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ザ・ロード
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ザ・ロードの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.14pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全7件 1~7 1/1ページ
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当初、この作品を読み進めていく中で「世界観」がうまく描けていないように思われたので、非常に気を悪くした。 とりわけて、SF小説的にも映画的にも印象的な出来事がない中で、 次々と食料や物資を“補給できているところ”が余計つまらなさに拍車がかかり、 また自然描写が極端に少ないところ、現在地や時間性が削ぎ落とされているといった不自由の中、 決定的なのは訳者の力量不足、著者本人がどれくらいこういったSFの知識と技量を持っているのか 全く不明瞭なところが随所に見えてきたので、この作品との付き合いをやめてしまおうかと思った。 しかし、最後で父が亡くなるところを見ると、 急にヒトの親としての情緒が生まれ出し、乾いた涙が出てきた。 そこから作品を振り返るに、ショッピグカートというヴィークルに親子が乗り、 「善なるもの」という「火」を荒廃した灰色の極寒の地から“南へ”運ぶ直線的な動線が なんとも言えず、これは文学的なものに成っているのではないか?と ぐぐぐっと存在感が増してきた。 運命共同体という中での善なるものを求めての旅。 息子に現実を教えなくてはならない、あるいは見せたくない、 しかし最後は守らなくてはならない父親の背中。 おそらく太陽が出ていたころの青葉茂る頃の大地と空を知らない 善なる心を持っている息子の存在は子連れ狼を例に出すまでもなく、十分文学的である。 ただ、惜しむべくはそこまでの世界観と導線を読者に埋没させることに、 この著者と翻訳者は成功させることができたのか?という一点に尽きると思う。 描き方と舞台の演出、会話の構造やちょっとした過去について、、 これらの提示が足りてなかったことに非常に惜しまれるし、残念に思われた。 また、これが外国小説初めての方や名称や書店での売り込みについ購入してしまった読者諸氏には ハードルが高かったのではないだろうか? 映画もあるようなので、機会があったら観てみたい。 | ||||
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ポストアポカリプス系のSF小説が好きなので期待して本書を取った 小説の内容はとてもよかった。荒廃した世界を乗り越えようとする二人の親子の信頼と愛情を描いた物語は読んでいて心地よかった しかし、翻訳がとにかく癖があり、Google翻訳ばりの違和感が残る文章だった。 dead treeを枯れ枝ではなく死んだ枝と訳しているのは酷すぎる。 原書の表現なのかもしれないが、「彼は死んだ枝を集め火を起こした」は訳がストレートすぎる 内容が良いだけに残念 | ||||
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冬の気配がし始めた荒野。彼と息子は、生き延びるために旅を続けていた。野宿しながら、廃墟の中から必要な品を探し出し、灰とほこりの焼け野原を、少しでも暖かい南を目指して進んでいく。生き物の気配のない世界だが、それでも時おり出会うのは人間で、彼は助け合おうとしないばかりか、警戒し、脅威となりそうなものはやり過ごすか戦うのだった。そしてその度に純真な息子は助けてあげてほしいと懇願する。灰色の雪が舞い始めた。明け方、隣の息子を起こさないよう野宿の場所から離れてする咳に血の味がした。 破滅した世界に生き残った父子の絶望的な旅(ロード)を描いた物語。 *******ここからはネタバレ******* この世界が、一体どんなものを表しているのか具体的な情報がとても少ないので、イメージしにくく読み進むのが困難でした。 要は、何らかの理由で世界が壊れて、ほとんどの生命も絶え、生き残った人間がそこに残った僅かな必要品や(食べるために)お互いの体を求めて争う世界に、生存のために旅する父子の姿を描いた作品のようです。 このお父さんは、すごいサバイバルスキルを持っていて、食料を含めた生活必需品を探すのも、ちょっとしたものなら作るのも直すのも、少しでも安全に過ごすことも、とても上手です。でも、この物語中ずーーーーーーーーーーーっっっっっと続く先の見えない旅の中では、卓越した生き延びるスキルがかえって苦しみを長引かせているような気がするのはヘタレな私だけでしょうか。 読むのも苦しい中、一生懸命完読しましたが、結局最後まで同じように苦しいことの連続で、この世界が破滅した理由もよくわかりませんでした。 最後に父親が亡くなった時、ほとんど間を置かずに他のグループの人たちが少年を受け入れてくれたのが希望です。父親がずっと他の人達を拒絶してきたからそれまで他の人たちと関わることがなかったけれど、人を助けたい気持ちが強い少年には、皮肉だけれど、これで良かったのかも知れませんね。 それにしても、肉体的にも精神的にも、こんな過酷な状況の中で生き延びられるってホントすごい、と驚きの連続でした。 読点のほとんどない文章で、結構長い文章もあって、これは意識的に読みにくくされていたのでしょうか? 正直、なんでこの本を読もうと思ったのか覚えていない(笑)のですが、これは完璧大人向けの本だと思います。 | ||||
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文明終焉後のアメリカでの、父と子のむごたらしく過酷な生存劇。 訳者のあとがきでも触れられてますが、おおまかなストーリーラインは、 日本で70年代に大ヒットし、アメリカでも80年代に影響を与えた、時代劇アクション漫画「子連れ狼」 (「新子連れ狼」の導入部分)を基にしています。 過酷な状況での父と子の彷徨と別れ、には普遍性があるのでしょうが、 いくらなんでも、小道具登場人物イベントまで、そのままやるはなかったと思いますが。 (ひょっとしてタイトルも、冥府魔道、ロードトゥパーディションからなのか) | ||||
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標題通りです。 大きなアクション展開やドラマなどおこらず、割と淡々と進んでいく感が読者を選ぶかと思います。 ただ個人的には読み終えて1か月ほどは正解が一切わからないサバイバル生活の中、 生死をわける選択肢を繰り返し選んでいかなければならない状態にある主人公たちに投影し、 「自分ならどうしただろう」という思いにしばらく耽ることが出来た数少ない作品でした。 面白いですし、たぶん30〜40代男性が感情移入しやすい作品だと思います。 ただ訳が台無しにしています。詩的表現を訳せるスキルを一切持ち合わせてない訳者が グーグル翻訳でコピペしただけか???というレベルのものに仕上がっています。本当に酷い。 | ||||
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SFが好きなので、ハヤカワの棚の前で「今売れてます」だけで核戦争終末ものと思い購入しました。 内容的には他のレビューのとおりです、読ませてくれます。うそ寒くて暗い気持ちになります。 しかし、SFファンおじさんは状況に至る原因が気になって困ります。 1、核戦争? 北米大陸と思われるが放射能汚染の兆候がまったくない。 2、地殻変動による火山の噴火? 温暖化していない、却って寒冷化している。 3、第○次氷河期? 子供が生まれる前後の長くても数週間という短時間で状況が変化しているし、海が凍結していない。 4、隕石の落下による気候変動? 恐竜も絶滅したのだが、やはり当初は高温化すると思うけど 放射能汚染がないのに塵が降り積もっている、地上はともかく海中にも生物がいないのが不思議。植物も再生できないようだ、でも一部の人間だけが普通に生存している。 どうにも気になります。 ここが分からないと、ラストでのコミュニティーの将来が見えないので読み終わった気がしない。 どなたか教えてください。 | ||||
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確かに訳も含めて力作です。 確かに手あかがついた物語(世界の終末&子連れ狼)を流れるようにまとめた素晴らしさはあります。 それでも残る違和感。 それでも残る不完全燃焼感。 自分に関して言えば、それはキリスト教的世界観への違和感だと思いました。 (他の方も書いていましたが) 善きものと悪しきもの、火を運ぶものとそうでないもの。 世界は二極であると教え込む父、それを信じる息子。 彼らが生き延びるためにはそれが力となるのでしょうが、 終末を迎えた世界にとって、それは力となるのでしょうか。 すごく個人的な意見ですと、 終末ものとしては「渚にて」に及ばず、 親子ものとしては「子連れ狼」に及ばず、 といった読後感でした。 それにしてもこれがピリッツァー賞というところに、 アメリカの闇を感じます。どんな人が読者層なのかしら? | ||||
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