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第三の女
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第三の女の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.33pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全9件 1~9 1/1ページ
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読み出したら一気に吸い込まれてしまって時間を忘れてしまいます、最後まで。 | ||||
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男ってきっとこういう生き物なんだろうなあ……とため息をつかされる小説。称賛でも憧憬でも軽蔑でもなく、ただひたすら納得させられてしまう、そんな小説です。 題名にすでに答えが提示されているじゃないか、とただひたすら「第三」の登場人物をあれこれ推測しながら読み進めたけれど。さすが夏樹さま。フランス犯罪小説大賞受賞だけのことはある。 日本の警察の優秀さもあますところなく描いていて、警察小説としても読みごたえもあり、いろいろ楽しめました。 ……ただ。美人がたくさん登場しすぎかな。男が美人好きというのもよくわかった。いや、今までも十分知っていたけれど。 | ||||
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大体、最近のおすすめ本というのが、情けないのが多くて、角川に しても新潮にしても、百選といっても読んだことがあるものばっかり。 かつての名作は? ということでこの作品。 当たりでした。 始まりはフランス。たまたま巡り合った男女は、なぜかお互いの 身の上を語り合い、そして結びつく、肉体的にも、精神的にも。 誓い合ったのは、懲悪。 九州のJ大学衛生学教室の助教授の身の回り。不思議な連絡と 不思議な事件。 助教授は、いつしかフランスで結んだ約束に、心を囚われる。 囚われた心は、さ迷い歩き、行き着いたのは箱根。捜し歩いたのは 一人の女性。そう、運命の。 求め、求めて、捜し歩いて、たどり着いたのは.....。 確かに、プロットが甘いところがある。 考えにくいところがある。いくら何でも、それは。と言いたくなる。でも 許しちゃいましょう。 翠さんの気持ちが、実はよくわかったので。 99点。 あまりにも助教授の気持ちが浮かれすぎてる。Woman in redじゃあ ないんだから。ちょっと喜劇にも似てるから、1点マイナス。 でも、良好。 | ||||
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うんと乱暴な言い方をすると、カトリーヌ・アルレーの『わらの女』とか、そういうフランス犯罪小説の香りをまとっている。男と女が奏でる、むせ返るような愛と犯罪の物語だ。 「香りをまとう」とか「男と女が奏でる」なんて、思わず言葉の選び方が気取ってしまうのだが、まあその手の味わいを持った小説なのである。フランス犯罪小説大賞受賞というのも頷ける。 現実にはあり得ないような話を、丹念な心理描写で読ませていく手腕は素晴らしい。最後の最後までどんでん返しの心を忘れない作者の心意気にも拍手を送りたい。「人間は、一生のうちでほんの何回か、キラキラした永遠に触れる機会に恵まれる」(P179)など、文章も巧みだ。 好みだけでいえば、あまり大好きというような小説ではないのだけれど、ミステリとしてのこしらえは申し分ない。70年代の小説だが、古くささを感じさせないところもすごいと思う。 | ||||
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とても30年も前に書かれた作品とは思えないほど意外な展開で面白かったです。 交換殺人のきっかけも唐突で、作品の古さをまったく感じさせません。 この作品は序盤で犯人が読者にわかり、それを警察がいかに解決に導くか というところがみどころになってきます。 この著者の作品は、まだ三作品しか読んでいませんが、 外れはありませんでした。 私は前知識なしでこの本を読みましたが楽しめました。 著者を知らない方にもお勧めできる作品です。 | ||||
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日本人で初めてフランス犯罪小説大賞(ロマン・アバンチュール賞)を受賞したのが本作で す。 パリ郊外のホテルで嵐の夜偶然出逢った日本人の男女。停電というハプニングの中、お互いの 心底にある鬱屈した感情を吐き出しあい、夢のような愛の一時を過ごすことに。そして顔も 知らぬまま別れ帰国した後起こる2件の殺人事件。それぞれ最も疑わしいとされる人物には 完璧なアリバイが.... この作品、魅力的な導入部を始めプロットも良いし推理小説的なからくりも良いですが、最大 の魅力として、男独特のやるせなさを見事に描いている所だと思う。著者は何故こんなにも 男性心理を上手く捉えているか不思議なくらいです。 個人的に主要登場人物の大湖浩平(だいごこうへい)の精神的葛藤には陶酔にも似た感覚を 覚える。いや陶酔できる推理小説ってのはありそうでない(笑)。この人物像に共感できる か否かでまた評価もそれぞれ違うんだろうけどなア。 なんだろう、美しくも哀しい愛の行方なんて銘が打ってあるので女性向きなのかなと思えば、 否、これは男性の方が共感できるストーリーですね。また終わり方が何かさ......やり場の ない感情が心の中を揺曳し続ける.... | ||||
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学会の為に、パリ郊外のホテルに滞在中の大学助教授 大湖浩平は、嵐による停電の最中に、お互いの顔も見えないまま、翻訳家鮫島史子と情交を交わし、交換殺人の約束をする。 浩平が、殺人を依頼した相手は、二十人近くもの子供が癌に掛かったとされている発癌性のある毒物を含んだ菓子を製造した菓子メーカーと結託して調査結果を偽って報告した同じ大学の教授、やがて彼は毒物を混ぜた紅茶によって殺害される。 きっちりとサスペンスで、どんでん返しもあり、ラブロマンスの要素も疎かになっていない、見事です。 本作品は89年のフランス犯罪小説大賞(ロマン・アバンチュール賞)受賞作です。 | ||||
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さすが見事です。男の恋慕の情をからめた、上質な サスペンスの秀作です。 推理小説ではありますが、それにしても 根底にあるのは、幻想的な男女の愛をモチーフに した、不思議な魅力をもったストーリーです。 ある大学教授が、パリ郊外で偶然見知らぬ女性に出会います。 稲妻と停電とともに、見知らぬ二人が暗闇で交わした 密約。その後の日本での殺人。真相を犯人を追う刑事たち。 本格謎解き、犯人探しのプロットではあるのですが、単に それだけではなく、交換依頼殺人にみえる話なのですが、 そう単純な構図でもない。ラストでは、まったく予期しなかった 結末で、正直びっくりしました。 これは、フランスの賞を受賞したそうですが、日本での 受賞がない理由がわからない、それほどの傑作です。 ぜひ、ドラマ化、映画化して欲しいです。ヒットすると 思います。 | ||||
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ヨーロッパの古いホテルで大湖助教授は1人の女性と運命的な出会いをする。顔もわからぬほどの暗さだったが、愛の営みを持ち、女の魅力にとりつかれてしまう。そこでお互いに殺したいほど憎く思っている人物の名前を言い合った。 帰国した大湖は憎き教授が女に毒殺されたという報道を聞き、犯人はあのヨーロッパで出会った女だと悟る。そうなったからには、あの女にもう一度会いたいという気持ちも働いて、女が憎んでいるという人物を殺すことをたくらむ・・・。 夏樹静子というと、「Wの悲劇」しか読んでないなぁっていう人も多いかもしれませんが、この「第三の女」は必読でしょう。最後にガーンときます。そして、ああこの小説は女にしか書けないなぁ、としみじみ感じることができるでしょう。 | ||||
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