■スポンサードリンク
卵の緒
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
卵の緒の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.42pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全110件 61~80 4/6ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
人と人との繋がり。 血よりも強い愛情、血が繋ぐ絆。 正反対の2つの繋がりを描いているけど、 どちらが正解でもない、どちらもあたたかい。 私の中では、血の繋がりってやっぱり特別だと思う。 気が合わなくても、住む場所が違っても、ケンカしても、二度と会えなくても、 絶対に消えることのない理屈抜きの繋がり。 でも、血の繋がらない他人と他人を繋ぐ絆って、実はすごく強い力。 繋いでいるものは心だけで、目に見えない不確かなものだけど、 他人を許したり、愛したり、それが当たり前にできるなんて、 それだけでもう奇跡じゃないでしょうか! 自分で探して、自分で選んで、自分が繋ぐ絆。 どちらが重要なのかじゃなく、 どちらも確かにそこにあるもの。 自分の周りにある温かい繋がりに気付きます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
瀬尾まいこさんの著書、大人買い・熟読中。 瀬尾さんのデビュー作。 2作の中篇で構成されています。 ともに、家族・兄弟が舞台になっています。 瀬尾さんの作品に登場する子供は、 ピュアでキラキラ眩しいケースが多かったのですが、 今作に関しては、明白に翳を抱えていました。ただ、 それでも、それをすべて受け入れ、外見上は真っ直ぐ、 明るくふるまい、読者に翳をまったく感じさせないストーリー展開は、瀬尾さんならでは。 “血のつながり”“迫る死”など、 ものすごく重要なことがらも、 読んでいるコチラが拍子抜けするほど、 アッサリ、サラッと、言わせてしまう。 まるで、大事なのは“今、現在だよね”と指し示すかのように。 〜 瀬尾さんは、この作品からスタートしたんだ 〜 そう、心にストンと落ちてくる作品です。 ※あさのあつこさんが、執筆されている“あとがき”もお奨めです | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
『卵の緒』です。 表題作は作者のデビュー作で、坊っちゃん文学賞大賞作品です。地方文学賞ではありますが、メジャーに出てきているのはひとえに実力があるから、でしょう。 この本は、表題作『卵の緒』と『7's blood』の短編二作を収録しています。さほど厚くはありません。 文章も平易で、小学校5年生くらいなら充分に読めるものです。内容も小学校高学年なら理解できる分かりやすいものです。それでいて文章も内容も、非常に味わい深いです。 家族もの、完全に日常系です。やわらかくほんのりせつなさを含んだ語り口、分かりやすさの中にも、実は重いテーマの奥深さが潜んでいます。登場人物も、ごく普通の人でありながらとても個性的です。 『卵の緒』は小学生の男の子が主人公。主人公は母から「卵で生まれたんだよ」と言われて……主人公が中学生になるまでを描いてあります。 『7's blood』は高校生の女の子が主人公。突然出現した弟との心の交流を丁寧に描いています。伏線の回収も決まっていて、ストーリーとしての面白さも秀逸でした。 エンターテインメントとしては、日常的な出来事だけなので華々しさには欠けます。純文学としては、そんなに難解ではありません。どっちともつかない、というわけではなく、両者の良い部分をバランス良く持っている優しい作品、と素直に感じましょう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
登場人物の言動がやや大人びすぎているきらいはあるのだが 小学生高学年ならば理解できそうに容易な言葉で 微細な感情を掬い上げる手腕はすばらしい。 また本人の資質なのだろう、実は重いテーマを扱っていながらも 全体を流れる優しい雰囲気は心休まる。 派手さは無いけれども、珠玉の作品集である。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
表題作「卵の緒」について。 「僕は捨て子だ。」で始まる冒頭にいきなり惹きつけられます。大きな事件は起きないのですが、日常の小さな出来事の描写で「僕」や「母さん」の人物像が鮮明になっていくのはさすが。ちょっと風変わりで快活な「母さん」は特に魅力的です。 血は繋がらなくても確かな家族の絆が存在するという大きなテーマは明確に伝わるのですが、「僕」が捨て子なのかどうかという肝心のエピソードが非現実的すぎて、ここだけ少々残念に思いました。もう少し自然な設定がなかったものか…。これがデビュー作ということで、大目に見ましょう(笑) それはさておき、全体としては一読の価値ありです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
どちらの話もおもしろかったが、特に七生と七子の7's bloodがおもしろかった。七子の父親が浮気してできた七生が突然七子の家に転がり込むのだが、七子は子供らしくない要領がいい七生に苛々して心を開けないでいる。そんな二人が誕生日プレゼントの腐ったケーキをきっかけに仲良くなり、かけがえのない家族となっていくのだが、七子を中心に描くそれらのやり取りがとても繊細に描かれていた。特に最後にお互いの髪を切りあうのは感動的だった。二人がここで家族として一緒に過ごしていたという想い出を記憶に刻みこんでおくためだと思うが、よくこんなことを考え付くものだと思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
七子と七生。 話が進むに連れて、二人から紡ぎ出されるストーリーからは確かな絆を感じられて。 本当に温かく、そしてせつなくて、愛おしくて。 共感できるとかいう類のものではなく、そう感情移入しちゃってたんだろうなと。 最後の1Pの結末も読む前に七子がそうするんだろうなって、唐突にわかったのはそのせいだと思いますね。 予測とかではなく、そうする姿が見えたというか。 こんな感覚に襲われた作品は今までなかったです。 ただ今はこの本に出会えてよかったなと素直に思いますね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
なんて優しい物語なんだろう。 「家族」って、 世間一般に思われているような血のつながりが重要なのではない。 どれほどの愛情で包んであげられるか・・・。 それが絆を深めるのだな、としみじみ感じました。 2つの物語、どちらの母親も素晴らしい。 特に「7`s blood」で母親がなぜ七生を引き取ったのか・・・ それに七子が気づいたとき、 大きなあたたかさに包まれて胸がいっぱいになりました。 どちらの物語でも「食」の場面が多い。 食という角度から絆や団欒を描くのはよくあることなんだけど、 たまらない温もりを感じます(^_^) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
じんわりと心を暖めてくれる二つの作品。女性作家の暖かな視線が物語りに注がれて、読み手の心を優しさでジンワリ包んでくれます。このような作品に出会えるから我々は勇気づけられるので、大げさでなく、生きていく力を分けてもらえるのです。 両作品とも女性の視点で物語は進みます。そこには力強さや優しさしか見えません。こんな考え方が出来ればこの世知辛い世の中を渡っていくことができるのでしょう。僕なんかはまだまだ及びません。だからこそ本書に心動かされるのです。 ちょっと疲れ気味のあなたにこそオススメです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
すごくじんわり来る小説でした。 [卵の緒]もすごく良かったのですが,私的には併録されてる[7's blood]が本当に大好きです(^ω^)!! 7's bloodの最後の終わり方が切なくて,私も七子のように七生をすごく愛しく思ってしまいました。 この本に出会えて本当に良かったです! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「幸福な食卓」の瀬尾まいこさんのデビュー作だそうです。 主人公の育夫は小学三年生。母親と二人で暮らしています。育夫は近くに住む祖父や祖母と一緒に元気で暮らしていますが、最近一つだけ母に疑いを持ちました。それは、自分は捨て子なのではないか、ということ。そんなおりに学校の先生が「へその緒」というのがあるのを教えてくれたものだから、育夫は、さっそく仕事帰りの母親に「へその緒」を見せてくれとせがむのですが、母親が持ち出して来たのは「卵の殻」。母曰く、「育夫は卵で生んだから、これがその証拠よ」と。いつも前向きで元気でストレートで、息子への愛を隠さない母。そして、その恋人の朝ちゃん。不登校になってからの方が仲良くなった友達。育夫のまわりの人間関係は、世間の同世代のそれとは違うけれど、でも、非常に力強く固い絆に溢れています。 自分自身も母子家庭だったらか(そして母親が育夫の母同様にあけっぴろげだったから)、個人的にはこの小説の雰囲気はどこか懐かしくそして気持ちの癒されるものでした。世間のいう正しい家族関係ではないのかも知れませんが、こういう愛情がたっぷりと感じられる家庭のほうがそうでない家庭よりも羨ましいなと思います。 本作には、もう一つ「7's blood」という短編が収録されています。そちらも、異母姉弟の話なんだけれど、すこしすずつ心がふれあって家族になっていく家庭が心にじんとくる小説でした。「幸福な食卓」「卵の殻」この二冊からするに、瀬尾まいこさんという作家さんは今後どんどん傑作を生み出してくれる作家さんになると確信します。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この本は、新潮文庫の目録をペラペラと見ていて目にとまったタイトルです。 「卵の緒?卵の殻とヘソの緒の中間くらい?」と思いながら、あらすじを見ると、 僕は捨て子だ。その証拠に母さんは僕にへその緒を見せてくれない。代わりに卵の殻を 見せて、僕を卵で生んだなんて言う。 なんて、書いてあります。 自分を捨て子なんて言いながらも、全然悲壮感を感じられなかったのは、続く文に、 それでも、母さんは誰よりも僕を愛してくれている。 と、続いているから。 そして、この本を読むと、本当に母さんは、<僕>に愛していることをことばと行動の両方で、伝えています。 だから、ユーモアがあって、底抜けに明るく、おおらかなお母さんと、そのお母さんが「出会った中で一番優しい男の子」だと言っている、 僕・育生くんの日常生活をうらやましいと感じるくらい、すっかりこの本のトリコになってしまいました。 また、「人生の楽しみの半分は食にあるんだから」と、言い切るお母さんのことばとおり、食卓に並ぶ料理の美味しそうなこと! ふわふわのオムレツから始まって、一番好きな人に食べさせたくなるくらいおいしいハンバーグに、にんじんブレッド・・・・・。 読み終わった後には、好きな人と一緒においしいものを食べることができる幸せを、あらためて心から感謝する気持ちがわいてきます。 ポンポンポンと、とてもテンポの良い話の運びに一気に読み終えて、ちょっぴり切ないけど、心がとても温かくて幸せいっぱいになりました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
2作品ともさらっと読めてしまうような内容,分量ながら,読み応えは十分だ.キーワードは「お母さん」.ともすれば暗くなりがちな 母子家庭という話の展開を,明るく照らしてくれている.読んで損はないのでお試しあれ. | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
新しい家族の形を描く本、とありました。 主人公は、自分は捨て子だと思っている小学校4年生の少年、育生。 ちょっと変わった母親がいて、母親にはボーイフレンドが出来て、これまた変わった不登校の同級生がいて。 この母の愛情の深さには驚くばかりでした。 親子の証明を見せて、という育生に、卵の殻を入れたへその緒の箱を見せる母。 これじゃあ駄目というと、力強く、ぎゅっと抱きしめて、「親子の証が見えた?」と言う母。出てくる人全てが温かくて、幸せな気持ちになれる1冊でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
DVDで「七子と七生」を観た後、原作本を読むことにしました。多様になりつつある現代の家族のありかた、その心の通い合いをストレートな感情表現の中に、冷静だけど熱くこみ上げる恋愛のようにしるされた2作品に、心が揺さぶられ涙腺が緩んで仕方ありませんでした。なんて優しい気持ちになれる作品なのでしょう、とにかく大好きです。DVDの方も知念侑李くんの7's bloodの七生の熱演振りに同じ衝撃を受けました。ぜひ、こちらもご覧になることをお勧めします。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
彼女の作品は、とてもやさしい。 自分が落ち込んだ時、悲しい時に読むと そんな気持ちをふわりと優しく手で 包み込むように覆ってくれる。 でも、決して優しさだけではない。 生きることのつらさを真正面から捉えることを 促している。 この単行本には2作品収められていますが、 どちらも素晴らしいです。家族とは何かを問いかけています。 どちらの作品も血のつながりについて扱ってます。 血がつながってなければ親子と言えないのか? 兄弟姉妹の意味は? 押し付けでない感動を与えてくれる良作です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
7's bloodが非常にお薦めです。 主人公の女の子に感情移入して読んでしまいました。最後の あたりで主人公が感じたことを自分がそのまま感じたように 読んでしまいました。かなり心がふるえました。 主人公と男の子のやりとりもとても丁寧にかつ読み易く 書かれています。 他の瀬尾さんの作品も読んでみましたが、どれも丁寧な書かれ 方だと思います。 7's bloodはここ数ヵ月の中で読んだ本の中で一番の作品です。 また、こういう作品に出逢いたいものです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
瀬尾さんの本にはハズレというものがないとしみじみ感じました。両方の話とも、読み終わるとホワンとした気持ちになりました。2つの話とも母親が主要人物っぽくて、微妙に繋がってるんだなぁと思いました。本当に大好きな本です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
疲れているときや気分が落ち込んでいるときに読むと、元気がもらえそうな作品でした。 文章もさらっとしていて読みやすく出てくる人たちがみんなかわいいです。ほっとします。 この作者の他の本も読みたいと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
読後に頭に浮かんだ物がそれです。 別の話とのカップリングですが、『卵』だけなら2時間で読み切れる短い作品です。 著者は現役の中学の国語教師とか。いちど授業を受けてみたい気がします。 夏休みの夜にお読みになってはいかがでしょう。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!