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人獣細工
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人獣細工の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.59pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全34件 21~34 2/2ページ
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人豚(漢字が出せませんが)は「史記」の中でも最も印象深いエピソードの一つである。2000年以上前のそのエピソードを最新の遺伝子工学が生む悪夢と結びつける著者の想像力にただ脱帽。近い将来、遺伝子工学が種を超えた脳の改変を可能にするレベルに到達したらこの悪夢は現実のものとなるだろう。 | ||||
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本は★5で傑作だろう。なんか凄い。残りの2つもまあまあ。吸血狩りは一般的にはあまり評価が高くないだろうが個人的にけっこう好きな作品。 | ||||
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前作にあたる玩具修理者を読んでの本作。 今回はどんな風に小林ワールドが展開されるのか!はち切れんばかりの期待とともに、 最初からじっくりと世界観にふれて、一日ですべて堪能させて貰いました。 表題作は、人間的存在の定義について深く掘り下げた内容で 短編であるにも関わらず、読者に大きなインパクトと課題を与えた 模範的一品であったと思います。 人間たらしめる条件をめぐって、親友と熱くディスカッションを交わす場面は非常に白熱しています。 玩具修理者でもありましたが、著者は登場人物という駒をつかって物語に奥行きと幅を広げ、 与えることに関して非常に小気味いい。ただの著者の代弁者と感じないのは キャラクターの設定がしっかりしている証拠ですね。 話はもどって、 誰しもが思春期に悩むであろう、自分ってなに?、自分は誰?、など 小説という媒体を通して、読者に投げかけ、いっしょに考え、悩むことで人は成長します。 ○のように人の尊厳を踏みにじるような大人だけにはなっちゃいけませんよ。 全能感は、自己を振り返り、弱さを認めることで、少しずつ治るものです。 まぁ、ここまでのレビューなら★満点でもいいんですけど 吸血鬼と本は褒められたものではありません。 前者は、登場人物にまったく魅力が感じられず、あまりに凡庸すぎです。 同じ著者がかいたものとは思えないほど、出来栄えは最悪。 本にいたっては、ファンタジーとしても苦しい。 絶大な影響力をもつ人物(?)にしては、少々、知恵遅れというかなんというか。 風呂敷を広げたのはいいけど、慌てて閉じようとしたら中身が溢れたかんじ。 | ||||
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レビューがまあまあ良かったので購入してみたものの、正直いまいちだった。 特に気になったのは吸血鬼の話で、これは子供視点で書かれた作品なのだが、 9歳の子供がこんなことを考えないだろうと思われる点が何箇所かあり、リアリティが無かった。 一番面白かったのは第三話の「本」で、最初から中盤位までは「ぶっ飛んだ話だなあ」と思いつつも、 徐々に文章の織り成す数々の奇怪な事件と迷走する登場人物たちに引かれていった。 多分二話目の「吸血鬼」さえなければ、★五つにしていたと思う。 | ||||
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主人公の少女が自我に目覚めていくに従って明かされる恐ろしい過去。 重々しい雰囲気の中、気づくとこの濃厚な作品にひきこまれ、あっという間に ラストに向かいます。押しつぶされそうな世界の中に、多くを書き込まずその状況を知らしめる 作者の筆力に唸りました。 ラスト近くの、土砂降りの雨の中、悲しみにくれる少女の姿があまりにも印象的な情景で私の心に いまだに深く残っています。 生命とは何か。人間の尊厳とは何か。絆とは何か。 ホラーの根底にある人間の悲しみを描いた傑作。 | ||||
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「本」はまあまあだった。 表題作に関して。豚の臓器で気を病むのなら、金属やプラスチックの機器を埋め込んだ人の心理はどうだというのだろう。まったくもって想像がつかない。 | ||||
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小林泰三氏の本は読者の意識を混濁させる危険物である この著作に於いては「人獣細工」と「本」にその危険性が顕著に表れている 「人獣細工」は主人公がそうしたように、読者に痣を探索させようとする 身体、感覚、意識……人が持つとされる物を抽象し漂白させようとする とても危険である 「本」、今手にしている物が紛れも無いそれであるかのような錯覚を覚えさせる 架空である事を読者に切願させるとは、なんて悪趣味なんだろう? 著者の悪趣味は読者を決して安全地帯の傍観者にしておかないことだ 現に安全地帯は既に蝕まれている、その本によって と、かような濁りを読者に提供する小林氏の才 それが研ぎ澄まされたものであることは言うまでもあるまい | ||||
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異空間にリアリティと論点を付け足すことによってこのイタズラな設定を面白くしている。 まるで数式を説くような「本」では定義的なことを無視しているかのような内容である。 初めてこのかたの作品を読む方でも短編集なので読みやすいと思う。 ただそれだけ内容が間隔なく押し寄せるので印象付けられるだろう。 この本によって小林ワールドへ入門するといいと思う。 | ||||
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どの話も不気味な感じでした。 でも思った程グロテスクでは無かったです。 気味が悪いと言った方が適切な気もします。 面白くて、とてもよかったと思います。でも、表題作の、「人獣細工」 は少しだけ難しいかも知れません。 | ||||
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本当にレベルの高いホラーだと思う。自分が短編小説でここまで面白いと思えるのはこの著者と乙一だけだ。 独特なグロテスクな描写と世界感。読んでいる間にもまるで狂気の世界に放り込まれたような眩暈感を常に感じる。 表題作は人の存在と尊厳と狂気を融合させた傑作。吸血鬼も表面だけ見ればなんてことない作品だが、内部にはとてつもない悪意と狂気が描かれていて、しかも、読み手にきちっと伝わる形で書かれてある。 そして、際立った完成度を誇るのが最後の短編の「本」。まぎれもない傑作。一度読もう。 | ||||
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「パッチワークガール。私は継ぎはぎ娘。」その文章に惹かれて買いました。 先天性の病気から医師である父により体中いたる所にブタの臓器を移植された娘。私は人間なのかブタなのか。 人はどこまでが人なのか。どこで境界線が引かれるのか。今後人間以外からの臓器移植が可能となれば起こりうる倫理的問題点をもとにした作品です。 ゆっくりとそろそろと徐々に怖さがこみ上げてきます。著者の淡々とつづられてゆく文章がラストの驚きの結末までの怖さを持続させています。 娘が唯一信じていたものが揺るがされた瞬間、彼女が感じた恐怖と絶望はきっと誰にも想像できない。 「吸血狩り」も面白いです。男の言動が少年の幼い想像力をかきたて、少年は驚きの行動に出る。子どもの無垢な想像力と行動力を甘く見てはいけません。 短編なので一気に読めます。一気に読んでください。 | ||||
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遺伝子改良によって、豚に人間の臓器を持って生まれさせ、それを使って臓器移植するというのが主流になった世界。 主人公の少女は、それを確立させた医者の娘で、彼女の体のあちこちは豚の臓器を使われている。 果たして、人間の臓器を持った豚の臓器は、人間のものか。 そして、「ヒトブタ」である事を、少しずつ知っていく少女。 ラストは余りにも…… 表題作である「人獣細工」他、従姉妹を守る為に吸血鬼と戦う少年の話「吸血鬼狩り」や、奇妙な本を読むと、狂気の世界に入り込む「本」の三作の短編。 変わったホラーが読みたい人は是非。 | ||||
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「怖さ」を感じることのできる作品、であろうと思います。 読んでいくうちに狂気に犯されていくのが分かると思います。 幻想世界と現実世界の狭間を見る事の出来る作品です。 | ||||
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人と動物の境目を問う表題作のほか、8歳の少年が憧れの女性(従姉)を吸血鬼から守る為に戦う「吸血狩り」、読んだ者を狂気に陥れる「本」の2編が収録されている。個人的にもっとも印象に残ったのは「本」。どこまでが"本"の中身で、どこからがそうでないのか、その境目がわからない。「吸血狩り」も、あの男を吸血鬼とみなすか否かで物語の持つ意味合いが全く違ってくる。 小林泰三の書く物語は、読み返すたびに新たな発見があり、何度でも楽しめる作品が多い。この本に納められている三作も例外なくそうである。小林泰三作品を読んだことがある方もない方も、この本は是非一度手にとってみるべきだ。 | ||||
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