場面の美しさ。 文章だけなのに、その光景が目に焼きつきそうになるくらい 美しくすばらしいシーンでした。 本屋さんで見ても圧倒的に目立つ分厚さと シリーズの5作目ということもあり なかなか手は出しづらい作品になっているかと思いますが 超傑作であることに間違いはないので ミステリ好きなら一度は読んでみてもらいたいと思う一冊です。 ちなみに これだけの長編ということもあり、登場人物の数も半端ではないのですが (シリーズレギュラー、準レギュラー含めば軽く40人以上) いわゆる人物紹介のページが設けられていないため 人の名前を忘れがちになります。 そのため、簡単にでもメモを取りながら読み進めることをお勧めします。 | ||||
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価格を比較し安価な当商品を選びました。商品に問題なく満足しています。 | ||||
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A4紙に大きく書き出したものの、複雑に絡み合う糸で紙面いっぱい埋め尽くされた。 まるで蜘蛛の巣のよう。その文様はめまいがする。 これは驚くべき傑作だった。 憑き物落としのシーンは長きページにわたって肌が粟立った。 ある登場人物のあまりの痛切さに息が苦しくなった。 ラストのシーンの美しい情景に恍惚とさせられた。 身体的に影響のある読書体験こそ本物だ。 『絡新婦の理』は本物の読書体験をもたらしてくれる。 最大限に楽しむために、前作すべてを読了すること(大変な分量だが少しも苦痛にならない) あとこれは頭の悪い私だからかもしれないが・・・。 よりしっかり内容を俯瞰するため人物の相関図を作成しながら読みすすめてはどうだろう? なるべく大きな紙で、できるだけ余裕を持って。 妖怪絡新婦のつむぐ糸に絡みとられることは至上の快楽だった。京極夏彦恐るべし。 | ||||
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蜘蛛の巣のように張り巡らせた糸のように次々とおこる事件、事件、事件。 複雑さが売りの京極堂シリーズのなかでも難解さが際立ってます。 「鉄鼠の檻」の仏教(禅)に続き、ユダヤ・キリスト教への理解が深まる書でもあります。 お嬢様学校が舞台なのに、二大暴力キャラである木場刑事と榎木津探偵の活躍が光ってます。 女子高生相手の教育者より強面刑事や傍若無人探偵の方がずっと公正で思いやりがあるのは皮肉。 | ||||
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本書は非常に美しい情景を頭に浮かばせる序章から始まる。 その後は幾つもの犯罪がタイトル通り女郎蜘蛛の「理」に沿って進む。 見事なのは物語が進む中での犯人のチラつかせ方である。移りゆく真犯人象は、読んでるその時は当然の如くその人と思ってしまうが、京極堂の「憑物落とし」によって期待を裏切られるとともに、違和感なくその象は推移していく。 序章を2度読ませる技も上手い。 京極夏彦を期待して読める本である。 | ||||
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全体的に見てシリーズ最高です。 他も全て読んだ上で、もう一度 読みたくなったので電子版を 購入しました。 | ||||
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【ネタバレあり!?】 (1件の連絡あり)[?] ネタバレを表示する | ||||
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読みたい本が安く手に入ると嬉しいものです。他のシリーズも読みたくなりました。 | ||||
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京極夏彦/京極堂がミステリーの皮を被りながら憑き物落としをしようとしているのは、われわれ読者であることを確信した一冊です。認識論、身体論、性と密教、仏教あるいは悟り、と関連性を持ちながら続いた集大成として生き物/ジェンダーとしての男女まで物語は射程を広げ、ある意味第一話にも輪廻するように、ウロボロスの蛇のような趣のある、このシリーズの集大成の物語でした。久しぶりに、読み切ったところで震えが来て、ここまでシリーズを読み込んできて良かったと思いました。ミステリという枠組みで捉えるのが矮小な気がする世界観を提示してくれる、数珠の一冊です。 | ||||
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京極作品の中で一番好きな作品です。 欠点は仰向けで読めないこと(笑) 一つ一つの事件と、それらを繋いでゆく緻密さには脱帽です。 何回も読み返していますがキャラクターが豊富なので飽きることはありません。 むしろ、沢山いる登場人物1人1人の心や行動を一回で理解するのは大変だと思います。 今回な「性に対する様々な形での執着」が沢山語られ 特に女性に関することが多いので、余計に共感しやすく惹き付けられたのかもしれません。 今回は「百鬼夜行 陰」を読んで、新たに理解を深めて再びこの作品を読み、やはり傑作だと思ったのでレビューしました。 | ||||
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昨日読み終えました。かなり長いですが、淡々と読み進めることができ、後半に入るとすべての伏線が一つなり、驚愕しました。魍魎の筺以上の不気味さを感じさせる作品だと思いました。京極堂の憑き物落としも必見です。 | ||||
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京極先生の本を初めて読みました。映画化された物も見たことがありますが…これは、映画化された2作品よりも怖くて、奇妙です。 続きが気になるとかもあったんですけど…途中で断念しました。でも、話としては面白いので星5つ | ||||
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本作品は非常に変わった構成になっている。なんとエンディングが物語の冒頭にあるというチャレンジングな構成。最後まで読みきった後で改めて冒頭に戻ることで話の全容を理解することができた。 今回のストーリーはいろんな事件が複雑に絡み合っていて、それらが各章ごとに別々に進行しているので、途中まではストーリー展開がまるで読めない。しかし物語の終盤に行くにつれて、それらの事件がまるで蜘蛛の糸のように有機的に絡み合ってきて、話の全容をつかむことができた。 今回も非常にページ数の多いレンガのような本であり、読み終えるのに1ヶ月以上かかってしまったが、飽きることなく読むことができた。 | ||||
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妖怪シリーズ第5弾。 本書の内容よりもその分厚さに度肝を抜かれた一冊。 さすがレンガ本といわれるだけあって、持つにも持ち運ぶにも一苦労。 通勤中の読書には不向きな作品である。 そんな空前絶後の厚みはさておき。 内容は面白い。 面白いだが、素直に「面白った」といえないこの物語。 それはこの物語が妖怪シリーズの中で、最も悲惨な結末を迎えているせいだろう。 他の作品も悲惨といえば結構悲惨なのだが、この『絡新婦』は何より 「後味が悪い」。 その最たる原因が、開幕後、早々と犯人が世間からも京極堂からも裁かれないことを明示している点だ。 事件は陰湿かつ救いがことこの上ないのに、京極堂さえも手出しできないとなると、 もはやお手上げ状態である。 唯一の救いと言えば、京極堂の薀蓄が健在だということ。 日本神話、キリスト教、ユダヤ教に関する圧倒的な知識の洪水は、いつもながら絶品の味わい。 また、作中でも言及されている「女性」性と「男性」性については、フィクションの中だけでなく、 現実の世界でも突き詰めていかなければならない大きな問題である。 | ||||
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失敗しました!“絡新婦”よりも先に“塗仏”を読んでしまったのです。 まだ読んでいらっしゃらない方には、京極堂シリーズは書かれた順に読むことを強くおすすめします。でないと、せっかくのおもしろさが減ってしまう気がするので。これからもう一度“塗仏”を読むつもりです。おそらく、新しい発見があるはず。あの女性がこんな方だって知らずに“塗仏”を読んでいたのですから・・・。1回目は「あ〜失敗した」という思いにおそわれつつ、すごいスピードで読みとばしてしまい、この人犯人?と予想した人も間違っており、なんだかわけわからなかった、という悔しい読後感でした。これは作品のせいでなく、読者である自分の読み方間違えたせい、という気がします。もったいなかった。 少し時間をおいて、2回目ゆっくり読み直しましたので、これから“塗仏”を読むのが楽しみなんですよ。おそらく京極夏彦さんの解釈なのかもしれませんが、「七夕と製鉄、遊郭の関係」を、京極堂が語っている部分が、おもしろかったのです。石長比売と木花佐久夜毘売の伝説ももう一度読みたいとも感じさせられました。京極堂が何度も「うんちく」を語ってますから・・・。 興味がない部分の京極堂の「うんちく」には退屈してしまうのですが、今回はスリリングでした。知らないことだらけだった。 | ||||
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京極夏彦先生の百鬼夜行シリーズも今作でついに五作目 ますます頁数が多くなり本自体のレンガ化も進んでいる、自分は1389頁にも渡った今回で ついにメモを取りながらの読書を行ったがあれはダメ 他の本を同時に読んでるとか、極端に忙しくて読書時間を取れず、一度読んだ後 次まで一か月も間が開く事もまれにあるなんて人にはオススメの読書法だけれど普通の読書家には向かない 鬱陶しい やはり丁寧に何度も読むべし 特に一度目を丁寧に そういう話はおいといて作品自体の感想をば下に 今回は思想的な色が強いです 伊佐間のヒエラルキーについての考察(結局外に出ない) 京極堂の考えるフェミニズム 基督教の抱える伝統的男尊女卑傾向等々 今までモチーフとして登場してきたのは日本や中国のアジアの妖怪・文化・伝説ばかりですが 今回は作品中に京極先生の西洋の黒魔術・悪魔崇拝等の知識が盛り込まれていて そういう意味でも他の作品とはちょっと毛色が違います そして今回は特に「性」について考えさせられる内容です ストーリーの精密さ 複雑に張り巡らされた伏線がつながった時のたまらないカタルシスは健在 羽衣伝説については 推理小説作家、内田康夫も「怪談の道」で羽衣伝説を取り上げてましたが 京極夏彦が扱うとこうなるのか という発見があって楽しいです やっぱりこの人の感性と知識は凄まじいです | ||||
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京極堂シリーズ第五弾。 イントロダクションと呼ぶのを躊躇われる程の長さを持つ序章の終わりに京極堂が語った、「僕等は三人とも知らず知らずのうちに誰かの張った――」「――網に掛かっているようだ」、という言葉は絡新婦に対するものである。おそらくこの段階ですでに我々読者は京極夏彦の張った網に掛かってしまっている。読者は蜘蛛の巣に絡め取られ、その巣の全貌を知らぬまま作者の筋書き通りに読み進めるしかない。 終盤、京極堂によって語られる、巨大で精巧かつ美しい蜘蛛の巣の全貌は圧巻である。そして余韻を残す完璧なラストが作品世界を完結させ、我々を読後しばらくこの作品世界に閉じ込める。 | ||||
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京極堂シリーズは、主人公の京極堂こと中禅寺秋彦が出てきて始めて話が動き出す。 これまでのシリーズはその京極堂が出てくるまでに随分と暇があった。 今作では、いきなり冒頭からその京極堂が登場する。 あっけにとられる展開。 何のことだかわからずにクライマックスをむかえ、そしてようやく序章が始まる・・・。 ストーリーの種を明かすことはできないが、 必ず読み終えた後、最初の冒頭部をもう一度読み返したくなる。 | ||||
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1500ページ近くありますが、個人的には最高傑作です。話は狂骨、鉄鼠のように難しい話もなく読みやすいです。絡新婦は、「今回犯人分かりやすくない?」と感じる人が多いと思いますが、ほぼ全員が一番最後の一行でどんでん返しを食らったんじゃないでしょうか。自分が読んだ時は、一瞬意味がわからず、少し前から読み返していたら、「アッー!!!そういうことか!!!」とアドレナリン走りまくりでした。これから読む人は絶対に後ろから読まないようにしましょう | ||||
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2人の殺人鬼が現れます。その事件を軸に話は進んでいきます。 こう書くと、事件は一つと思われるかもしれません。 しかし、2つの事件は全く関係ありません。そうなると、次には、 単なる構成がしっかりしていない、長いだけの小説と思われるかもしれません。 そうではないから読んでしまうのです。しっかり最後に「そういうことか!!」と 思わせてくれます。毎度のことながら。作者の構成力、ものすごいです。 その分、気合入れて事実関係を整頓しながら読まないと訳が分からなくなり、 せっかくの伏線に気づけない悲劇が起こりえます。読み応えの点では図抜けて良いです。 前作までの登場人物もちょこちょこ出てきて 順に読んでいった方にはうれしいかもしれません。 毎回そうですが、女性がひどい目に遭います。 今回も連続目潰し殺人の犠牲者がぼんぼん出ます。 作者には女性への加虐趣味があるのか?と思わせるくらいの徹底振りです。 かなりの完成度を誇ります。また、人物造詣に厚みが加わり、 各人がよりしっかりとした立ち位置を持ってきました。面白いですよ。 | ||||
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