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時砂の王



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【この小説が収録されている参考書籍】
時砂の王 (ハヤカワ文庫JA)

時砂の王の評価: 4.23/5点 レビュー 77件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.23pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全77件 61~77 4/4ページ
No.17:
(5pt)

ラヴ・ストーリーです

と言い切ってみよう。
パラドックス込みのタイムトラベルもの、人類の存亡を懸けた時空を超える、しかも労多くして実り少ない苦い戦いという一見堅めの内容ですが、その正体はラヴ・ストーリーです。ボーイ・ミーツ・ア・ガールです。
映画「ある日どこかで」、新井素子「ネプチューン」、萩尾望都「マリーン」「酔夢」…。そんなのがお好きな人におすすめです。
はるか昔に出会ったひとの忘れられない面影。いつかまた会いましょう。いつかまたきっと私たちは出あう。ここではなく今の私たちでさえなく、遠い未来かも知れないけれど…。
時砂の王 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:時砂の王 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309043
No.16:
(5pt)

ジャパニSF

ほんと、飛さんとか小川さんはSFの旗手ですね。
今作も卑弥呼あり時間移動に、戦闘に、……、
盛りだくさん。
まとまりもあって、面白いです。
これはもうとにかく読んでもらいたい。
SF好きには特に。と思います。
時砂の王 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:時砂の王 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309043
No.15:
(4pt)

まず言っておきたい。この本は買いだ。

何処とも無く現れ人類を殲滅したETと
戦うために、人類が滅亡することの無い
未来を目指し歴史に介入し続ける戦士達と、
邪馬台国の若き女王、卑弥呼を軸として、
未来、近代、世界中のあらゆる時間を戦い、
そして圧巻の結末を迎える。

本の帯には、こう書いてある。

  私は2300年後の世界から来た。
  だが、ここの未来からではない。
  多くの滅びた時間枝を渡ってきた。

戦士達は生まれた世界に2度と帰れない。
過去への介入で未来を変えてしまうからだ。
まさにタイムトラベルの王道のストーリー。

人間らしさ、魂の揺れ動く様が繊細に描かれ、
この王道のようなストーリーに深みを与え、
登場する人物の表情も豊かにしている。

イギリスSFのような硬派な手応えと、
翻訳本には無い和風な舞台装置が見事だ。

間違いなく面白い。
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No.14:
(4pt)

手垢のついたテーマだが、読ませ方が上手い!

まとめちゃうと、数百年後の未来から数十万年前の過去にわたって繰り広げられる時間戦争&バーサーカーのアレンジ。の割りには登場人物がかなり固定されていて、おまけにかなり悲しい方向の恋愛小説の体裁をとっているおかげで、感情移入しやすくてすらすら読める。時間モノにありがちな時制の混乱も最小限だし。

まぁ、主要舞台が邪馬台国って時点で勝ちは見えたよな。小川一水は、こういう手垢の付いたようなテーマを扱って新鮮に読ませるのも上手いなぁ。

時間は他世界解釈のバリエーションで、ちょっと都合よく捻じ曲げてある部分があるものの、まぁ、スペオペだと思って読めば(←考証にイチャモンをつけずに済ます魔法の呪文)。
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No.13:
(3pt)

楽しみましたが

登場人物などなかなか面白い設定で楽しみましたし、ほとんど一気に読んでしまったのですが、あとから、よく考えたら、これってバーサーカーそのままだよね。
自己増殖する殺人ロボット、しかもタイムスリップして、祖先を殺そうとするストーリも入っている。
SFとしては、この辺り大いに割り引いて考えるべきですが、ライトノベルの類だと思えば、かなり満足。
時砂の王 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:時砂の王 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309043
No.12:
(4pt)

なにかとっても惜しい気がして

設定もストーリーがとてもよかったです。
でも、全体的にもう少し深みを持たせられたのではと感じてしまいました。
なんとなく淡白な印象でした。
それがよさなのかもしれないのですが・・・。
特に人物設定がいいだけに、
どうしても惜しい気がしてしまうのです。
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4150309043
No.11:
(5pt)

永遠の孤独と刹那

2598年
知性体サンドロッコスのサブユニットとしてオーヴィルは人類によりこの世に生を受ける。メッセンジャーとして。
2536年
地球は壊滅させられていた。
ET=エクストラ・テレストリアル、エネミー・オブ・テラにより。
何故人類が襲われ始めたのかも謎のまま、人類は各恒星系の残存勢力により反撃をしていた。相手を絶滅させるまで。
しかし敵は一部勢力を時間遡行させる行動に出ていた。
現在の劣性を挽回するために、いまよりはるかに弱小な過去の人類を掃討しに。

オーヴィルはその為に生み出された多くの兵器体の一つ。
でも彼は過去に遡り戦う事は別の時系列の地球を救うことになる。
つまり彼は自分が生まれた現在にはもう二度と戻る事が出来なくなる。
恋人とも二度と会えなくなるとわかっても。

248年
オーヴィルはETとの戦いを400回以上もの時空分岐点で戦い続けていた。
過去に干渉してでも、
数百の分岐点で負けても、
1つでもETとの戦いに完全勝利すれば人類が勝ちとなる。
そう、彼は恋人がいた自分の分岐点でなく、
その恋人が将来生まれる可能性が出うる世界を作る為に戦い続けていた。

全銀河系に勢力を伸ばし、知的生命体になる前の原始生物を千年単位で監視する
人類の他惑星文明干渉を描いた「導きの星」
月に人類初の恒久惑星基地建設を目指した二人の物語「第六大陸」
小惑星接近による大規模震災からの復興「復活の地」
それに続く時間SFの大作。できればスピンアウトや続編を望みたい。
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4150309043
No.10:
(5pt)

生命の大樹はザンバラ髪。でもそんなの関係ねぇ、ナンチャテ。

「人類とは現在生きている数億人のことを指すのではなく、過去から未来に至る大きな流れ−延べ5000億人以上におよぶ個々人の人生で綴りあわされた、大樹のようなもの」という
文章が作中にある。この考えを思い浮かべたことのある人、この感覚に 何か共感のような物を感じる人は案外と多いかもしれない。
魅力的な女性像に釣られ、壮絶な戦いの行方に心奪われて読み進むうちに、人類、生命 そして生きる意味について、考え巡らされている自分に気づく。名作ですね。
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4150309043
No.9:
(5pt)

時間遡行の不思議さ

若き邪馬台国の女王、卑弥呼の前に現れた異形の物の怪、彼らは未来で地球を滅ぼした敵。
それを不思議な術で倒した男は、冥王星付近まで退却した人類が過去に危険を知らせ援護するために送った大艦隊の1人。
この男は、26世紀で作られたメッセンジャーという知性体。
ヒトではないが、個性や性格を持ち、数々の戦闘で大勢を死なせ、心を痛めてきた。
オープニングのこの舞台が、既に河川改修などを行っており、普通の邪馬台国ではない。
この邪馬台国と10万年に及ぶ大作戦の一部が1章ごとに交互に描かれる。
この卑弥呼のいる時代は、作戦のどの部分に位置するのか?
結束する古代の人々、そこそこ応戦できるか、と思ってもやはり戦況は厳しく戦いは壮絶。

敵を1機倒すたびに変わってゆく未来。
異なる未来が次々と分岐し、艦隊が出発した未来はどこに出現するか、もう分からない。
人類が絶滅しない1本の時間枝を守るため、あまたの時間枝を見捨てることは、正しいのか?
軍を統括する知性体と個々のメッセンジャーとの間に生じる軋轢。
この邪馬台国は生き残るのか?

読んでいて常に心細く、悲しい。
伏線をひとつも見落とすまいと、必死に読んでしまった。
邪馬台国、最後の章は本当にドキドキしました。
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4150309043
No.8:
(4pt)

価値あり。

十分おもしろい。
筆力の高さを証明する作品であり、日本ならではのSFという点においてもよくできている。
ただこのテーマであれば、もっと膨らますことができるのにな、という点が少し残念。
できれば、書かれなかった物語を含め、大長編かシリーズで読みたい。
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4150309043
No.7:
(4pt)

外伝、ないしはスピンアウト希望

その設定に圧倒的に魅了され中です。

とはいえ、微妙な中篇といったところ。
著者の作品は『導きの星』(特に後半2冊)や『復活の地』など、長編に読み応えがあるなあ
と思っていたんですが、『老ヴォールの惑星』で短編でも喜ばせてくれ、今後の作品に期待
大と思ってました。

んで、本作。
その設定や読後感に後引く雰囲気など、大満足と言いたいところだけれど、悲しいかな短い。
もっと、長く書いて欲しかったッス。
利用可能な資源の如何に応じて変わる敵の有様のもっと詳細な描写、メインで描かれる古代
日本以外の時代と地域で繰り広げられたであろう戦いのあれこれ、もっともっと書き込んで
欲しかった(ないものねだりですいません)。そして敵の側の事情も・・・
そしたら、若干唐突な印象の時間軍到来がもっともりあがったのではないか、と。

著者による外伝、ないしはこの設定を活かしたスピンアウトを希望中。
時砂の王 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:時砂の王 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309043
No.6:
(4pt)

楽しい本です。でも、楽しいだけの本ではありません。

26世紀、自己増殖する機会群が突然あらわれ、人類を攻撃し始める。機械群
とのコミュニケーションは成立せず、機械群の由来も不明。太陽系内惑星を
全て機械群に奪われてしまった人類は、トリトンに拠点を移して反撃を開始
した。
人類の反撃により劣勢に陥った機械群は、時間遡航を行い過去の人類への攻
撃を開始した。これを探知した人類は、過去の人類を機械群から守るために、
時間軍を組織し過去に送り出した。
そして、未来からの応援を得た過去の人類と、機械群の戦いが邪馬台国を舞
台として始まります。
本書は、この邪馬台国での攻防戦を描いた本です。
人間、ヒューマノイド、人口知能/知性体、機械の関係を通して、戦うべき
敵と守るべきモノは何か、突き詰めると生きていることの意味、という深い
問いかけがあります。
SFアクションアドベンチャーとしてとても楽しい本ですが、楽しいだけの
本ではありません。
時砂の王 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:時砂の王 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309043
No.5:
(5pt)

時のかなたへ、退却〜!

って、やわらか戦車もかくやというばかりの負け戦つづき。
(すみません、話はマジなんです。壮大な物語なんです。
 ほかのレビュアーさんでたしかめてください。)
謎の敵機械軍の攻撃が、もうしつこくて…。
どんな対抗手段をとっても、さらに上手を行かれるんだものなあ。

ついに時を越え、絶望的な戦いに身を投じるヒト型人工知性体
メッセンジャー・オーヴィル、
彼と運命を共にする邪馬台国の若き女王卑弥呼。
ふたりに共通するのは、
「自分のやるべきことに立ち向かい、最善をつくす」
という、その姿勢、その生き方。
読んでいて思わず応援したくもなろうというもの。

あの『第六大陸』の小川一水だけに、
出てくるガジェットもハード面の考証はきっちり。
これは「買い」ですぜ。
時砂の王 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:時砂の王 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309043
No.4:
(5pt)

間違いなくおもしろい。

時間と言う無限の縦軸(B.C98からA.D2598まで!!)を舞台にした増殖型戦闘機械vs人型知的生命体の壮大な戦闘絵巻、
その中で翻弄されながらも必死に生きる証を探そうとする登場人物達。最近読んだ中では間違いなくbestな一冊です。
時間遡行によって幾重にも分岐していく未来というSF的設定に加え、役目と自我の間で苦悩しながら戦い続けるオーヴィル、
自分を捨ててすべてを背負おうと決意する卑弥呼(最後の姿のなんと凛々しいことか)などキャラクターの造形も素晴らしいです。
それにしても小川一水といい、飛 浩隆といい最近の日本SF小説は極めて秀作が多いと思います。
時砂の王 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:時砂の王 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309043
No.3:
(4pt)

時間もののSFとしても、歴史IFとしても

自ら増殖する機械軍の侵攻を受けた地球。増殖前の機械軍を叩くため、過去に送り込まれた人型の人口知性体が主人公です。
 21世紀、第二次世界大戦中・・・時代を遡りながら戦う主人公。
そして邪馬台国の時代へ。可憐な女王、卑弥呼と協力しながら、機械軍との戦いを繰り広げます。
 地球を救うことはできるのか、敵の正体は、そして主人公と卑弥呼の関係は・・・。

読みどころは、邪馬台国時代の戦闘の模様でしょうか。。圧倒的な技術差に、どう立ち向かうか?そして、機械軍の動き、戦略との対決は、読み応えがありました。

歴史IFとしても、時間もののSFとしても楽しめる本でした。
時砂の王 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:時砂の王 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309043
No.2:
(5pt)

10万年の想い。

26世紀の地球は、謎の侵略存在:ET(エネミー・オブ・テラ)に壊滅させられていた。
残った人類は、反撃に転じ勝利を勝ち取るかにみえたが、敵は「現在」の劣勢を挽回すべく
「過去」に遡り歴史を改変しようとするのであった・・・。
人類の先兵、戦闘知性体:メッセンジャー・オーヴィルは、ある想いを胸に果てしない
時間の中で戦い続けていた。

うーん。いいんじゃない。久しぶりに「時間もの」の国内SF(わー恥ずかし!)をじっくり
読んだって感じ。
よーく分析すると、「タイムバラドックス」が起きているような気もするんだが・・・
まぁその辺はどなたかにお任せします。
「たった一つでも人類が勝利する時間枝が存在できれば、どんな手を使っても良い」と考える
人類側の人工知性体:カティ・サーク(裾破れの娘)と二度と戻れない時間の先に愛する女性
(ヒト)を残してきたオーヴィルの対立が面白い。「卑弥呼(!)」も強くて、カワイイ。
「4ヶ月の愛」と「10万年の想い」と言ったところですかねぇ。
秀作です。ハイ。
時砂の王 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:時砂の王 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309043
No.1:
(5pt)

すごい・・・!

いやあ、おもしろかった。個人的には今年読んだ小説の中でベストワンです。

西暦2598年、人類は謎の戦闘機械群の攻撃によって絶滅の危機にあった。
窮余の策として造られた多数の戦闘用人造人間たちは、過去に遡って敵と戦う!

なんとも燃える設定です。しかも、敵がめちゃめちゃ強いので、戦いは絶望的。
主人公を含む人造人間たちは何度も負けては、またほかの時間軸へ逃げ…、
といった感じ。読み出したら、止まりません。

著者の過去の作品は、中盤まではすごく盛り上がるのに、ラストで失速して
しまうものが見受けられましたが、今作は最後まで盛り上がりっぱなしでした。

いやーそれにしても、卑弥呼ちゃんかっこいいですねぇ…。
時砂の王 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:時砂の王 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309043

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