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眠りなき狙撃者
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眠りなき狙撃者の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1~4 1/1ページ
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乾いた文体で描写は細かく、展開も早く、終わり方が特に良い小説でした。 主人公よりもファム・ファタールのほうがキャラクターが立っていて、 笑ってしまうくらいろくでもない女で好感が持てました。 中盤くらいからウィルフォードの「コックファイター」を思い出させる展開を迎えるんですが そこから物語はさらに加速して、おもしろくなっていきました。 本作が最高傑作のようですが、自分は「愚者が出てくる、城寨が見える」のほうが キャラクターたちが狂っていて、暴力的でエンタメ性も高くておもしろく感じました。 現状新品では「眠りなき」と「愚者」の二冊しか手に入らないのが悲しいです。 パルプ・ノワールなどが一部で再評価されつつある昨今、ぜひ復刊してほしい作家のひとりです。 | ||||
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引退を決意した殺し屋が様々な事件に巻き込まれ・・・というお話。 まず、あちこちで書かれているように、無駄を一切排除したような簡潔な文体に感銘を受けました。贅肉を極限まで削ぎ落として、体脂肪率0%までなったような凄まじさまで感じられる文体。それなのに、一種のスタイリッシュさをも感じさせるという離れ業をやってのけた著者の筆力に脱帽です。 次に、主人公の殺し屋、マルタン・テリエという殺し屋がとても魅力的に描かれており、実際に存在したら嫌な存在なのに、小説を読んでいる間はこの殺し屋に憧れてしまいました。あまり使いたくない言葉ですが、かっこいくてクールで最高でした。 文庫で200ページくらいの短い小説ですが、物足りなさなどは微塵も感じさせないフランスのハードボイルド/クライムノヴェル。フランスといえばメグレ・シリーズくらいしか読んでなかったので、この小説で所謂ロマン・ノワールに開眼しました。これからも、こういう小説を読んで行きたいと思います。 ノワール小説の逸品。是非ご一読を。 | ||||
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コメント通りの状態であって、中身には折れや破れもなど何の問題もありませんでした。 Amazon同様に、高く評価します。 | ||||
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引退を望む腕利きの殺し屋と、それを許さない組織との争い。この小説はよくある設定にもかかわらず、安易なヒロイズムやヒューマニズム、そしてセンチメンタリズムの一切を拒んでいる点で、他のハードボイルドと一線を画している。 映画のように分かりやすく素早い展開にもかかわらず、読書の速度は制限される。それは読者が行間に哀愁を読み取ろうとするからではない。漠然と読んでいると、何を読んでいるのかわからなくなってしまうほどに緻密に構築されているからだ。しかも乾いた冷徹な文体は一切の心理描写を拒んでいるので、読者は意味を考え、動機を推測しながら、物語に最後まで引き摺られていく。徹底して即物的な描写はまるで主人公にまとわりつくハエのようで、ユーモラスだが時にグロテスクでさえある。 読後のカタルシスもない。むしろ呆然としたというのが正直な感想。でもそれゆえに、もう一度読み返さずにはいられない。こんな小説を、至れり尽くせりのサービス精神にあふれた日本で読むことの場違いさ。いや、どうしようもない息苦しさは双方に共通しているか。 | ||||
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