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(短編集)
錆びる心
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錆びる心の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.84pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全24件 1~20 1/2ページ
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初めて読んでみて、本当は一つの内容で長編よかったです。錆びる心は、面白かったです。 | ||||
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柔らかな頬」アウト」に並ぶ、彼女の三大傑作。清張張りの不気味さが読み込ませる。特に羊歯の庭」がおもしろい。 | ||||
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希望通りの商品でした | ||||
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いまだに忘れられないのが、確か「月下の楽園」です。 今はもう書棚にないので、もう一度(当時も3度くらい読み返した) あの不思議な世界に身を浸したくなったので再度、購入しました。 桐野さんの別の短編集『アンボス・ムンドす』と比べると 古風で大人しい感じがしますが、筆力は流石と言う他ありません。 それにしても第19刷とは、少し驚きました。 桐野さんの描く毒が本作では比較的薄く、エグさもあまりないからでしょうか。 表題作の「錆びる心」はダークな心と言い換えられるでしょう。 10年もの苦渋に耐えた絹子の心に棲むものは夫という名の他人だからこそ できた一種の復讐なのでしょう。 | ||||
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人間観察の鋭さ、そいて人の描写が上手い作家である、個人的には 「ジェイソン」「ネオン」の異色なユーモアを感じさせる短編が印象に残 った。 | ||||
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ヤクザの世界は身近じゃないが、それ以外は自分にも起こりうる世界。ほんの少しのことがきっかけで世の中は暗転する。 ガハハと笑ったり、感動したりする話ではないが、生活の中の恐怖を描いたライフホラーと言える秀作。 | ||||
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今では、「アウト」や「東京島」など長編の作家ですが 短編も大変興味ぶかい作品で引き込まれます。 はじめの「中卵の配列」などは、生物学を専攻してこそ解る微生物の 不思議さと、それを絡ませて物語を描く構成は凄いと思います。 わずか40ページの中で色濃く凝縮した人々の生き様は、他の5編と 共に作者の力強さを感じました。 1990年代発行で薄やけのある各ページですが、読みながら思考するうちに 焼けは気にもなりませんでした。 人の観察・気持ちの理解・自分への成長促進、配慮の行き届いた作品 でした。これからも応援していきたい作家です。 | ||||
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桐野 夏生の短篇集です。どの短編も魅力があります。 日常の生活にヒビが入る瞬間を生々しく描いております。 秋の夜長におすすめの一冊です。 | ||||
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本作は桐野夏生氏による短編集。 知らず知らず心に闇を抱える人達を描いた6編を収録する。 本作で最も印象に残ったのは「ジェイソン」である。 主人公・岩佐明はひどい二日酔いで目を覚ますが、妻が見当たらない。 昨晩家に泊めた友人の態度もどこか妙であるが、酔っていて昨晩の記憶が無い。 一体何があったのか? 岩佐は真相を解明すべく、かつての友人・知人を訪ね歩くというストーリー展開。 これは他の収録作に比べてオチも解りやすく、ミステリアスな展開に目が離せなかった。 他の作品についてもそれぞれやや毛色は異なるが、きっちりオチがついており読後にモヤモヤを残さない。 かと言ってスッキリもしないが、困ったことに惹き付けられる。 そんな桐野夏生氏の魅力が詰まった短編集である。 | ||||
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ちょっと薄暗い作風で有名な桐野夏生、名前は聞いていたのですが読んだことがなかったので、入門編にと短編集を手にとってみました。もっと硬派でどろどろした作風かと思っていたら、意外とユーモアたっぷりのコメディといってもいい作風で驚きました。 長編作家らしいのでこれだけでは判断できませんが、小説というより滑稽劇というか、リアリティのあまりない人々の掛けあいを楽しむ感じ。たいてい主人公が望むものを得られずに失敗する形式なので、心に余裕がないとつらかったり。 | ||||
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『月下の楽園』が秀逸。園芸好き、庭作りが趣味の皆様。この短編集に収められている「月下の楽園」を、お勧めいたします。あなたが丹精こめて手入れをしている庭は、あなたが世話することができなくなっても、悲しむことはありません。あなたも薄々気づいているとおり、荒廃しかかった庭こそ、最も美しいのですから。朽ちてもなお美しいもの・・・、この複雑な人間の感性に、桐野氏の原点があるように思うのは、私だけでしょうか。凡人の私は、廃墟の庭を夢見つつ、今日もせっせと草取りをしていますが・・・ 文庫本解説で、中条省平氏が述べているとおり、まさに「歳月に耐え、再読に耐える作品集。」 | ||||
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桐野夏生の物語はがしっ とココロを鷲掴みする力がある。 本書は短編集で秀作ばかりです。 物語の背景も、主人公の性格も立場も、 さらには語り口までもが違っています。 恋破れた女性だったり、やくざの頭や、 荒れた庭に惹かれる男、監禁された主婦、などなど。 グロくて、コワイ。描かれているのは、狂気。 淡々と語っていて、後半に従い加速。 一気にテンションは最高潮。 切れ味鋭い結末に、はっと息を呑んで終わる、という。 一瞬の油断もなりません。 巻末には評論家の中条省平氏の解説が載っています。 さすが、本職の方の解釈とあって 物語の味をより深く感じることができます。 | ||||
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表題作の「錆びる心」がベスト。憎んで別れた夫に対し、憎しみだけでなく、愛情もまだ少し持っていたことに主人公は気付き驚くが、やはり憎しみの方が大かった、という話。別れても好きな人という歌もあるように、好きになった人に対して、最初は愛情だけが膨らんでいたのが、生活とともに憎しみも増え、最後には憎しみと愛情とがバランスするようになり、何かのきっかけで憎しみが増すと、最早一緒に暮らしては行けなくなる。こういうプロセスがこの短編でとても的確に語られている。自分の夫婦生活を見直す上で、一読することを勧める。(ちょっときつくて私は胃が悪くなったけれども。) | ||||
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桐野作品の登場人物はどこかが“キレて”いる。 まともそうに見えても、どこかのネジが外れている。 世間的常識の外側に、人格のある一部分がはみ出している。 本作は短編であるせいか、そのキレかたがおとなしめというか小市民的である。 (短編だからってことはないかもしれないが) だからその分 「あ、こんな人周りにいるなぁ」とか 「これって、俺のこと書かれてるみたいだな」 そんな気にさせられる。 太宰治『人間失格』を読んだ時の感覚に似ていると言えば伝わるだろうか。 何事もなく、小市民的生活を繰り返している我々も、 実は狂気と隣り合わせなんだよな。 | ||||
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桐野夏生の短編集。表題「錆びる心」はその中の一つの作品につけられた題であるが、ここに集められたそれぞれの作品の根底に通じる、人間の心の闇に迫った作品である。 それぞれの作品において、登場人物が持つふとした瞬間にあらわれる心の裏側が描かれている。それらは忙しい日常において見すごされがちなものでありながらも、心の奥深くに存在するものであり、読むたびにドキっとさせられた。 それらは見方を変えればささいなものかもしれない。しかし、それを効果的にあぶりだされているのも、桐野の人間観察力であり表現力によるものだろう。 | ||||
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この著者の作品は、今回初めて読んだものなのだが、とりあえず短編集だし、入りやすいかな、と思って手にとった。個人的には、どの物語も面白かったが、異色だな、という感想。今まで色々な作家の本を読んでいるが、その中でも、かなりユニークなものだと感じた。次はどんなストーリーなのだろう・・・。そんな期待を込めながら、もう少し彼女の作品を読んでみたい。 | ||||
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短編集と侮る事なかれ。重い六編の収録された作品集である。重いと言っても鈍重な重さではない。ある意味醜悪な、時に狂気にも近い心の内面をえぐり出すナイフのような鋭さを持っている。 六名の主人公達、そしてその周囲の人たちの心に様々な角度で切り込む作者独自の「ナイフ」を堪能あれ。 | ||||
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短編集と侮る事なかれ。重い六編の収録された作品集である。重いと言っても鈍重な重さではない。ある意味醜悪な、時に狂気にも近い心の内面をえぐり出すナイフのような鋭さを持っている。 六名の主人公達、そしてその周囲の人たちの心に様々な角度で切り込む作者独自の「ナイフ」を堪能あれ。 | ||||
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桐野夏生という作家は長編主体で好作品を連発していますが、本書のような短編にも才能のほとばしりを感じることができます。 「虫卵の配列」はタイトルが秀逸。想像しただけで私も気持ちが悪いです。「羊歯の庭」は男の悲哀とずるさが入り混じっております。「ジェイソン」はユーモアあふれる小作品。「月下の楽園」は廃退の美学、描写の上手さが光っております。「ネオン」はちょっと悲哀を感じます。「錆びる心」は秀逸。どれをとっても面白く読む事が出来ました。 | ||||
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作者のユーモアと緻密な構成で綴られた短篇集。 なかでも、とりわけお勧めしたいのは、シンプルで落とし噺のようなユーモアに溢れる2作品「ジェイソン」と「ネオン」である。 前者は、泥酔すると記憶を無くす男の顛末を滑稽に描き、後者は新宿のやくざを彼らの狡猾さと滑稽さとで描き大きなギャップを生みだして話しを盛り上げている。 これらは、心の内奥を深く描くミロシリーズのような桐野夏生の作風とは違い、彼女のユーモラスな一面を見たようだ。ほかに、どこか心の壊れた人の不可思議な言動を描き戦慄を覚える作品もあり、桐野夏生のジャンルを問わない多彩な筆さばきを堪能できる一冊である。 | ||||
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