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(短編集)

さみしさの周波数



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【この小説が収録されている参考書籍】
さみしさの周波数 (角川スニーカー文庫)

さみしさの周波数の評価: 4.53/5点 レビュー 49件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.53pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全5件 1~5 1/1ページ
No.5:
(3pt)

「おまえ、探しているんだろう、清水のこと」

未来予報 あした、晴れればいい。
「また未来が見えた……」給食のパンを届けに行く清水と一緒にあがりこんだ大人びた転校生・古寺の家。清水は古寺の予言に興味を持ち3人で過ごすうち意外な予言を聞く。そして僕と清水は気まずくなって…
手を握る泥棒の物語
俺は腕時計のデザインをしながら小さな会社を友人と運営している。新しいデザインの腕時計を作るためには資金が足りない。叔母のバッグを盗むことにして旅館の外側を壊しバッグを掴むはずが、掴んだのは女性の腕で…フィルムの中の少女
人と接することの苦手な私は一大決心をして入部した映画研究会で一本のフィルムを見つける。そこに写る少女はフィルムを回すたびにこちらへと振り返ってくる。どうやら殺されたらしいこの少女の身元を捜すうちに…
失はれた物語
自分は事故にあい右腕の感覚以外失ってしまう。五感は全て失われ人差し指で意思の疎通を図る。昔音楽教師であった妻は日々の出来事を腕に綴ったり、鍵盤に見立てて演奏したりする。ある日自分は自殺の方法を思いつく。
相変わらずの乙一でございます。今回は「せつない」特集。イラスト付でまるで少女小説の様。「未来予報」は「自分が人より劣っている閉塞感」でいっぱいです。自分は駄目人間なんだ…誰もが時に(やまねはいつでも)抱く感情ですが「普通」に暮らしているへの憧れ、妬み。鬱屈した心情がリアルです。清水は病気で死んでしまうのですが「結婚した未来」と「死ぬ未来」は混在していました。古寺の予言は「おまえたち二人、どちらかが死ななければ、いつか結婚するぜ」だったのです。
さみしさの周波数 (角川スニーカー文庫)Amazon書評・レビュー:さみしさの周波数 (角川スニーカー文庫)より
404425303X
No.4:
(3pt)

初 乙一

4つの短編集のうち好きなのは最後の「失われた物語」
交通事故で右手の皮膚の感覚しかなくなってしまった男の話です。
奥さんを思う切ない物語。
表題作は「おまえら、いつか結婚するぜ」と自称未来予想のできる友人に言われ、
幼なじみの女の子を意識してしまう青年の物語。
さみしさの周波数 (角川スニーカー文庫)Amazon書評・レビュー:さみしさの周波数 (角川スニーカー文庫)より
404425303X
No.3:
(3pt)

切なくて、怖くて・・・。

この人のあとがきのひねくれっぷりには、いつも苦笑してしまう。
小気味良いけど、微妙。
切ない話、怖い話、そんな感じの短編集。
あ、いいなぁ、と思いつつも、なんだか切なすぎたり、ラストがどうも、さみしくて・・・。
本人の好みと同じく、『手を握る泥棒の物語』が一番よかったなぁ。
さみしさの周波数 (角川スニーカー文庫)Amazon書評・レビュー:さみしさの周波数 (角川スニーカー文庫)より
404425303X
No.2:
(3pt)

乙一と私の≪周波数≫

≪周波数≫という言葉にピンときました。私が乙一さんの作品が大好きなのは、乙一さんと私の≪周波数≫がうまく一致しているのではないか・・・と。切なさや孤独感のツボ、興味のあること、乙一さんの作品は無理なく自然と私の中に入り込むことができる。これこそ≪周波数≫の一致!乙一さんの作品では手や指が主人公になることが多いですね。「失はれた物語」の切なさはどうしようもない。家族からみればこんな優しさは反則です。やりきれなくて涙も出てきません。深く考えさせられる作品ですね。他に比べると「フィルムの中の少女」がイマイチ力不足を感じます。構成がわかりにくかったです。なお、「手を握る泥棒の話」と「失はれた物語」はこの本より後に発行された「失はれた物語」という本に再録されていますが、やはりこの二つは完成度が高いと思います。
さみしさの周波数 (角川スニーカー文庫)Amazon書評・レビュー:さみしさの周波数 (角川スニーカー文庫)より
404425303X
No.1:
(3pt)

「せつない」が欲しいわけじゃない。

●「未来予報」:「歴史に“もしも”はない」という気休めがない分、滅入りそうなのに、“未来予報”という題が静かにしみるラスト。ただ、個人的に、最後の数行が・・・。●「手を握る泥棒の物語」:ほのぼのといい味出している物語なんですが、結末も好きなんですが、いまいち物語が弱く感じました。●「フィルムの中の少女」:一人の少女の台詞のみで構成された物語。後半さすがに台詞回しに無理があったけれど、一人語りで寒気が来たのには驚きました。映画『リング』系のホラーが個人的ツボとは言え、怖かったっす(半泣)。オチの持っていき方が疑問・・・ちうか、もっと怖くできたろうにとか、ちょっと残念でした。個人の好みですが。●「失はれた物語」:秀逸。凹んでいる時に読んだらかなり苦しいだろうけど、人によっては救いがないと思うだろうけど、私としては、この人、幸せな人生を送ったんだろうな・・・と思えたので。外界との接触。それは、彼にとっては世界そのもので。その世界と引き換え得るたった一つの願いがあったとしたら。・・・たとえその願いの果てが、決して見届けられないとしても。人生の全てを掛けて大切な人の幸せを祈れるということは幸せとは言えないでしょうか。------------------------------------------------全体として、「薄い」印象でした。『さみしさ』と銘打ってるので、その意味ではオッケーなのかもしれませんが。面白くないわけではないのに、いつもだったらもうちょっと捻りが入っていたような?という気分になってしまいます・・・。乙一好きの贅沢さというか。そんなわけで、乙一さんの作品集としては2、「失はれた物語」は5、著者紹介・あとがき5(笑)ということで、総合3にさせてもらいました。蛇足ながら、ファンに優しい多作の・売れる作家より、書きたいものを書きたい時に書いて頂いた方が、きっと読者及びファンにとっても送り手にとっても得るものが大きいんではないかと。・・・ていうか、絶対。どうぞ、ごゆっくり。>乙一さんよろしくお願いします(誰にだ)。
さみしさの周波数 (角川スニーカー文庫)Amazon書評・レビュー:さみしさの周波数 (角川スニーカー文庫)より
404425303X

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