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論理爆弾
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論理爆弾の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.55pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全11件 1~11 1/1ページ
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有栖川有栖先生のファンで、本は殆ど読んでますが…これは、ダメでした。 耐えられませんでした。 半分まで来たのですが、面白いと思うところが何もなくて…。 有栖川先生の、美しいレトリックが好きなのですが、それも感じられず。 キレのある、決め台詞とか、そういうものも感じられず。 なんというか、しんどかったです。 しんどい本というのは、古典にもよくありますし、例えばノーベル賞作家のカズオイシグロの書籍なども、物語がほとんど進まず、クラクラするようなものもあります。 でも、その中に、何か感じ取れるものがあって読み進められるのですが、残念ながら、私には、ここから何かを感じとるだけの力はありませんでした。 ただただ、半分を苦行のように読み進めましたが、挫折しました。 小説家アリスや学生アリスシリーズのファンの方は、同じようにキャラクターが個性的で魅力的ななミステリーだとは思わない方がいいです。 どちらかというと、新海誠監督の映画を見てるような感じに近いです。 | ||||
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少女探偵ソラのシリーズの中ではストーリー的に一番面白く、一気に読んだ。ミステリとしてはかなり破壊力のある結末なので賛否がありそうだが、本シリーズはミステリ的要素のある青春小説にして成長物語だと思うので、まあこういうのもアリかな。 そんなことより、僕はこのソラシリーズが3作でそれなりに完結していると思っていたのだが、本作を読むと、ソラのお母さん探しの旅はいよいよ始まったばかりではないか。それなのに、続編が10年近くも書かれていないというのは、どういうわけなのだろう。 緒方家の人々、友淵家の人々など、今回も魅力的な登場人物がいろいろ登場する。そういう人たちとの再会や、1・2作のキャラとの交流もしっかり描きながら物語を大団円へと持っていくためには、少なくとも全10作は必要だと思う。ぜひ頑張って書いてもらいたい。 ところで、本作の特色のひとつに、『八つ墓村』へのオマージュ(パロディ?)がわかりやすい形でちりばめられているというのがある。何がどういうふうに、と細かく挙げるのは控えておくけれど、ミステリファンへの目配せが感じられて楽しかった。 | ||||
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このシリーズの続きが読みたいです | ||||
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少女探偵ソラ・シリーズの3作目です。前作から引き続き、法に反する探偵行為をしたことでソラの父親は捕らえられたまま裁判待ちの状態、母親は失踪して行方不明のままです。そんな中、ソラは、母親が最後に姿を見られた九州へ少しの手がかりでもないかと行ってみる決心をします。 しっかりしたミステリを期待する人にはたぶん受けがイマイチの作品ではないでしょうか。トリックや動機などの面から見ると確かにいまひとつですし、ソラも探偵として素晴らしい活躍や推理ができるわけでもありません。が、個人的には近未来SFに近いものとして受け取っているので、十分楽しめました。このシリーズに毎回必ずしも殺人事件が必要なのか?とも思ってしまいます。無理やりミステリにしないで、いっそパラレル・ワールドの日本を描く近未来小説に徹してしまった方がいいのでは・・と思ったりするのですが。 長い旅路の後、到着した山深い深影村で、ソラはいきなり髪を振り乱した狂気じみた老婆に迎えられます。このあたり、あとがきにも書かれていますが、有栖川氏が尊敬する横溝正史の「八つ墓村」の色彩が濃厚です。その村にある旧家の屋敷と怪しげな一族の人々も、横溝的な雰囲気が好きな人には好感でしょう。トンネルが崩落し、閉ざされてしまった村で起きる連続殺人。このあたりのほの暗い雰囲気がなかなかいいです。 今回はそれと同時に、ロシアに乗っ取られて独立させられてしまった北海道の日ノ本共和国、そこから送り込まれたテロ・チームとの戦いが平行して進みます。ソラはちらりとこの国の片鱗に触れる経験をし、また、母親の消息の手がかりを得ることになります。これから先はどうなるのか?続けて読んでいきたいと思います。 | ||||
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「論理爆弾」というタイトルに釣られて手にしてみました。 パラレルワールド的になってる日本が舞台というのも面白いなぁと軽く読み進めてみましたが…… これがもう一向に面白くならない。 300P過ぎても盛り上がらないんで、こりゃあ困ったなぁ状態に。 主人公が追ってる謎も見えてこなけりゃ、潜伏した特殊工作部隊も全然姿を表さず。 タイトルになってる、作中論理爆弾であるところの「桜吹雪」が鍵かと思えば これが連続殺人事件にも、部隊にも関係ないという始末。 のちに真犯人に対する、ある種のメタファーだってことは分かるんですが、 そんなら別に”時限爆弾”でもいいじゃんという感じ。 こんな”推理が通用しない犯人”ならば、(近似)ミステリー小説に書く意味もないのではなかろうか? 先人のレビューの中で、”名探偵の「論理」を破壊する「爆弾」”と書かれた人がいらっしゃって なるほどなぁ・・・と少し思いはしましたが、そうまでして拓かねばならない新境地って要るのかなぁ? そのへんはさておき、何が問題って、空閑純の圧倒的な魅力と能力の無さですよ。 護身術の心得も無しに、探偵など目指すんじゃあない。 窮地に立たされてやっと、和住の事件への(間接的な)関わりを指摘しましたが 何をいまさら感が物凄くて・・・・・。 1から読んでたら、そんなことも思わなかったのかな? 「双頭の悪魔」を読んで、「孤島パズル」は読んでおこうと思いましたが、 これは過去作に遡る気にも、続編への期待も持てないですな。 ☆2にしようかと考えてましたが、(現在)一人もいないので3にしておきます。 せめて、犯人分からないような犯行の描写が入ってたら、迫り来る危機に手に汗握れたのかも。 特殊部隊との軽いドンパチを入れても良かったかもですねぇ・・・。 ついでに単行本、装丁が凄いですね。カバーを外したら中もどピンク! 桜吹雪に肖ってのこととは思いますが。 | ||||
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有栖川の「探偵ソラ」シリーズの第3弾である。 今回はまたまた舞台を移し、九州の山奥の落人伝説があるという村へと「ソラ」はやってくる。 少々閉鎖的な村人像、なにやら謎めいた雰囲気の元・庄屋という屋敷、そのような状況下で調査活動を始める「ソラ」だったが、しかし事故でトンネルを失った村は孤立してしまい、おりしも謎の死体消失事件(?)が勃発、さらに・・・という展開で連続殺人事件が描かれるのだ。 山向こうの隣町で同時進行するテロ事件が微妙に話の展開に絡んで、この物語の舞台が現実の日本とはパラレルワールド的な異なる状態であることを思い出させ続けるのも進行上のポイントの一つか。 内容ですが(前2作から考えてそう思ってはいけないのだが)、本格ミステリだと思って読んではいけない。 本作はあくまでミステリの体裁なのですが、まぁ終盤などだいぶ掟破りな感じなので、これが名作なのか駄作なのかはもう少し後の時代の評価を待たなくてはいけないかもしれない、という気がする。 全般的には、面白いトリックを思いついたので書いてみました、というよりは、主人公たる「ソラ」の成長するさまを描くうえで事件が必要だったのでだいぶ奇抜なストーリだけれど書いてみました、という印象を受けた。こういう大長編前提的な構成は、好き嫌いが分かれるかもしれない。 とりあえずシリーズ完結するまで読んでみようか、というところでしょう。 | ||||
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有栖川有栖さんの初期の作品に惹かれて、作者の作品は入手しています。最近の作品は私の好みから外れてきていますが、今少し購入を継続するつもりです。 | ||||
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タイトルの論理爆弾は作品中に登場するコンピューターウイルスのことだがそれだけではなく、犯人自身のことをも指していると思われる。論理に基づいた合理的行動を犯人がとるからこそ名探偵は論理的な推理により犯人を指摘することができる。しかし、本書の犯人はいわば狂気的な犯人であり、そこに論理や一般の倫理や生活規範(小森健太朗の著者「探偵小説の論理学」でいうところのロゴス・コード)が通用しないまさに名探偵の「論理」を破壊する「爆弾」というわけである。ソラシリーズはミステリーとしては微妙だがしかし、シリーズ名どおり爽やかな青春小説としての要素が強い。筆者としては純がガンジスとデートするシーンを読むまでは(読めると信じて)付き合うつもりである。 | ||||
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Reader Storeの電子書籍で読みました。 南北に分断され、中央集権的な政府のために私立探偵が禁止された架空の日本での少女探偵(見習い)の活躍を描くジュヴナイル。 第一作は舞台設定と登場人物の紹介のためにどうも話が窮屈になり、折角の推理がかすんでいた恨みがありました。第二作以降、「大人社会」が物語の中心になってくると、俄然有栖川有栖らしい筆が走るようになります。 第三作である本作では推理小説的要素は少なく、サスペンスタッチになっています。少女探偵(見習い)であるヒロインにいろいろな推理/経験をさせながら育てていくビルドゥンクスロマン。そういう若者たちの姿がまた、少しずつ世の中を動かしていくというわけですね(このへんがアリス先生)。 現実の日本のカリカチュアである作中の日本について熱っぽく語る姿は、島田荘司さんや芦辺拓さんを彷彿させるものがあります(大阪弁やし)。 | ||||
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少女探偵の青春物語。 火村ものと同じ期待をすると、残念な結果になってしまいます。 ただ、三作目のこの作品は、北からのテロリスト集団がやってきたりして、サスペンス的な要素があって少しいい感じです。 日本の「IF」小説と考えると現実感はありませんが、朝鮮半島で起こっていると思うと、ずいぶん現実感があります。 | ||||
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少女探偵“ソラ”シリーズ第3弾。 ソラこと空閑純は、行方不明になった母が最後に立ち寄った九州の山奥・深影村を訪ねる。どうにか、手がかりの端緒を得たものの、隣村で起こった北のテロにより、村への出入り口となったトンネルが破壊され、クローズド・サークル状態になってしまう。そして、連続殺人事件が発生、さらに転落死者も出てしまう。果たしてテロリストたちの仕業なのか、それとも殺人鬼が村人の中にいるのか…。 シリーズ前作『真夜中の探偵 (特別書き下ろし)』のレビューでも書いたが、著者はこのシリーズで、“探偵とは”何か、現在の日本をどう考えるか、という二つの問いかけを行っている。もちろん、本文でそういった疑問が呈されるわけではないので、物語内の設定にかかわった形で、読者が考えていくことになる。 ただ、「人間が真実を知ろうとすること、自分でものを考えることを憎み、探偵を罪として禁じたこの社会は間違っている」。そして、そういった社会に対し、「しょうがない」とか「くだらない」といって終わりにするのではなく、「みんなで直せばいい」という部分を読むと、著者のメッセージは十分に伝わってくる。 レビュータイトルにも書いたが、ミステリーだけを求めているだけの人には薦められない。ただ、これまでの著者とは違う側面を見せていることに加え、主人公の純が17歳で好意を持つ元同級生がいること、その同級生たちも純に好意を持ち、できうる範囲で応援を続けていることなど、青春小説的な側面も強いので、十分に面白い作品であると感じている。 | ||||
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