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ロスジェネの逆襲



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ロスジェネの逆襲の評価: 4.61/5点 レビュー 746件。 Sランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.61pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全746件 721~740 37/38ページ
No.26:
(5pt)

上司の背中でなく、仕事をみる大切さ

「週刊ダイヤモンド」の史上初の巻頭小説であり、
「オレたちバブル入行組」、「オレたち花のバブル組」に続く3部作目のフィクション企業小説である。

全てに共通するのは、主人公 半沢というバブル世代の銀行員が、
銀行という実力無視の理不尽な組織に対して、高い志のもと、その組織と戦う様である。

それは、実力主義が声高く叫ばれ始めたロスジェネ世代にあって、
未だに実力主義が浸透しない、実力とは無縁な、理不尽な人事評価が通用する、
現派閥組織を含む大手上場企業への警鐘といえる。

それでも、この小説の中では、批判といった口先だけでなく、自ら実践する半沢を正当に評価する上司の存在があり、
読後は気持ちよく、読者を勇気づけるのが救いである。

この3部作目では、
「おい、そこの日本の大手管理職さんよ!、仕事をみずに、人(事)をみてねえか?、
仕事ありきのはずが、人ありきになってねえか?、目的と手段を取り違えてねえか?、
今、まさにお前が部下の成長を阻んでいないか?」、
また一方で、
「おい、そこの新人さんよ!、仕事を見ずに(消費者や顧客をみずに)、上司の背中をみてねえか?」、
といった「仕事の本質」を気付かせてくれるでしょう。

半沢のような高い志を持つ者が評価される時代でないのも、日本の企業や政治を堕落させている原因、
更には日本の悪い風習とさえ感じさせます。
ぜひ組織に属する方、本書を手に取って、半沢の志に触れて、今一度考えてみて下さい。遅くはないはずです。
ロスジェネの逆襲Amazon書評・レビュー:ロスジェネの逆襲より
4478020507
No.25:
(2pt)

最後につじつまだけは合わせたが、業界人には読むに堪えないリアリティの無さ

(ネタばれ注意!)

デビュー作『果つる底なき』でも感じたことだが、本作品においても金融業界に身を置く立場から読むと全体としてのストーリーはともかく細部におけるリアリティの無さがどうしても目が付き、素直に物語に入っていけないし、“況んや感動をや”という感じ。

そもそも「銀行の系列証券子会社が親会社に反旗を翻す」という設定に致命的に無理があり(但し、この致命的な欠陥は最後は証券子会社の行動が親会社の危機を救うことによりつじつま合わせしているが、所詮結果論)、細部に至っては、インサイダー問題へのあまりに無頓着な対応やいくらワンマン社長とはいえ、上場会社の社長が法務チェックや取締役会の決議を経ずにアドバイザー契約に調印する等あちらこちらで“あり得ない”描写が為されている。

それでも最後まで読ませてしまうところが直木賞作家“池井戸 潤”の腕なのだろうが、どうしても許せないのは主人公“半沢”がヒーロー扱いであるところ。
“半沢”は、『オレたちバブル入行組』で支店長の犯した5千万円の業務上横領?を見逃す代わりに自らの出世を手に入れた“卑劣漢”だからだ。

本作品のレビューアーの評価が5あるいは4が圧倒的であるのをみると、世間的には“銀行”はいまだに“悪”の象徴なのだろう。
だからこそ、悪の銀行をやっつける“半沢”の活躍に喝采が上がるのだろうが、『空飛ぶタイヤ』に描かれたような紛うことなき正義(もしかしたら自動車業界の人が読んだらでたらめかもしれないが多分そうでは無いだろう)と“半沢”の犯罪紛いの行動とを同列に扱うのはいかがなものか?
池井戸 潤の正義観も問われる作品である。(エンタメ作家と割り切れば問題ないが…)
ロスジェネの逆襲Amazon書評・レビュー:ロスジェネの逆襲より
4478020507
No.24:
(4pt)

親子会社の戦い

物語は証券会社がIT企業と企業買収に関する
アドバイザリー契約をむすぶことから始まります。

社歴が若く、実績もない証券会社にとっては
有名企業の買収案件を成功させることができれば
企業買収に強い証券会社として良い宣伝にもなります。

ところが、買収の契約を親会社の銀行に横取りされてしまいます。

親会社の意図やIT企業の思惑、そして証券会社の逆襲など
読みどころ満載です。

ただ私としては端役の登場人物のシーンを削って、
その分、買収の真の理由の説明をもっと読みたかったです。
ロスジェネの逆襲Amazon書評・レビュー:ロスジェネの逆襲より
4478020507
No.23:
(5pt)

感銘を受けた

著者得意の銀行内部のダークな部分を、企業買収というテーマに絡めて描いた作品。
また、親会社の銀行「東京中央銀行」と子会社の証券会社「東京セントラル証券」との買収アドバイザーをめぐる対決も見物。

主人公の半沢は、銀行から出向という形で子会社に勤めている。
その「東京セントラル証券」に、「電脳雑技集団」というIT会社より、「東京スパイラル」の企業買収の話が持ち込まれる。
しかし、その後、親会社である銀行に仕事を横取りされる。
その横取りは、親会社が「電脳雑技集団」の、子会社が「東京スパイラル」のアドバイザーに就くという、利益相反とも見える対決へと進んでいく。
後半の行き詰まるような買収合戦は、読み応えがあった。

もう一つの本書の魅力として、男の仕事にかける矜持のようなものが挙げられる。
半沢は、いわゆるバブル時代に就職した。
その部下の森山は、就職難時代となってから就職した。
なので、森山は、半沢を含めたバブル時代の人間が羨ましくて妬ましい。
二言目には、恨みがましい発言が出てくる。
しかし、半沢は、自分の人事も顧みず目の前の仕事に打ち込んでいく。
その姿に、徐々に森山の考えも変化していくこととなる。
仕事をしている方には、共感できる部分が多いと思う。
ロスジェネの逆襲Amazon書評・レビュー:ロスジェネの逆襲より
4478020507
No.22:
(5pt)

「倍返し」の半沢、本領発揮

前作「おれたち花のバブル組」で、銀行内の暗闘を制したにもかかわらす、やりすぎだということで子会社へ出向させられた半沢。
本社の横やりで「倍返し」魂に火がついた。

 サラリーマン小説だが、構造はテレビ時代劇そのものだ。
悪代官がいて、腹黒い越後屋がいて、汚いわなを仕掛けてくる。それを度胸とチームワークでこらしめる。

 読んでてスカッとするわけだ。特に後半はまさに寝るのを忘れる面白さ。
その時の部下や顧客に誠実であるところが、筋が通っている。
同期の渡真利は、運命の絆で結ばれた盟友だね。
ロスジェネの逆襲Amazon書評・レビュー:ロスジェネの逆襲より
4478020507
No.21:
(5pt)

気持ちのよい一冊

通勤の往復で、時を忘れて夢中で読みました。
とにかく、思いがけない仕掛けが次々あらわれ、伏線が
ぴたりとはまっていく心地よさ。
そして、主人公の半沢のぶれない姿が非常に魅力的です。
最後は、アメリカ映画のようなハッピーエンドに、
思わずガッツポーズ。
元気がでます。
ロスジェネの逆襲Amazon書評・レビュー:ロスジェネの逆襲より
4478020507
No.20:
(1pt)

電脳って上場会社の設定では?

サラリーマン小説としては痛快で楽しかった。

でも、
この小説の中の電脳〜って会社は上場してますよね、
(そういう設定ですよね)
とすると、当然有価証券報告書を出しているはずなんです。
ということはセグメント情報を作っているはずで、
当然そこで本業は赤字を出していて、
子会社の電設セグメントで異常な売上高と利益が出ていることは開示されているはずです。
それ以前に、会計士が異常な取引に気がつくはずです。
また、子会社設立や、電設事業の譲り受けについても、300億円の買収なら、
当然取引所で開示されるはずです。
だから、子会社設立のマル秘文書なんかちっともマル秘じゃないはずです。
東京中央銀行の融資担当や証券部門は、有価証券報告書も見ていないということになります。
電脳の粉飾なんか起こりえないんです。
(会計士がしっかりしていて、開示を適切にしていればの話ですけど)
そういうことを考えると、幻滅してしまいます。

あと、2004年というのはちょっと・・・。
たしかにIT企業が伸びていた時期ですが、
古いです。今からすると。
次は同時代の小説をお願いします。
今の閉そく感を打破する主人公の登場を期待します。
ロスジェネの逆襲Amazon書評・レビュー:ロスジェネの逆襲より
4478020507
No.19:
(4pt)

さすが池井戸さんです

会社員時代、出向とかありました。
本社の意向とか無視できない立場。そして子会社の人々の対応

そういうのが前半で描かれているので、中盤から後半の流れが
より楽しくリアルに感じられました。

入社試験を受けるにあたり 時代の変化で 楽→難とか
学生などでは どうしようもないときがあります。
勉強は 努力が結果につながるのに 会社員になると
努力しても結果が得られない。また評価が絶対ではないなど
そういうのを実感していると より楽しく読めるのと思います。

ただ、銀行というところが あーいう逆転になるポイントを
見逃すのかな?とも思い少しそこが残念でした。

とはいえ、後半を もっと引き延ばして読みたいなーって
思うぐらいに 一気に読めてしまう作品です。

また、銀行の相手として出てくる企業。
新興企業ならではの 当初の倍々ゲームのような成長。
成長すればするほど、その速度を維持するのは難しいのに
過剰な期待。そして夢をみる経営者

そんな人達への警鐘もかねていたのでしょうかね。
ロスジェネの逆襲Amazon書評・レビュー:ロスジェネの逆襲より
4478020507
No.18:
(3pt)

ロスジェネの逆襲よりは・・・

世代間戦争というよりこの話は子会社と親会社の戦争という題名
でいいと思う。
半沢と森山の関係はとても面白かったし子会社が親会社に勝つと
いうのが痛快であった。
文庫化する時には改題を希望します。
ロスジェネの逆襲Amazon書評・レビュー:ロスジェネの逆襲より
4478020507
No.17:
(4pt)

「本当に優秀な人材はどんな場所にあっても輝く」って…。う〜ん、陽が差してればなぁ。

銀行から子会社の証券会社部長に出向させられた半沢。
 ちょっと言いたいことを言い過ぎて、嫌われたようだ。
 出向先でも、若い頃の半沢に似たような男・森山がいた。
 IT 企業を担当する森山は、クライアントから持ち込まれた
M&Aの大案件に、担当者でありながらチームから外され、不満を
抱えていた。
 しかも、M&A案件は親会社である銀行から横槍が入り、取り扱い
自体を取られてしまう。
 部長として責任を問われた半沢は、森山とともにトンでもないワザを
繰り出し、逆襲に乗り出す…。

 サラリーマンは昔は「気楽な稼業」だったハズだが、今はなかなか
厳しい。
 プロパーの社員と出向組とは扱いが違う。
 出世は社内力学で決まることが多い。
 そもそも就職自体が厳しいバブル以後の世代は「ロストジェネレーション」
とまで、呼ばれている。

 しかし、半沢は言う。
「サラリーマンだけでなく、全ての働く人は、自分を必要とされる場所に
いて、そこで活躍するのが一番幸せなんだ。」
 こうも言う。
「人事が怖くてサラリーマンが勤まるか。」
 そして、結論は、
「仕事は客のためにするもんだ。ひいては世の中のためにする。
 その大原則を忘れたとき、人は自分のためだけに仕事をするようになる。
 身勝手な都合で醜く歪み、そういう人間が増えれば組織が腐り、世の中が
腐ってゆく。」

 ぶつぶつ不満ばかり言わず、信念を持って生きてゆく人間がカッコ良く
思える一冊だ。
 それを痛快に思えるうちは、まだこの社会は本当に腐ってはいないのかも
知れない。
ロスジェネの逆襲Amazon書評・レビュー:ロスジェネの逆襲より
4478020507
No.16:
(4pt)

逆転劇の心地よさ

ロスジェネの必然性はないと思いますよ。おもしろいのだから。

銀行・証券が舞台になっていますが、知識は不要です。また、主人公の登場する前作品を読んでおく必要もありません。この作品だけで楽しめます。
窮地に立たされた人たちの意地の逆転劇。疲れたときに、難しいことは何も考えずに読むと、スカッとすること保証します。

半沢・森山たちの今後もいつか描かれるのだろうなぁ。
ロスジェネの逆襲Amazon書評・レビュー:ロスジェネの逆襲より
4478020507
No.15:
(4pt)

ちょっとトントン拍子すぎかも

バブル入行組シリーズは『空飛ぶタイヤ』の次に好きなんですが、
そしてやっぱりメチャメチャ面白くはあったんですが…。
池井戸さんの本って

・大企業や権力者による「強者の論理」に
 これでもか!ってくらい打ちのめされて。。。

・しかし、最後にはスカッと爽快! 勧善懲悪ファンタジー!

この両者のバランスが絶妙なところが、最大の魅力だと思うんですよ。
主人公とともに泣き、怒り、そして最後には喜ぶ!という感情移入度が半端ない
と言いますか。「こんな都合の良い展開、ありえね〜」と思いつつも、最高に気分が
良くなると言いますか。
でも、『ロスジェネ』はあまりにも後者寄りというか、後者だけというか。
もの凄くあっさりとトントン拍子に勧善懲悪しちゃうんで、あまり感情移入
できませんでした。
もうちょっと前者で引っ張って「こいつら許せね〜〜〜〜〜〜〜〜」と思わせて
くれないと、後者の爽快感が薄れちゃうんですよね。(『下町ロケット』の訴訟の
シーンでも、同じ事を思いました)
あと、ロスジェネ世代が最初から、半沢に対してあまり悪感情を抱いてなかった
ところも少し肩すかしだったかな。反目!反目!→お互いに認めて共闘!という
展開を期待してたもんで。
でもまあ、間違いなく面白かったですよ。
星4つです。
ロスジェネの逆襲Amazon書評・レビュー:ロスジェネの逆襲より
4478020507
No.14:
(5pt)

金融エンタテイメントの傑作中の傑作!

「オレバブ」シリーズは大好きなシリーズ。銀行を舞台にこんなにもエンタテイメント性の高い作品を書ける池井戸潤は凄い作家だなと思う。
シリーズ第3弾となる今作を心待ちにしていたが、期待通りの面白さで一気読みした。
全体の雰囲気としては前2作と比べてお笑い系の雰囲気は後退し、硬派な雰囲気が強まった感じがする。「オレバブ」シリーズの雰囲気と、著者の2大代表作である「空飛ぶタイヤ」「下町ロケット」の雰囲気が融合したような作品で、これぞ池井戸作品の王道ともいえる仕上がりだ。
読後の爽快感は言わずもがな、さらに仕事とは何かとあらためて考えさせられる重厚さも兼ね備えている。シリーズを通して成長を続ける半沢のこの先をもっともっと読み続けたいという欲求がさらに高まった。
金融エンタテイメントの傑作中の傑作!
ロスジェネの逆襲Amazon書評・レビュー:ロスジェネの逆襲より
4478020507
No.13:
(4pt)

弱き者、汝あっての「勧善懲悪」

著者は、かねて「リアルな銀行や企業を描いて、わざわざお金払って読んでくれてる働く読者に、何を与えられるのか?だから、私は、敢えて、こういう元気の出るエンタメを書いている」といった趣旨のことを、直木受賞前後に言っていた。

著者の思うところの是非は、さておき、その思うとおりのモノを十二分に描いているという点で、著者は優れたエンタメ作家の一人といえる。

とはいえ、本作にしてもシリーズ第3作ということで、ヤクザとか探偵とかファンタジーなんて「何でもありな」ジャンルのシリーズ物の方と違い、ムチャクチャや同工異曲には限界がある。
そこで、今回持ち出されたのが、ロスジェネである。

ロスジェネという存在に興味や認識を持つのは、著者や本シリーズの読者層からすると、当事者達と、彼ら彼女らを部下に抱える中間管理職ということになる。その読者がリアリティを持ちつつも嫌悪感を抱かない。うまい扱いで描かれている。本来のロスジェネは、就職氷河期以降の厳しい競争社会で勝ちを得られず、その後も再挑戦の機会を奪われたまま、いつしか、敗者・無能の烙印を押され、社会的・経済的に下位に滞留する者である。厳しくみれば、ロスジェネの全てが有能でも高い志ある者でもない、必然の敗者・天性の無能も、いわゆる勝ち組に比して多いだろうことも察せられる。
しかし、著者は、このロスジェネに「高き志・能力・やる気がありながら、不当なレッテルや偏見により抑圧された者」という新たなキャラを授けた。これにより、ロスジェネでない多くの読者からの親近感「頑張っているのに報われないのは、自分と一緒」を醸成させる。そして、本来の競争故の劣後を、不当な者への勧善懲悪の形で跳ね除けさせ、読者に実生活では得られぬカタルシスを与えている。この展開は、エンタメとしての巧拙を抜きにすれば、水戸黄門とそれを愛した視聴者との関係に近いものと思える。

ロスジェネどころかロスジャパ(ロストジャパン)な時代において実によく出来た商品コンセプトだと感心させられる。著者より前の世代の企業小説作家が、どうしても下克上・天下国家的なエリート同士の社内抗争に傾きがちであるところを、比較的等身大の、しかし、志高く勤勉な者にキャラを移したところが、著者の巧みなエンタメ術であろう。
ロスジェネの逆襲Amazon書評・レビュー:ロスジェネの逆襲より
4478020507
No.12:
(1pt)

つまらないマスターベイションの典型

全体としてありふれた内容で、無理やりロスジュネにこじつけてようとしているが空虚である。
著者自体、大手都銀で日の目を見なかった人物だけあって、大手都銀への羨望と嫉妬、執着が
前面に出ていて非常に見苦しかった。
特に後半はファンタジーでまず100%有り得ない展開で失笑せざるを得ない。

この人は都銀で全く自己実現できなかったとこを主人公の半沢に投影しているだけ。
そういう点でもとても興ざめである。

この本の主人公は、ロスジュネとかいうバカバカしい造語でもなく、主人公の半沢でもなく
都銀に未だに羨望、執着、嫉妬を隠しきれない自己陶酔の作者の投影に過ぎない。

当然大手都銀のエリート路線を進んでいる連中は、鼻で笑って読むコメディである。
まあ読みもしないと思うけど(失笑

特に後半の半沢の取り扱いは、自分が都銀にいるときこうしてほしかったという夢想全開で
馬鹿馬鹿しいを通り越して、この人は虚しくないのかと思った。

銀行は人事が全てと語っている点で、時折空虚な人生論を述べるが全然説得力がない。

著者の銀行への執着、羨望、挫折が手に取るようにわかる内容は面白い。

しかし後半は書いていて恥ずかしくないだろうか?
嘗ての出世した同僚が見れば苦笑、爆笑するファンタジー、コメディである。

個人的には時間の無駄だった。
ロスジェネの逆襲Amazon書評・レビュー:ロスジェネの逆襲より
4478020507
No.11:
(5pt)

半沢直樹、かっこいい。

本日読み終わりました。

私はこの『ロスジェネの逆襲』に関して何も知らず、ただ単に書店に行って、池井戸潤の作品があったから買った池井戸作品のファンです。

いやー、電車で開いた瞬間びっくりしましたね。まさかあの半沢直樹が出てくるバブル〜の続編だったとは。嬉しかったです。叫びそうになりました。

第一作、第二作と作品を重ねる毎に半沢直樹という人物の成熟してゆく様を感じ取れる本シリーズですが、この作品は特にそれが顕著です。半沢が終盤で部下の森山と会話するシーンのセリフがとにかくカッコ良くて、勇気づけられます。

いろいろあるけれど、明日も頑張ろうって思いますね。こんな上司居たらいいのにね。

次作に期待!
ロスジェネの逆襲Amazon書評・レビュー:ロスジェネの逆襲より
4478020507
No.10:
(2pt)

僕にはちょっと残念に感じられてしまいました。。。

池井戸さんの作品は何冊も読んでいるのですが、今回の作品僕には少し残念でした。。。。

主人公の半沢を通じて語られる数々の名言はいつもの池井戸作品の雰囲気なのですが、下町ロケットやルーズベルトゲームのときのような読後の爽快感を感じることができませんでした。

自分なりの印象としては、自分が池井戸さんの言うところのロストジェネレーション世代であること。

また金融の世界に係わっているので実際の現場との乖離を感じてしまったという事かもしれません。

逆に言えばメーカー系の話においてはメーカーの人の現場感覚を知らないために池井戸さんの世界観に浸れたのかもしれません。

池井戸さんの小説はとてもリアリティーがあって取材もきっちりされているという印象です。

僕にとっては、今回の作品の後半はファンタジーに感じられてしまいました。

ぜひ、池井戸さんのようなワクワクする展開力の小説をかける天才にはこの世代間格差に関して次回作を書いて欲しいと願ってやみません。

また、昭和の経済小説家、バブル世代の経済小説家が生まれたのであるならば、ロストジェネレーション世代の経済小説家が生まれてくるのかもしれないなぁとも感じました。
ロスジェネの逆襲Amazon書評・レビュー:ロスジェネの逆襲より
4478020507
No.9:
(5pt)

痛快!かつ「嘆くな、行動せよ!」のメッセージがGood。

痛快!
・でも、なんだかネタバレになりそうなので、書けません。
・半日弱で一気に読み終わりました。

嘆くな、行動せよ!のメッセージがGood。
・半沢格好良し。こういう中年にならねばね。
・「人事が怖くてサラリーマンやってられるか!」
ロスジェネの逆襲Amazon書評・レビュー:ロスジェネの逆襲より
4478020507
No.8:
(5pt)

「何のために働くのか」を問う内容になっていた

「オレたちバブル組」の最新作で、久々に半沢が帰ってきた。

今回は就職う氷河期を経験し、苦しい思いをしてきたロストジェネレーション世代とバブル世代が力を合わせて戦う物語。相変わらずのクオリティで、銀行、買収される側・する側の企業、そして半沢が出向している証券会社、各社の思惑が入り混じった展開は手に汗にぎるもので、読み出したら止まらず一気に読んだ。

企業買収を巡る知能戦もさることながら、やはり著者の作品の本質は「何のために働くのか」を問う内容になっていることだと思う。

「オレがいう勝ち組は、大企業のサラリーマンのことじゃない。自分の仕事にプライドを持っている奴のことだけさ。どんな小さな会社でも、あるいは自営業みたいな仕事であっても、自分の仕事にプライドを持てるかどうかが、一番重要なことだと思うんだ。結局のところ、好きな仕事に誇りを持ってやっていられれば、オレは幸せだと思う」

ロスジェネ世代の瀬名が森山に語った言葉は、働く意味の本質を突いていると思った。

言葉は違うが、自分の信念を貫くために半沢が森山に語った言葉も仕事をすることの原点になるものだと思う。

「仕事は客のためにするもんだ。ひいては世の中のためにする。その大原則を忘れたとき、人は自分のためだけに仕事をするようになる。自分のためにした仕事は内向きで、卑屈で、身勝手な都合で醜く歪んでいく。そういう連中が増えれば組織も腐っていき、世の中も腐る」

今後は、一皮むけた森山の活躍を描いた続編にも期待したい。
ロスジェネの逆襲Amazon書評・レビュー:ロスジェネの逆襲より
4478020507
No.7:
(4pt)

組織のなかでの美しく正しいふるまい方がメイン・モチーフ

バブル入行組である半沢世代と、
就職氷河期=ロスジェネ世代の対立をひとつの軸に物語は展開するが、
メインモチーフはタイトルの『ロスジェネの逆襲』ではなく、
組織のなかでの美しく正しいふるまい方にある。

半沢と、証券会社プロパーである部下・森山が見抜いた粉飾決算のからくりを、
エリート集団の銀行証券部のスタッフたちが見抜けない、
というストーリー的にやや苦しい場面もなくはないが、
まあ、瑕瑾といっておこう。

親会社の役員会に乗り込んで反論を述べる半沢は文句なくかっこいい。

もちろん、親会社の役員会に、出向中の敵役が乗り込めるのか、
という疑問はありうるが、
銀行の幹部の中にも半沢の正論に味方するものがある、
ということで、
ラスト・シーンの新たな人事発令の鮮やかさも忘れられない。

快作であり、
半沢を主人公とする次回作も、ますます楽しみだ。
ロスジェネの逆襲Amazon書評・レビュー:ロスジェネの逆襲より
4478020507

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