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(短編集)
團十郎切腹事件
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團十郎切腹事件の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.93pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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昭和32年8月号から『宝石』編集長に江戸川乱歩が就いた。 乱歩の方針で、それまで探偵小説作家とみなされていなかった人にも、広く執筆を依頼するようになり、新劇や歌舞伎の評論活動をしていた著者にも声がかけられた。 そうして始まったのが本シリーズである。 だから著者を語る乱歩は編集者目線なので、「なんともいえない味があって、一作を読んだら次の作を読まないではいられぬ魅力」(p.603)があるとべた褒めなのだが、半七捕物帳の魅力が探偵小説としてのそれよりも、江戸情緒を楽しむところに多く依っているのと同じように、本書を楽しめるかどうかは、歌舞伎、演劇への興味、理解の度合いによるのだろう。 そして残念ながら、わたしの歌舞伎の理解ははさっぱりなのである……。 | ||||
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戸板康二先生の本です。 推理小説の短編集です。歌舞伎俳優の雅楽が、犯人を暴いていくという感じ。 語り手は雅楽付きの記者で、その記者から話を聞いて、雅楽が鋭く真実を突く、という流れですね。 18編の短編をおさめていて、さらっと読むことができます。 標題の団十郎切腹事件は、江戸時代の切腹自殺した団十郎の話を聞いて、雅楽が推理して、それを裏付ける文章が出てきた、みたいな展開です。 ただ、演劇(特に歌舞伎)や芸能界に精通していれば、それなりに楽しめるでしょうが、歌舞伎とか縁のない生活ですから、 演劇関係の蘊蓄がよくわからない。 また、犯人が雅楽が指摘するとすぐにゲロっちゃうところが、なんか人の良さを感じてしまいました。 | ||||
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著者の作品は長らく絶版していたがこのたび中村雅楽探偵全集として復刊することに なった。本書はその第1集ということで『車引殺人事件』から発表時系列順に18篇の短編が収められてる。 最初の方の作品では論理性が何度が読み返さないと理解し難い部分も感じられたが、作 品が時系列に並べられていて後に行くほどどんどん洗練されていくのが良く分かる。 文章自体は簡潔でとても読みやすい。歌舞伎を題材にしている作品が多いので、知って いるとより楽しめるが、知らなくても十分面白い。 表題作でもある『團十郎切腹事件』は江戸時代末期の八代目市川團十郎の自刃の謎を雅 楽が鮮やかに解いてみせる。團十郎は旅先の大阪でなくなったのだが、旅の途中でのト リック、そのトリックがなぜ行われたのかという理由、そしてそれが自刃の訳となる筋 立てなど素晴らしい。 全般的にあっさりしているので、いわゆる本格推理小説にありがちなこってりした物語 をお望みならちょっと違うかもしれない。 | ||||
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