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孤宿の人
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孤宿の人の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.27pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全144件 141~144 8/8ページ
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届いてすぐ、上下巻を一気に読んでしまいました。人が活きているなあというのが感想の第一です。主人公「ほう」にしろ、宇佐にしろ、みな、そこに生きているのがありありと感じられます。宮部みゆきを初めて読んだとき感じた、「ああ、この人にはかなわない。」という実感を今回も感じました。 罪ある人の下に仕える少女と言う設定は山本周五郎の短編にありましたよね、宮部先生。 | ||||
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この人の新作が出るのをどれだけ心待ちにしていたか。 届いてからそれこそ寝る時間も削って読んだ。 ほうの名前の由来には怒りがしかし物語とともにほうの意味が変わっていく。 最後はやはり涙。涙。宮部みゆきさんの物語の素晴らしい所は人間の弱く汚い所もせつない所も隠さずでも最後にはやっぱり人間の美しさが出ている所だと思う。 | ||||
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わたしは、宮部みゆきの時代劇が好きだ。反対に現代を舞台にした物語はあまりに心に食い込んでくるのでなかなか読めないでいる。切なすぎるのだ。おそらく、ひとのこころを直接に感じなくて済むのが嬉しいのだ。だからといってリアリティがないと言うわけではありません。時代考証にこだわりぬいて、マニアックな輝きを放つようなタイプの作品ではないが、宮部先生の感じさせるひとのリアリティを随所で感じる。それは、日常に根ざした会話であったり、お金に関すること(つまり当時の人の感じるリアルなものへのこだわり)であったり、人情であったり。そういうものを描かれるからには、敢えて時代物をやる意義がわかるし、いたずらに新作を著作リストに並べていくだけのルーティンワークでないということがわかる。真実の江戸時代ではないかもしれないが、宮部みゆきの見た江戸時代を感じることができる一作。 | ||||
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わたしは、宮部みゆきの時代物は少し苦手だ。宮部みゆきは人情や人の心を重んじて描くが、どうしても時代物ではその真に迫った感じが薄れると思う。現代劇はカード破産など、新しい(当時のこと)事件や新しいタイプの犯罪に目を向けてその上で人間の性や業、生きるための必死さを描きつくしているように思う。だが、時代物で描かれるのは人情だけと言ってよいだろう。江戸時代の体制批判や制度批判をすることで、現代への警鐘を鳴らす役目もあることは決して否定しないが、あまりに寓話的でいて、衝撃が少ないと私は思う。無論江戸の情緒や描写を楽しむ人もいるのだろう。だが私はそれを楽しまない。現実の卓抜な描写が先にあるからだ。同じ社会をこうまで描き切る作家が江戸をどのように捉えても、本当の江戸は誰にもわからない。大変な損失だと思うのである。それでも、あくまで寓話を寓話として、現代物と時代ものの構造だけを考えるならやはり、これは優れた作品と言えるだろう。 | ||||
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