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(短編集)
サイモン・アークの事件簿IV
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サイモン・アークの事件簿IVの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.17pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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八話からなる短編集で、本格派ミステリーとのことです。しかし、本格派ミステリーの場合は特に、長編に比べ短編は本格的な評論がし難いように思えますが、 そもそもこの本の中で仮にも本格派と言えるのは、せいぜい最初の二話だけでしょう。短編であることを考慮に入れても、残りの六話はそう言える水準ではありません。 もう少し具体的に言いましょう。三話目以降はどれも、謎解きの説明が本当に全く無いものや、若干の説明があったとしても、いい加減な理屈やテキトーな 説明をくっ付けて終わらせているものばかりです。そもそも作者は、少しなりとも本格派ミステリーとして書こうと思っていた様には思えませんね。 反面、軽い犯罪小説として気軽に読むなら、全体的には面白い方でしょう。仕事の休憩中などに軽い読書で暇潰しをしたい様な気分の時には 最適かもしれません。私も暇を見つけて読んだだけなのに、あっという間にサクサク読めてしまいました。但し、三話目の「悪魔がやって来る時間」は、 私にはあまりにも退屈で読むに耐えなかったですが。 と、少しは好意的にも書いてみましたが、この小説で問題なのは先ず、本格派として見ようと軽い犯罪小説として見ようと、いずれの話も ネタ自体は凡庸なだけに思えることです。捻りがなくオチも見え見えだったりして、特にこれといって印象に残るものは無かったですね。 いや、そんな凡庸な作品群だからこそ、謎解きの際に理屈らしい理屈を若干付けて少しは本格派を装っておけば、チープな印象はやや薄れたでしょうが、 理屈もないので中途半端なだけだと言われれば、それまでの本です。 ちなみに話とは直接関係ないのですが、主人公のサイモン・アークを神秘的なキャラクターにしようとしているのに、そこがちゃんと伝わらないところも残念です。 短編なので仕方ないとは言えますが、そもそもそれならサイモン・アークの神秘性自体を匂わせずに、ちゃんと本格派らしい探偵使っておけば良い様にも思えます。 かえってアークの中途半端なキャラクターが、中途半端な小説と言う印象をますます深めている様な気さえ? そこで結論としては、ほぼチープだけの短編集なので星三つさえ厳しいのですが、しかし軽い暇潰しにはなるだろうという唯一の長所に鑑み、星二つ位ですかね。 | ||||
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