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壺の町
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壺の町の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.60pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全10件 1~10 1/1ページ
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犯人は巧みに偽工作をしているか、小説家にみやぶられる。い意外な | ||||
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装丁も新品同様でご迅速にご対応いただき、感謝に堪えません。 | ||||
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・だらだらと長い ・割に驚く展開も惹かれる展開もない ・最初から犯人分かっているのは好みではないな | ||||
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神戸の住宅街に住む古畑夫妻と娘の香が、生きたまま焼かれるという猟奇的殺人事件が起こった。香の夫で勤務医の雅貴にはアリバイがあり、香の不倫相手の水嶋周平が参考人として調べられる。自らの無実を明かすため真相を探り始めた周平は、やがて古畑が阪神淡路大震災前に地上げに加担していたという秘密の過去にたどり着く。残忍な事件に隠された驚愕の真相とは!? | ||||
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情念を感じる小説でした。前に読んだ「腐葉土」の戦時下の話も非常にリアリティがあり人物描写が良かったので購入してみました。本作も阪神大震災の時の描写があり非常に具体的で供述する男の話が真に迫っていて迫力がありました。 人が死ぬ事を何とも思っていなかったが、実際に阪神大震災の現場で人が死ぬのを目の当たりにし、人が必死に他人を助けようとするのを見て自分のやってきた事が分かったという供述が印象的です。 容疑者に当たる人物の独白も興味深くトリックや動機自体は驚嘆するものではありませんでしたが、人物描写が素晴らしいと今回も思いました。 | ||||
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登場人物が多いのは、この作家の特徴のようだ。 この作品でも、若い医師も、売れない小説家も、刑事も、年配の医師も、ホームレスの男も、淡い違いしかない。 もしかしたら、性別の違うナースでさえも。 小説家と医師の言葉使いの違いは、職業的な影響がありもっと大きいと思う。 そんな事情があり、会話になると、読み手の高い集中力が求められる。 人の死が当然と受け入れられる町で、人の死を受け入れずにいられる人がいることをどう理解すれば良いのか分からなかった。 後者は常識の範囲で理解するにしても、前者をこの町の特殊性に求めてしまっては、なんでもありの町になる。 震災の被害を受けたことに解を求めると、人知の及ばぬ災害というワイルドカードになる。いや、地震の前の出来事もあるし。 難しそうな話を好む人に最適で、わかりやすさを好む向きには不適ということになる。 | ||||
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終盤の様子をはじめ,語り部の男が事件の黒幕に対し蕩々と語りかける姿が気持ち悪く, 比喩や愛を引き合いに出すそれは,語られる事件や背景などと大きな乖離を生んでいます. それはまさに『小説家崩れ』の自己陶酔で,浸りきっての幕引きには不快感すら覚えるほど. その語り部が抱き,使い出す,タイトルにもなっている『壺の町』という言葉にしても, 言いたいことはわかるのですが,これもただの言葉遊び,自己満足のように感じられます. また,容疑者の立場だったはずが,いつの間にか語り部兼探偵役となり推理を行ったり, 刑事も当たり前のように情報を交換するやり取りは,確かに物語ではよく見る光景ですが, 猟奇的な事件,さらに阪神淡路大震災までをも持ち出し,語る中では嘘っぽさが拭えません. このほか,該当地域への配慮なのか,地名が実名と架空で混在しているのには違和感があり, 架空とはいえ,モデルが明らかに地域に対し,誤解を与えそうな描写があるのも気になります. 震災をきっかけにした人や町の変化,そこに生まれた復讐や愛憎は悪くなかったのですが, 語り部の繰り広げるおかしな美化が,最後まで作品の中に入り込むのを妨げていた印象です. | ||||
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おしまいの方にあるたった一言に涙が滲みました。 この作者さんは、一言で読者を感涙させることができる力量をお持ちの方だと思います。 | ||||
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『大絵画展』(光文社)で、第14回ミステリー大賞新人賞を受賞した、望月諒子さんの受賞第一作。 舞台は神戸。それも、異人館や港といったハイカラな神戸ではなく、路地が入り組む古くからの下町と、整然と区画整理されたニュータウンという、リアル神戸のふたつの顔。 阪神淡路大震災のとき、そこでいったい何が起きたのか。噂はほんとうだったのか。12年後の猟奇殺人事件とのかかわりは──。 探偵小説の謎ときの醍醐味も味わいながら、やがて見えてくる地平は、足もとから大地と町に飲まれそうな感覚に襲われるミステリーでした。 カポーティの『冷血』にも連なる、ぎりぎりの虚実を追求した野心作だとおもいます。 | ||||
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この本を読んだ後で、改めてカバーに巻いてある帯の文章を読んで、おやっと思った。ミステリーの本の紹介でやってはいけないこと、つまり犯人やその動機、トリックなどを明かしてしまうこと、が、この帯ではされているのではないか? と。 もちろん、帯のコピーはストレートにそれを明かしているわけではない。しかし、普通のミステリーファンなら、この帯を読めば、誰が犯人か、動機は何か、想像がつくであろう。この本の帯はあえてそれをしている。 著者も出版社もそれがタブーであることを知らないはずがない。ではなぜそんな本を作ったのか。著者がこの小説で一番書きたかったことが、この帯の中に言い尽くされているからだろう。書かないわけにはいかなかったのだ。 したがって、これは一筋縄のミステリーではない。犯人も被害者も探偵も警察官もそれぞれ懸命に自分の人生を生きているのだ。脇役で登場する小ずるい男の小ずるさに、胸が痛む。ともするとそっちのほうの描写に引き付けられそうになる。阪神淡路大震災が一つのテーマになっているが、東北大震災の傷が生々しいいま、あえて刊行すると、話題づくりとか、便乗商法だとか批判されそうだが、その危険を冒しても出版するだけの重厚な内容を備えた本だと思う。 付け加えると、犯人や同機が先に分かっても、なお騙される。ひとひねりのある筋立ては、『神の手』以来のこの著者の独壇場だ。 | ||||
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