松風の記憶: 中村雅楽探偵全集5
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初版刊行(参考)
種別
長編
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あらすじ
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評判
松風の記憶: 中村雅楽探偵全集5の評価:
0.00/10点 レビュー 0件。 B ランク
松風の記憶: 中村雅楽探偵全集5の総合評価:
9.67/10点 レビュー 6件。
感想一覧
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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「松風の記憶」は昭和34年(1959年)に新聞に連載されたものです。今も世間一般とは違う梨園の結婚や恋愛が話題に上がったりしますが、跡取りがいなければ家や芸が継承できない歌舞伎界で、役者たちの倫理観がよくわかります。しかし今も昔も婚外子として生まれた子供の心情は複雑なものがあるようです。そんなことも含めた梨園の事情がテーマになっています。昔の日本の雰囲気がわかるのも奥ゆかしく、風情があっていい感じです。
現代の目から見たら突っ込みどころはありますが、「車引殺人事件」で小説デビューしてたった1年後にこれだけのものが書けるとはすごいと思います。
ネタばれするのであまり書けませんが、雅楽が犯人をすぐに告発せず、犯人の良識と罪悪感にまかせたのはアガサ・クリスティや内田康夫のミステリにもあったと思い出しました。
「第三の演出者」も初期作品で1961年出版です。当初は長編ももっと書いていくつもりだったのでしょうか。
こちらはがらりと変わって新劇の話になります。カリスマ性のある気難しい演出家と元女優の若い妻、夫は自宅に出入りするようになった有能な劇団員と妻が関係しているのではと疑っています。そして夫は病死、その劇団員は稽古中に銃が暴発して亡くなってしまいます。事故だったのかそれとも周到に準備された殺人か?
陰湿だった夫が死後もどこかから見ているようなオカルト的な不気味さが漂い独特の雰囲気を醸し出しています。どこかのどかな中村雅楽ものとはまったく違った作風です。
他、いろんな媒体に掲載された雅楽シリーズに関する文章やエッセイがまとめて収録されています。ミステリ・デビューのきっかけになった江戸川乱歩との出会いが何度も語られ、作者にとってはよほど印象深い運命的な出来事だったのでしょう。乱歩に対する深い感謝の気持ちが感じられます。
十七世中村勘三郎(今の勘九郎の祖父)が雅楽を演じたテレビのミステリ・ドラマは3回放映されたようです。知り合いで1人見たという人がいますが、なかなかおもしろかったそうです。見たかったです。