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(短編集)
鍵のない夢を見る
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鍵のない夢を見るの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.58pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全67件 61~67 4/4ページ
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一番最初に収録されている短編には、男が出てこなかった。 あとの4編は、男、それもダメ男が出てきた。最後はダメ男でもないのだけど、語り部の女目線の男描写は、読んでいてつらいものがあった。 4編目は凍りのくじらと同じような話ですね 最後の話は、育児ノイローゼの話ですね 若干いらっときますが、最後で、救われます、子育ては、ほんと大変なんですね。 前から好きだった辻村さんが直木賞受賞した作品ということで、初めて読んだ方も多いとおもいます。この作品だけで辻村さんを評価してほしくないですね。なんでこの作品で、いまさら受賞できたのかよくわかりません。これまでの候補作の方が受賞すべき作品だとおもいます。あれやこれや、色々あるのでしょうが事情が・・・ 1編目の泥棒の話が、一番辻村テイストが強い作品かな♪ | ||||
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「…放火」と「…逃亡者」は、空白の過剰な心理描写に読みごたえがある。白黒の付かない気持ち、自分でも背反を抱えたままうごめく心理。 「…夢と殺人」は、一番作りこみっぽいが、思い込みの激しいカラッポな馬鹿男とその顔だけに惹かれるバカ女を、同じ低さに這いつくばって書いた気持ちの悪い作品。この気持ち悪さは読む価値あり。 「…誘拐」が一番わかりやすく共感しやすい子育てノイローゼの描写だが、心理描写の緻密さに圧倒される。 「…泥棒」が、最も現代的でシュール。盗癖のある母にふりまわされる少女のけなげな姿を中心に描いた作品だが、その後成長した彼女が視点人物を忘れていしまっているというように、テーマが微妙にずれていくところに深みがある。 | ||||
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辻村さんと言えば、NHKドラマになった「本日は大安なり」。結婚式を迎えた五組のカップルを描き分けながらコミカルにミステリーを進めていく手際の良さが印象に残ってたので、直木賞をとったと聞いて、早く読みたいと思っていた。 登場するのは五人の女性。犯罪をテーマに五つの短編を繋げた今回はそれぞれ時間軸が長く、一日で終わる結婚式のドラマに比べシュールで重い。「魔が差す瞬間」なんてオビにあるけど、瞬間どころかみんな魔が差しまくりじゃないか。人は誰しも完璧で理想的な人生を送ることはできない。それでも彼女たちほどひどくはないよな、という踏み止まり感。辻村さんは微妙なところを巧みに突いて、直木賞を手にしたんだな。 個人的なお気に入りは「芹葉大学の夢と殺人」。古典的に描けば純愛物になりうるこのストーリーも、こう現代風に書けばお前しょうがねぇなみたいな感じになる。それでも未玖は雄大と別れられない。そこに時代を経ても変わらない愛の姿があるんじゃないか。 | ||||
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人は、日々流れてくる様々な事件報道に接しても、対岸の火事のように思い込んでいるところがある。それは、他人事と割り切ることによって、自己に降りかかるかもしれない恐怖や不安から目を逸らそうとする、まさに自己防衛本能からなのではないか。しかし、決して犯罪とは遠いところで起きている事象ではなく、誰しも日常生活の中、当事者や関係者になり得る可能性があるのだ。こうした現実について、はっと気付かされる物語だった。 五つの短編からなる小説だが、どの作品も地方に住む女性主人公が、意図せぬうちに犯罪に近いところに身を置いてししまっている、という内容である。それはすべて、人間誰もが有するプライドやコンプレックスといった、ちょっとした心の動きが原因となっているのであり、読む側からすれば、いつか自分もこんな気持ちを抱いたことが……と、心当たりがあるような場面が次々と出てくるだけに、ドキリとしてしまう。 知らず知らずのうちに、人や社会に流されるような生活を送ってしまっている自分にも当てはまることではないか。そんな危惧すら抱くのは、登場する主人公の誰もが、どこにでもいそうな平凡な人たちだからだ。また、実際に起こった事件をベースにしているようで、それゆえに、普通の生活を送っているつもりの人であれ、しかもありふれた日常生活の中であれ、時として、とんでもない事態に陥ることがあるということを、現実のものとして思い知らされるのだ。こう実感するのは、この小説が、ノンフィクションとは違い、人間個々の内面の問題を丁寧に描写しているからでもあろう。 ただし、主人公たちの心の動きを見事に描いている反面、彼女たちに関わる男性たちがどれも、同じようなダメ男として描かれており、またか、と少々食傷気味にさせられるところがあったので、星四つ。 | ||||
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普段は歴史小説を読むことが多いのですが同年代の方がどのような本を書かれているのだろうと興味があり読ませていただきました。短編集はとても読みやすく一気に最後まで読み切りました。鍵のない夢見させていただきました。この作品は今まさに現実に起こっているようなことをそのままのストーリーとして一編、一編描かれているなとドキッとする場面もいくつかありました。他の小説もまた読んでみようと思います。 | ||||
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人の感情の細かい襞をすくいあげるような感じで丁寧に描かれた文章で、どれもありふれた事件なのですが読みごたえはあります。特にこの短編集では、男の人の描き方が非常に上手いなあという印象を受けました。主人公と深くかかわることになる男たちが皆、ある種の不快感をこちらに与えてくるのですが、それが妙に現実味があるというか、こういう人いるよねっていう絶妙な気持ち悪さなのです。ドラマや映画に出てくるようなものすごい悪人とか変な人っていうわけじゃなくて、些細な事でああこのひといやだな…ってふとした瞬間に感じてそれが積み重なった挙句に決定的に嫌いになってしまうタイプの人種とでもいいましょうか。 女の子が憧れるような素敵な王子様は出てきません。それ故に現実のむなしさを突き付けられて哀しくもなってしまうのですが、この本のテーマとしては成功してるのかもしれません。女たちのどうしようもない閉塞感。しかし読み終わった後もやっとする…。 | ||||
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短編集です。 ひきこまれやすい構成で、風景も頭に描き安く読みやすかったです。 しかし後味が悪いので情緒不安定な時は読まないほうがいいかも・・ 最後の話は子供を持つ身として切なかった・・ | ||||
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