■スポンサードリンク


魔性の子



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
魔性の子 (新潮文庫)

魔性の子の評価: 4.29/5点 レビュー 136件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.29pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全16件 1~16 1/1ページ
No.16:
(3pt)

外連味もなく普通の怪談風の中途半端な作品で、作者としても少し不本意では

妖艶で外連味タップリの「東京異聞」以来、初めて作者の作品を読んだが、「十二国記」の序章である本作は読者層を若く設定している様だ。主人公(狂言回し)は臨死体験を持つ広瀬という教育実習生。教育実習先の母校で出会ったのは、小学生の時に"神隠し"に合ったと噂され、危害を及ぼす周囲には"祟り"の力で死や大惨事を起こす高里という高校生。広瀬と高里は"あちらの世界"に生きているという感覚を共有する。2人との関係は不明だが、「き」という獣を探す幽霊の様な女の描写が挟まれる。ここまでは外連味もなく普通の怪談風。高里の振る舞いはスティーヴン・キング「キャリー」を想起させるが、勿論、宗教的要素はなく、むしろ、精神世界の話であろう。第一、高里の意志なのか否かも分らない。

中盤辺り、どうやら、高里が"あちらの世界"の「王」である事が示唆される。"神隠し"の間にそうなった(あるいは入れ替わった)のだろうが、これが題名の「魔性の子」の由縁であろう。すると、仮に"あちらの世界"を信じるとすれば、"祟り"は「王」の手下(守護神?)が起こしたものであって、何も不可解ではない。高里には蓬山の記憶があり、女幽霊が探している「き」とは麒麟であって、白汕子と傲濫の守護神達の暴走を食い止めようとしているらしい。ここに至って、高里の記憶から「王」とは「十二国」中の「泰王」であって、高里は「泰王の麒麟」である事を思い出す。広瀬を襲った「延王」とは敵将の事だろうか ? この時点で本作が何らかの収束を示すという可能性はなくなり、中途半端。

本作を故国喪失(自分の居場所がない)の人間の孤独、人間のエゴの醜さ、同調性の強調への反駁などをテーマとした独立した作品とも読めるし、実際、本作執筆時には「十二国記」シリーズを執筆する積りはなかったと思う(エサが少な過ぎる)。作者としては少し不本意な出来だと思う。
魔性の子 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:魔性の子 (新潮文庫)より
4101240213
No.15:
(3pt)

十二国記をどこから読み始めるか問題・・・。

書店有隣堂の冊子「有隣」で北上次郎氏が「十二国記は最高に面白い」と絶賛されていて、興味をもって読んでみた。その記事の中で、このシリーズのどこから入るか(読み始めるか)について書かれていて、北上氏は第五部「図南の翼」から読み始めたという。そしてどこから読み始めるのがいいのかという話になって、今回十八年ぶりに刊行された「白銀の墟玄の月」の前作から読みのがいいとか、このゼロ巻「魔性の子」から読み始めるのがいいとか書いてあって、この本を手に取ったわけですが・・・それが良かったのかどうか。ダークなホラー小説というとスティーブン・キングみたいなケレン味たっぷりのエンタテインメントなのかなと思っていたら、静かに情景が浮かび上がってくるような落ち着いた書き出しが期待させたのですが、その落ち着いた感じで物語が淡々と描かれていくので、悪くはないけど、そんなに面白くもないという読後感が残った。話も一応完結しているので、次の本を手に取ろうという気分にもあまりなれない。やっぱり、いきなりファンタジーの巻から入った方が良かったのかもしれない。準主役の広瀬という教生に共感がもてなかったのが、この本を楽しめなかった一番のネックなのかもしれない。彼がそういう心情にいたる過去の描写がなんか軽いんですよね・・・。
魔性の子 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:魔性の子 (新潮文庫)より
4101240213
No.14:
(3pt)

実質11.5巻になるのか…

新潮版では『0巻』として、ラインナップされていますが、私は「月の影 影の海」から読み始めました。
「魔性の子」の序章を読み始めたところ「風の海 迷宮の岸」と全く同じ序章なことに気付き、レビューを覗いたついでにコメントを残します。
時系列的には「黄昏の岸 暁の天」の後に読まれるといいのでしょうが、この巻の読み応えは『ホラー性』にあるので、シリーズで読まれようと考えてらっしゃる方には「月の影 影の海」の後で読まれるといいんじゃないかな。
とにかく、十二国記と話は繋がってはいるものの、別の読み物です。
前後しますが、私がレビューを眺めたのは、序章が新潮版で加筆されたものではないかと疑ったからです。
因みに、平成29年8月現在、十二国記最終話(12巻)は発刊されていませんが、内容は恐らく驍宗奪還を中心とした戴国の話になると予想しますので、少なくとも「黄昏の岸 暁の天」の後に読まれることをお勧めします。
魔性の子 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:魔性の子 (新潮文庫)より
4101240213
No.13:
(3pt)

十二国記の謎が分かってしまう配本のされ方かな、と。

内容はもちろんいいのですが、リニューアルバージョン前の表紙のものがほしかったです。

 また、リニューアルバージョンで、これがシリーズの最初の巻として発売されてしまったのは、頂けないですね。これじゃ、「十二国記」の世界の謎が分かってしまい、続く「月の影 影の海」からの面白さが半減してしまいますね。「黄昏の岸 暁の天」の後に来ると良かったです。自分が初めにそういう読み方を勧められて、おもしろかったので。
魔性の子 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:魔性の子 (新潮文庫)より
4101240213
No.12:
(3pt)

シリーズ知らないと厳しい。

いまや和製ファンタジー小説の大御所となった感のある小野不由美のホラー・ファンタジー学園小説(?)。

関わると「祟り」を起こすと噂される高里という少年に、教育実習生の広瀬は妙な親近感を覚える。だが、実際に高里に関する「祟り」が次々と起こるのを目の前にして……。

先輩に薦められて読みました。
元々、小野不由美さんの作品が苦手だったのですが、これは普通に読めました。でも、普通止まり。
決して悪いできでも内容でもなくむしろ面白いと思ったのですが、全然別の話とリンクしているらしく、その部分がまったくわからず個人的に納得できませんでした。

シリーズ通して読んでる人なら絶対面白いだろうという自信はあります。が、シリーズを知らない人には「なんだ、そりゃ」なんではないでしょうか。
いや、本当にそれ以外の部分は面白いんですけどね。
魔性の子 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:魔性の子 (新潮文庫)より
4101240213
No.11:
(3pt)

表紙がなぁ

エンタテイメントとして
楽しみながら読み進めることが出来た。

ただ、この表紙が結構作品の
登場人物のイメージを限定してしまい
なんだかホラー的な要素が
かわいらしいイメージになってしまったのが残念。

携帯電話が普及する前の出来事で
なんかとってもアナログ感が溢れている感じがイイ。
学生も今の子とはちょっと違って昔っぽい。

エンタテイメント性が高い。
この表紙がなければ世界観も楽しめたかも。
魔性の子 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:魔性の子 (新潮文庫)より
4101240213
No.10:
(3pt)

十二国記を読んでから

まず、最初に断りを入れさせて頂きますと、私自身は十二国記は読んだ事が有りません。

そもそもこの本を買った理由はホラー小説を読みたいと思ったからで、多分シリーズ物の中の作品だと知っていたら買っていなかったと思います。

読み始めて三分の二迄は本当に面白く、尚かつホラーとしてもとても上質な物で楽しめました。

理不尽な怪異になす術の無い少年の先行きが全く読めず、一体彼と彼を守る先生は最後にどうなるのだろうと本当にワクワクしました。

ただ本当に物語のクライマックス、一番の山場の所にいきなり訳のわからないトンデモ展開になってしまい、是迄じわじわと浸食する様に増していた恐怖が一気に萎えてしまいました。

今でこそシリーズ物の作品だったから仕方が無いと思いますが、其れ迄が本当に面白かっただけにもっと現実世界の中だけで話を終わらせて欲しかった。

一見さんお断り、と作品自体に言われた気がして、小野先生の小説は好きで割と読むのですが十二国記だけは未だにトラウマで読めません。

ですが、きっとシリーズを読んでいて尚かつホラーが好きな方なら楽しく読めるのでは無いでしょうか。

シリーズの初めにこの本を読むというのは、個人的にはお勧めしません。
魔性の子 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:魔性の子 (新潮文庫)より
4101240213
No.9:
(3pt)

還るべき場所

「屍鬼」の続きで読みました。
ひとつの町全体が舞台だった「屍鬼」に比べると、学校という狭い空間が舞台となっていたのでその分わかりやすいし読みやすかったかな。

神隠しにあってから周辺で怪奇現象が起こるため孤立してしまった少年と、臨死体験からどこか現実社会となじめない教師の交流がテーマでしょうか。
そして何よりも、自分たちと異なるものを排除しようとする集団心理がリアルに描き出されていた。
「屍鬼」よりもさらに深く、人間の心の醜さを浮き彫りにしていたと思う。
それがあるから、ストーリーがありえないものであっても現実感があるのでしょう。
還るべき場所を持たない現実が、一番のホラーなのかもしれない。
魔性の子 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:魔性の子 (新潮文庫)より
4101240213
No.8:
(3pt)

原作を知らないことには……

原作を全く知らない状態で読みました。
4分の3までは引き込まれるようにして読んだのですが、ラストに差し掛かるにつれ、嫌な予感がし始め、ラストは拍子抜けしてしまいました。
高里は別の世界の生き物で、だから謎が起こった。
そして連れて行かれた。
どんなラストになるのだろうと楽しみにしていたので、放置されたような気分になったことは否めません。
後に原作を知って理解しましたが、原作を知らないことにはあまり楽しめない話ではないかと思われます。
魔性の子 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:魔性の子 (新潮文庫)より
4101240213
No.7:
(3pt)

一つの作品としては、ラストがやや弱いかな?

人が人であるための「醜さ」。この作品は人の内面を「畏怖の念」を如実に描かれたモノだと思います。
災いをもたらすモノへの恐怖、怒り。異質なモノを頑なに拒む、人の本質。
まるで油と水のようだ・・・なとそう感じました。熱しられた油は、一滴の水さえも激しく拒む。
この本の印象はそんな感じです。無機質に感じられた災いの主である高里が、徐々に広瀬に本来の姿で笑いかけてくれる姿が愛しいですね。
キャラクターのささやかなやり取りに惹かれました。交差する話の進め方も魅力的です。
ラストは・・・もっとあやふやでも良かったのでは??と思ったりも。十二国記はアニメの再放送『風の海、迷宮の岸』から見ています。アニメにハマって・・原作を買おうか買うまいか、迷ってる最中、この作品を手にしました。
愛らしい泰麒が大好きな私にとって、本作品で人(高里)として生を歩む彼を不憫でなりません。
立つ場所が違っただけで、尊くも愛されるべき存在が忌み嫌われてしまう。
高里、泰麒の表裏一体の人生に、世の中になにかしら通じるものを感じました。
魔性の子 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:魔性の子 (新潮文庫)より
4101240213
No.6:
(3pt)

十二国記を読んでから!

実は十二国記を知らずに単独で読んでました。しかし単独では物語の半分にしか過ぎないのですね、この話は。
というのは、この物語のオチとなるはずの、「高里要」の正体。彼がどこから来た何者なのか。という部分こそが「十二国記」の中にあるからです。
というわけで、できればこの物語を読む前に十二国記シリーズを読むことをオススメします。あんな長いシリーズモノ全部読んでられるかという人は、(まあハマればどうせ全部読むことにはなるんですが)とりあえず「風の海 迷宮の岸」、「黄昏の岸 暁の天」だけでも読むことをオススメします。
というのはこの「魔性の子」は「黄昏の岸 暁の天」のウラの話だからです。(じゃあ「黄昏の岸 暁の天」だけ読めばいいじゃんかと思われるかもしれませんが、いきなりそこから入ると十二国記の設定も前後のつながりも、ぜんぜんわからないと思うので…)
「風の海 迷宮の岸」は高里要が幼いころあった「神隠し」の間に、いったい何があったのか。そして「黄昏の岸 暁の天」では逆に、高里要が人間の世界に帰っている間に、「あちらの世界」はどうなっていたのか…、が描かれています。
先に「魔性の子」を読んでしまい、不満足だった人も満足だった人も、この2冊を読んでみると、再び「魔性の子」を楽しめると思いますよ。
魔性の子 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:魔性の子 (新潮文庫)より
4101240213
No.5:
(3pt)

「黄昏の岸暁の天」の裏

十二国シリーズの番外編です。それにしてはこれがシリーズ初の作品。どうも著者はこの本を書いて十二国シリーズを執筆し始めたらしい。その割には、短編を除いた最新作(2003年8月現在)の「黄昏の岸暁の天」の展開と表裏一体としてつじつまが合っているあたり、シリーズ全体の構想はすでに十年前のこの時期に著者の頭で出来上がっていたと思われる。小説としてはラストのあたりで訳が分からなくなる危険性あり。『十二国』シリーズ読んでいないと理解できない展開なので、出版社も異なるし、よく単発で出せたなあと思う。、しかし、これ自体小説として読めなくもない。ジャンルはホラー。この著者がもとはホラーを書く人ということを思い出させる出来。実は『十二国』にも本質的にホラー要素が織??込まれている。むしろ、ホラーとして読むならいきなりこれを読む方がよい。よって、『十二国』を一通り読破してからこれを読んで補完するのも、これ自体を楽しむのもどちらでも良い。この作品でも人間の醜さが描かれている。一見、麗しい師弟愛。醜さはラストで暴露される。「人は人であること自体が醜い」(本書より)これがシリ-ズ全体を貫くテーマでもある。
魔性の子 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:魔性の子 (新潮文庫)より
4101240213
No.4:
(3pt)

これはセットで

この話は他のレビューにもある様に『黄昏の岸暁の天(そら)』の番外編です。番外編ですが明らかに同時期の話なので『黄昏の岸暁の天(そら)』が十二国編だとすると『魔性の子』は蓬莱(日本)編と考えてもらった方が良いと思います。個人的には先に『黄昏の岸暁の天(そら)』(それ以前に発売されている十二国記シリーズも含めて)を先に読む事を勧めます。たぶん予備知識が無いと最後の方は特に「何のこっちゃい!」って感じになると思います。
魔性の子 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:魔性の子 (新潮文庫)より
4101240213
No.3:
(3pt)

読み応えは有るかも

作家の事とかなーんにも知らないで「あらすじ」を見ただけで興味をそそられて、夢中で1~2日で読んでしまいました。自分が住むべきでないトコに居るからって・・・あまりに廻りの人々が無惨な状況に及んでいく内容ににチョット絶えられなくて引いてしまうとこが正直有りました。結末に進むにつれ作家の(作品の?)予備知識が無いとなんだか「おいおい!」「なんだよそりゃ」「それでイイのかよ」って「!」とか「?」とかでした。とりあえず読み応えは有りましたけどね。SFみたく感じました、最終的には。「十二国記」を読むと、また感想が変わるんでしょうね。何にも知らないでイキなり読むには後に疑問が残るかも。。。
魔性の子 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:魔性の子 (新潮文庫)より
4101240213
No.2:
(3pt)

怖い

この作品は12国記を読んでからのほうをお勧め致します。
私も先に12国記を読んでしまったからでしょうか、読んでないとイマイチただのホラーになってしまうような気がします。読んでからのほうが2倍面白みが増します。
蓬莱に逃げ込んだ泰麒の人間関係がすごいです。怖い・・・。
外伝的な感じでどうでしょうか?
魔性の子 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:魔性の子 (新潮文庫)より
4101240213
No.1:
(3pt)

怖い

この作品は12国記を読んでからのほうをお勧め致します。
私も先に12国記を読んでしまったからでしょうか、読んでないとイマイチただのホラーになってしまうような気がします。読んでからのほうが2倍面白みが増します。
蓬莱に逃げ込んだ泰麒の人間関係がすごいです。怖い・・・。
外伝的な感じでどうでしょうか?
魔性の子 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:魔性の子 (新潮文庫)より
4101240213

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!