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(短編集)

殺し屋



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【この小説が収録されている参考書籍】
殺し屋 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)

殺し屋の評価: 4.08/5点 レビュー 12件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.08pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全12件 1~12 1/1ページ
No.12:
(4pt)

生活描写が細かく好感。

人間臭さから感情移入できる職業的殺人者の仕事を描く連作短編。手口は臨機応変、各案件に捻りもあるが全米各地に出張し完遂。
殺し屋 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)Amazon書評・レビュー:殺し屋 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)より
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No.11:
(4pt)

伊坂幸太郎のAXから飛んできた

伊坂幸太郎の殺し屋シリーズ最新刊 AXを読んだ後に、著者インタビューで本書に触れていたので飛んできた。
翻訳物は久しぶりだったが、ニューヨーカーの主人公が全米各地を旅しながら仕事をこなしていく様子を読み進めるうちに、行ったことのない土地を想像するのが楽しい。
殺し屋シリーズの続編や、同じ作者の他のシリーズも読んでみたくなった。
殺し屋 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)Amazon書評・レビュー:殺し屋 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)より
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No.10:
(5pt)

いやいや、まったくおれがほかにどうすると思ったんだね、エド?(98年二見文庫)

原題:Hit Man(1998)の短編集。ケラーの職業は殺し屋。こういった小説の成功の半分は、いかに魅力的な主人公をたてるかによる。は探偵スカダーといい泥棒バーニーといい、ブロックは人物を「創造」する達人。その職業・客観的行為と、あまりに肩の力の抜けた内面のギャップ。これを両立させるキャラを動かす離れ業。主人公が殺し屋というだけであって、本作はつまり、いろいろな局面で人は、男はどう振舞うのかという矜持を描く。矜持というと堅苦しいけれど。

本作のどれも水準以上の出来だが、やはり「ケラーの責任」だろう。きびきびとした文体(もちろん翻訳にもよるだろう)、活き活きとした人物。アンドリアとネルスンはどうなったんだろう。魅力的すぎるドットはどんな外見なのだろう。いまも全米の見知らぬ土地をケラーは歩いて(この点でトラベリング・ノベルでもある)、そして彼なりの真摯さで「仕事」に向き合っているのだろうか。そしてニューヨークの匂いがしてくる。コーヒーを淹れ、読み始める。気がつけばコーヒーはぬるくなっている。そんな小説だ。このシリーズは(そしてブロックは)いつも「男の揺れ」を控えめに文章に忍ばせている。引き合いに出すことはどうかと思いつつも、個人的には池波正太郎を思い出させる。

リスト:
名前はソルジャー Answers to Soldier(1990)
ケラー、馬に乗る Keller on Horseback(1994)
ケラーの治療法 Keller's Therapy(1993、MWA賞最優秀短編賞)
犬の散歩と鉢植えの世話、引き受けます Keller's Dog (Dogs Walked, Plants Watered)(1994)
ケラーのカルマ Keller's Karma(1995)
ケラー、光り輝く鎧を着る Keller in Shining Armor(1995)
ケラーの選択 Keller's Choice(1998)
ケラーの責任 Keller on the Spot(1997、MWA賞最優秀短編賞)
ケラーの最後の逃げ場 Keller's Last Refuge(1997)
ケラーの引退 Keller in Retirement(1998)

殺しのリスト Hit List(2000)、殺しのパレード Hit Parade(2006、短編集)、殺し屋 最後の仕事 Hit and Run、殺し屋ケラーの帰郷 Hit Me、と続く。いずれにも「Hit」が付いているのも楽しい遊び心。ブロックは2021年3月現在存命、82歳。まだまだ軽い筆致で読者を楽しませてほしい。
殺し屋 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)Amazon書評・レビュー:殺し屋 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)より
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No.9:
(1pt)

読みにくい

翻訳のせいなのか、外国の小説の表現か特徴なのか、読み進まない。三話で断念。
殺し屋 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)Amazon書評・レビュー:殺し屋 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)より
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No.8:
(4pt)

面白かった

この作者の本は何冊か読んでますが、一番面白かったです。
短編集ですが、主人公はおなじでシリーズもの。
アメリカ各地を転々として殺しをしていく話ですが、主人公と依頼者の仲介役の女性がすごく魅力的。
少なくとももっとも有名な「八百万の死にざま」の数倍おもしろいです。
殺し屋 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)Amazon書評・レビュー:殺し屋 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)より
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No.7:
(4pt)

オフビート。

身もふたもない題名ですが、文字通り殺し屋を職業とする男が主人公の短編集。短編集なんだけど背景のように後ろでゆっくりと進行するストーリーもあり、後半につれて徐々に主人公に愛着が湧いてきます。アクションやサスペンスというよりはそれぞれの殺人依頼のエピソードの決着のつけ方を楽しむ感じ。
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No.6:
(5pt)

しびれる

これはめちゃくちゃ面白い。ケラーワールドに迷い込んでしまって抜け出せません。内容はしけてますが、殺し屋ケリーの日常、言動、こころの推移がいちいち見事で堪りません。犬を飼う場面があるんですが、犬をダシに使って涙を誘うつまらん小説の38倍は面白い。犬の次は切手収集とはこれまた堪りません。私も小学生の頃やってました。「月に雁」持ってます!
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No.5:
(4pt)

さすがブロック読ませてくれた。

評者は、ローレンス・ブロックの殺し屋ケラー・シリーズをあまり読んでいないので何か一冊読みたいなと思い、本書『殺し屋』(原題=HitMan)を、Amazonで入手して読むことにした。
 本書では、一章ごとに短編のような構成であるが、章を重ねて読んでゆくと繋がりを持った一つの物語となっている。
 章ごとにコメント方式でレビューを書いてみます。

 第一章「名前ソルジャー」 
 読みはじめたら「あれこれ読んだことがある」、と思って調べてみたら今年の初めに『夜明けの光の中に』のなかの短編「名前はソルジャー」だった。その時書いたレビューのままのコメントを記しておきます。
 コメント:温厚そうな外見でも、プロの殺し屋は決して依頼者を裏切らないというお話です。<星4ヶ進呈>
 第二章「ケラー、馬に乗る」
 コメント:あまりにも偶然が重なると物語が不自然になってしまうというお話しでした。<星3ヶ進呈>
 第三章「ケラーの治療法」
 コメント:「偶然の一致とか、偶発的な出来事などというものはほんとうは存在しないのだそうだ」などとケラーがこの物語の最後で述べてるから「ケラー、馬に乗る」で書いた評者のコメントと平仄が合わないようなことになってしまった。ケラーの哲学的な語りには降参して。<星4ヶ進呈>
 第四章「犬の散歩と鉢植えの世話、引き受けます」
 コメント:前章から続くストーリーであり、ケラーが犬を飼うことになる。この犬が欲しくて精神科医を亡き者にしたのかもしれない。犬の名を「ネルスン」という。あの大英帝国海軍提督からとった名前である。アンドリアという若い女性を、ケラーが仕事で留守するときに犬の世話するために雇うことになる。<星3ヶ進呈>
 第五章「ケラーのカルマ」
 コメント:前章から続き「偶然は必然なのだ」というようなことを、「カルマ」なんて言い出すアンドリアの登場は面白くない。<星3ヶ進呈>
 第六章「ケラー、光り輝く鎧を着る」
 コメント:素人が玄人を侮ると、とんでもない目に合うという物語。この十章のなかで一番面白く読ませてくれた。<星5ヶ進呈>
 第七章「ケラーの選択」
 コメント:恋人と飼い犬に去って行かれて情緒不安定なケラー。そして「次から次へとコインを投げてる空の上の老人」に腹を立てて珍しくこの世の不条理を嘆くケラー。<星4ヶ進呈>
 第八章「ケラーの責任」
 コメント:友情ならではの仕事なら別なのではないか。ケラーの責任とまで誰が言い切れる?<星5ヶ進呈>
 第九章「ケラー最後の逃げ場」
 コメント:愛国心は誰にでもある。たとえ殺し屋でもである。が、愛国心を餌にしてプロを手玉にとることは出来ないという教訓的なお話。<星4ヶ進呈>
 第十章「ケラーの引退」
 コメント:引退を宣言したケラーが、ドットに「趣味を持たなければ駄目よ!」とアドバイスされた。ケラーは子供のころしていた切手蒐集を始める。切手に嵌ったケラー。切手もピンからキリまである。資金調達のため仕事を続けることになる。<星4ヶ進呈>

 訳者あとがきで田口俊樹氏が記述していたが、本書『殺し屋』は、多くの雑誌などに掲載されたものを選んで編纂されている。
 あとがきのなかで田口氏が、「このところのブロックは技巧だけで書いていると感ずる向きもあろう。」と記していたが、この十篇を、ブロックが書いたのが1990年から1998年なのだから、ブロック52歳から60歳の間である。
 田口氏も「そういつまでも速球投手ではいられないのだよ」と弁護していた。
 まぁ、駆け出しのミステリ作家の凡庸な作品に比べれば、読んでいてさすがブロックは上手いなあ、と思いながら読み終えたのです。
殺し屋 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)Amazon書評・レビュー:殺し屋 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)より
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No.4:
(4pt)

さすがミステリ界の匠の技

ハードボイルの伝説的古典と言えば飾りを極力排したものと、
華麗なるレトリックを駆使した両極端がある。両作甲乙は付け難いが本作は前者に属する。

又、文章は形容詞から腐るという言葉もあるが、このジャンルで多用される商品名等、世相を表す固有名詞が腐らないのは何故だろう?
真実が何処にあるのかは分らないが、本作が秀作であり、当面、陳腐化することがないことだけは断言できる。

簡潔な短文が続くきびきびした文体。さすがミステリ界の匠の技。

精密機械ゴルゴ13に比べるとミス・ショットが多いが、これも生身の人間らしくて好感が持てる。
殺し屋 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)Amazon書評・レビュー:殺し屋 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)より
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No.3:
(5pt)

奔放な殺し屋ケラー

殺し屋ケラーシリーズ第1弾。
本書の特徴は殺人の手口の妙でもサスペンス・ストーリーの秀逸さでもない。
むしろ殺人などはただの結末に過ぎない些末事項。
殺人を下請け、淡々と仕事をこなすのはケラー。
殺人に出向いた街が気に入り、引っ越しを本気で考え、
気まぐれで犬を飼う奔放な生活。
そのケラーの一挙手一投足の妙が本書の味わい深いところ。
一篇ごとに次作へとストーリーがつながっていくところも絶妙。
訳も申し分ない。
殺し屋 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)Amazon書評・レビュー:殺し屋 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)より
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No.2:
(5pt)

押し付けがましくない語り口

“殺し屋ケラー”の短編集。読後の爽やかな一冊である。殺し屋の話を読んで、読後感が爽やかだなんて、問題はあるような気もするが…。
ケラーのプロフィールはさほど多くは語られない。察するところ、年齢は恐らく40代前半から半ば。仕事はコンスタントに廻されてくるので、都市近郊地にちょっとした一軒家を購入するぐらいの金には困らない。仕事で地方へ行く度に、その土地に家を購入して落ち着く夢を見てしまう。だが、本人は根っからのニューヨーカー。所詮、他の土地で暮らせる筈もない。
仕事はある日突然舞い込み、受けるとすぐに飛行機で遠隔地へ。2~3日で片付く時もあれば、2~3週間を要する場合もある。仕事が終わるとすぐに引き上げ、また何もない日常に戻る。
この短編集の中で、ケラーは仕事をした相手の飼っていた犬を引き取り、思いがけずその犬に夢中になる。仕事で留守をする間のドッグシッターの女性と恋に落ちるが、暫くすると、その女性は犬も一緒に連れて出て行ってしまう。
犬を失って後、ケラーは引退を決意するが、突如趣味となった切手蒐集に、思いのほか費用がかかることを発見して、引退を先延ばしにする。最近ボケて来てしまった元締めの男と、その男を支える妻(恐らく内縁)との親密で不思議な関係なども曖昧に語られ、興味をそそられる。
「殺しのリスト」という長編も購入済みなので、こちらも読むのが楽しみになってきた。
殺し屋 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)Amazon書評・レビュー:殺し屋 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)より
4576981366
No.1:
(4pt)

職業、殺し屋

普通に渋い。
殺し屋じゃ無きゃ。
すなわち、この職業だと変。
そこが魅力。
働く、遊ぶ、寝る。日常の短編。
殺し屋の。
しかも、犬好き
殺し屋 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)Amazon書評・レビュー:殺し屋 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)より
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