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99%の誘拐
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99%の誘拐の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.88pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全59件 21~40 2/3ページ
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二つの誘拐事件が登場する。 最初の事件で誘拐された子供が、成人し二つ目の事件では身代金(ダイヤ)の受け渡し役となる。 それぞれの事件のトリックというか仕掛けはハッキリするが、実はこの物語の本当の意味でのトリックは、二つの事件の関係にある。 それがなんなのか、物語のなかでどう書かれているか、は読んでからのお楽しみ、ということで。 他の方もレビューされていますが、語り口もテンポ良く、ミステリーとしての醍醐味が味わえます。 | ||||
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今から約20年前に出版された誘拐小説なのだが、誘拐事件もスピード感があって一気に読めたし、全く色褪せてない作品だと思った。物語は昭和43年に起こった誘拐事件の手記から始まるのだが、これが昭和63年に発生する誘拐事件の引き金になっていた。昭和63年の誘拐事件はパソコンが指示を出して人質を閉じ込めたり、身代金の受渡の指示を出したりと、当時ではハイテク技術が駆使されていたのだが、ハイテク技術よりもその発想や、昭和43年の誘拐との類似性などのアイディアが素晴らしいと思った。 | ||||
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コンピュータを駆使した完全犯罪。 実現可能かどうかを問うのはナンセンスでしょう。 物語がどんどん加速していく。この疾走感は流石ですね。 いわゆる犯罪小説とは異なり、完全犯罪の実行というスリルだけに焦点を当てている。 たとえば、当事者の心理描写などは、あまり描かれていない。 そのおかげで、スリルに魅せられながら、ぐんぐん読める。 ただ、読み終わった後に残るものがない。 ああ、面白かったで終わってしまう。 しかし、エンターテイメントとしては素晴らしい作品。 感動よりもエンターテイメントを期待して読みましょう。 | ||||
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本作を読んで端的に感じてしまう完璧だ。だが同時に完璧すぎてつまらないとも。。 本作に限らず事実そこが岡嶋二人の美意識とも言えるのだが,この一作はより苛烈だ。というのも,作中の誘拐劇を成立させる為にあまりにも システマティックにプロットを組み上げているので,逆に制御されてしかるべき前提(システム)にひずみをきたしてしまう。 言ってることが判りにくいだろうからいきなり結論になるとミステリ愛読者にはきついものがあるってこと。いかにもミステリ好きの興味を そそるタイトルだけに手を伸ばしてしまう方も多いだろうが,読後どうだろうか?ミステリがもつ独自の愛嬌,偏執的で偏愛的な余韻を 感じとれる人はあまりいないのではないかと想像する。 この一作では,そんな愉しむべく余裕をこそげ落としてあくまでストイックに構成されている。ただ矛盾するようだがミステリとして駄目な わけでは全然なくて,謎解きのキー・ワードだってしっかり用意されています。 しかし,どちらかというとノンストップでドキドキできる誘拐ものを読みたいなって方向きでしょう。その点に関しては岡嶋二人は凄い。 誘拐を芸術にまで昇華させている圧倒的な想像力の鬼火が迫ってきますよ。 | ||||
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昭和43年、半導体メーカー社長の息子である生駒慎吾が誘拐された。 のちに慎吾は無事解放されたが、その時の身代金として会社の虎の子の 資金を使ったために、慎吾の父の会社は大手メーカーに吸収されてしまう。 20年後、ある事件をきっかけに亡き父が遺した手記を読んだ慎吾は、過去 の誘拐事件の際に、父を嵌めた人物がいたことを見抜く。そして、慎吾は、 父の会社を吸収したメーカー社長の孫を誘拐する計画を始動させる……。 本作は、志を果たすことができず、無念の死を遂げた父のために仇討ちをする息子の 物語なのですが、そこから連想されるようなべたつく情念とか重苦しい愛憎を慎吾が 吐露することはありません。 思うに慎吾は、自分より遥かに強大な相手に対し、単に危害を加えて復讐すれば 満足なのではなく、あくまでフェアに、そして誰にも頼ることなく独力で自らの計画 を成し遂げたかったのではないでしょうか。 そうした行為が大手会社に屈せざるを得なかった父の 無念を晴らすことになると信じていたのだと思います。 結末で慎吾は、かつて自分を誘拐した犯人と対峙し、互いの罪を告発し合う のですが、その後で二人の間に流れる空気がえも云われぬ余韻を残します。 さて、最後にミステリ的勘所について一言。 本作最大のキモは、身代金であるダイヤ奪取のハウダニットなのですが、 そのための伏線は、第三章の冒頭、慎吾の職場を描写している場面で、 さりげなく提示されています。お見逃しなきよう。 | ||||
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12年のときを隔てた2つの誘拐事件。その犯人と被害者を巧みに配置して物語を構成している。洗練された作品です。 誘拐事件は、犯人にとって、身代金の受け渡しの際に姿をあらわさざるを得ないという難関がある。本書では、犯人の精緻な計画と、刻々と移っていく状況に応じた警察と犯人の駆け引きがスリリングに展開し、引き込まれます。 コンピュータ環境が、この作品が書かれた当時とは相当に変わっていますが、その点はあまり気になりません。また、「こんなに精緻な計画が成り立つかなあ?」という感じは多少しますが、作者の上手な話の展開によって、不自然さを感じさせません。 岡嶋二人さんらしい、「ほんとうに上手だなあ」と感じさせる作品であり、400ページを一気に読ませる魅力的なミステリーです。 | ||||
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コンピューターにより制御された「完全犯罪」を徹底的に描ききった作品。 純粋に面白かったが、ただそれだけという感想。 ただただ、頭脳明晰な犯人が演出する完璧な「誘拐事件」に、 読み手も被害者と一緒に最初から最後まで翻弄され続ける。 読み終えた後はちょっと疲れてしまった。 これでもか、これでもかと次々と出される犯人からの難易度の高い命令、 驚くべき作戦とその手腕は実は結構突っ込みどころ満載。 しかし、細かいことを気にする性格でなければ続きが気になってどんどん読み進められると思う。 | ||||
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このお話は冒頭がすごいです! 事件が「ぱっ」っと始まったと思ったら、ビュンビュンと物語が“通過”していきます。 否応のない(そして決して不快でない)この引き込み方は本当に見事!! ついついページをめくってしまうという現象に後から気づきます。高級カーに乗せられて、景色が見えない道路をつれまわされているような感覚ですかね。 時は昭和40年代。 ある中小企業の社長の息子が誘拐されたところから事件が始まります。 誘拐犯は5000万円を金塊に変えることを指定。 その5000万という金額は、社長が会社再生をかけて用意した金額と同額でした。 疑問を持ちつつ社長は息子のために奔走。 あざ笑うような犯人の指示は数度にわたり、ついに金塊は海の底に。 子供は無事に帰ってきますが、その際の社長の台詞 「これでいいんだな? ○○」 はゾクゾクきます! さて、時代は下って昭和63年。 またしても誘拐事件がおきることになるのです。 関係者はすべて20年前の誘拐にかかわった人たち。 さらに身代金の搬送人に指定されたのは、20年前に誘拐された社長の息子! 事件は20年前をトレースするかのように続きます。 物語の最後は意外とあっさり。 「え?これでおしまい?」と思うようなエピローグです。 ここでタイトルの『99%の…』が思い浮かび、「ああ」と思う人と「ええぇ?」と思う人に分かれるかもしれません。 とってスマートで、軽くて切れ味のよい作品でした。 | ||||
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息をつく間もなくストーリーが展開。 かつて誘拐の被害者だった自分と自分を助けるために 夢を失ってしまった父の無念をはらすため、 主人公はたった一人で、被害者に接触することなしに誘拐を成功させ、 身代金として10億円のダイヤの原石を手に入れる。 しかし、そこにはどろどろした感情や葛藤などの心理描写はまったくなく、 スマート(悪く言えばまったく現実感なく)、かつ、スピーディーに ひたすら軽く話しは展開します。 感動や感激はないけれど娯楽小説としてはすばらしい。 | ||||
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作品全編を通じる疾走感のすばらしさ。 ?な部分もあるし、コンピューター関係は古色蒼然となってしまったが、 それらを吹き飛ばして余りある疾走感を楽しんで欲しい。 一気読み間違いなし。 | ||||
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推理小説。 時効となった誘拐事件を背景に起こる新たな事件。 途中、読み手には、犯人が分かってしまうが、分かった上でも尚、犯人のクレーバーな仕事っぷりに見入るものがある。 ネタの隠し方とその明かし方がうまいので、テンポ良く読み進められる。 後半、期待に応え切れてない感じが残るのが残念。 | ||||
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二つの誘拐事件。 二つ目の誘拐事件と20年前の誘拐事件の関係は? 20年前の吸収合併との関係は? 20年前の誘拐事件の被害者「生駒慎吾」は、何に感づいたのか? 真の被害者は誰なのか? ハイテクを駆使した誘拐?復讐? ストーリー展開がスピード感に溢れており気楽に一気に読めてしまう作品です。 | ||||
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結構分厚い文庫本でしたが、 面白くてすぐに読み終わってしまいました。 現代のコンピューター社会において、こんなことがあってもおかしくないなと思います。 | ||||
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高度なテクノロジーを駆使した誘拐劇。このての分野には全く詳しくないのだが、それでも十分に楽しめた。ただこんなこと実際には不可能でしょうと突っ込みどころも満載ですが、そこはあくまでフィクションということで。この作品の素晴らしいところは、やはり他の岡島作品にも言えるスピード感でしょう。読み始めたらラストまで一直線、まさにジェットコースターのような小説。堅苦しい本格推理が嫌いな人でも楽しめる作品かと思われます。 | ||||
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誘拐事件という卑劣な犯罪を描いているが、なぜか凶悪事件のイメージが沸いて来ない。 推理の交錯や、謎解き、トリックを暴いていくようなスリリングな展開はなく 何十年もの間、心の中に封印されていた「想い」が徐々に解放されていく感がある。 最先端の情報機器を駆使しての誘拐というこであるが、著者が描きたかったのは やはり心の内面だったような気がする。 そのためか、誘拐事件に関しては傷を負ったり死亡する人がいないのが救いである。 物語の結末は、逮捕されるか逃げ切るか、という終わり方にはなっていない。 心の解放した安堵感さえ感じられる。 今までには読んだことのない、犯罪小説である。 | ||||
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すごい速さで事件が進んでいくのですが、無理がなく一気に読める作品です。 多少疑問の残るところはありますが、相関関係がよくできていますね。 殺人事件ではなく、「誘拐」のスリルだけに焦点を絞っている上に、 90年代初頭の作品とは思えないほど、IT Technologyを駆使されている 事件展開が、作品とは関係なく、驚嘆を覚えるところです。 映画「誘拐」渡哲也主演 を思い出させる作品ですね。 | ||||
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ハイテク音痴の私には、今ではそうとうに古臭いテクニックであろう当時のハイテクが駆使された誘拐も、新鮮に思えました。 へーこんな事できちゃうんだあ、なんて妙に感心しました。 まあ、現実にはこんなに何もかもうまくいくわけないんですが、いいじゃありませんか、やってのけちゃったって。だって、これは小説なんだから。 スピード感あって、一揆に読めますよ。 | ||||
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おもしろかったなぁ、これは。 今ではちょっと懐かしい、電話回線を通したネット環境、PCのリモート操作、 なんてものが相当重要な要素をなす誘拐モノ、謎解きモノ、サスペンス、です。 今どきの高速通信環境でもチト苦しいと思われる事を、電話回線を通してやれる ところがちょっと首をひねりますが、それでも、コンセプトとして大変進んで いるのではないでしょうか。 インターネットはこんなことも可能にする、ってね。 そこは今もかわらない点、作者の造詣を感じます。 誘拐モノは、いつにお金の受け渡しの妙にかかっています。 その意味では、その一番重要なところを電話や、インターネットなんてもので かなり実現性のある高度なものを提示した点、おもしろいと思われます。 エンディングと言うか、まだ多少謎と余韻を残しているところで、一個☆を減じました。 | ||||
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誘拐というお題で、こんなに爽やかな気分になる本や映画があっただろうか。19年前に起こった誘拐。主人公はその人質だった。時は流れ、ある事件をきっかけに、過去の誘拐の輪郭が浮かび上がる。そして新たな誘拐劇の幕も上がることに…30年近く前の作品。誘拐にはコンピュータを使うという展開。出てくるコンピュータは古いが、古いからこそ‘今’わかりやすい。だから今売れている!頭脳的なのに読み終わると心に響いていました。成功者の達成感と虚しさを共有して下さい。 | ||||
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後期の傑作と評価されるだけあって、岡嶋二人初体験にして「岡嶋ファン」にさせてしまうような魅力が詰まっている。とにかく無駄の無い文章、次へ次へと読ませる文章に長けている。現代では当たり前のパソコン用語などが頻出する中で、古臭さが皆無なのは言わずもがな。とにかくラストまでの疾走感は他の小説じゃなかなか味わえない。老若男女をハラハラさせてくれる、そんな作品だと思う(ハイテク社会になった十数年前の作品だからこそ…という事もあるだろうが、、) | ||||
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