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緋色の十字章
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緋色の十字章の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.33pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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事件そのものは陰惨なシチュエーションですが、残酷な描写は適度なレベル。 主人公もやたらに何でもできるヒーローではなく、等身大の青年です。 安心して読めるけれど、展開はなかなかサスペンスフルでした。 フランスの農村生活が丁寧に描かれていて、羨ましくてたまりません。 豊かな日常描写はコージーミステリ好きにも受け入れられそうです。 傷ついた男性と自立した女性の恋、という展開は少しばかりロマンス小説風かも。 創元推理文庫は電子書籍版には解説がないので残念です。 そして…ちょっとばかりお値段が高い気がするので、この二点で星一つマイナス。 本文は文句なく面白かったのでシリーズ読破しようと思います。 | ||||
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主人公が杓子定規ではないところが気に入りました。サンドニは彼にとって何にもまして守り抜くべき対象なのでしょう。偏狭な考えの人々についてもフランスの田舎の住人ならば納得できます。事件そのものは陰惨ですけどフランスはもっと残酷な過去をくぐりぬけて来たんだなあと認識を新たにしました。日本のような島国でさえ色々あるのだから多くの国々に囲まれたヨーロッパは基本はしっかりとあとは融通無碍でないと対立ばかりということになりかねませんよね。続編も楽しみ。次々出してください。 | ||||
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風光明媚なフランスの田舎サンドニで、のどかな村を揺るがす大事件が発生する。 五月八日は、第二次世界大戦で、連合軍がドイツを降伏させた、ヨーロッパにおける勝利を記念する日「ヨーロッパ戦勝記念日」である。その五月に、フランスの「戦功十字章」を授与された老人が、腹部を裂かれ、胸にナチス・ドイツの鉤十字を刻まれて殺害された。冒頭から第二次世界大戦の記憶が蘇ってくる。 さらに、その殺害された老人は、アラブ人であった。現在フランスでは、人口の一割がアラブ人だという。大半は北アフリカからの移民だそうだ。 しかも、この老人はベトナムでフランスの「戦功十字章」をもらったのち、アルジェリア戦争でも戦った、いわばフランスの英雄だった。そんな英雄的存在だったアラブの老人が、なぜ胸にナチス・ドイツの鉤十字を刻まれて殺害されなければならなかったのか。事件の背後には、単なる戦争の傷あとだけでなく、さまざまな対立や複雑な事情が秘められているのだ。 本書は、フランスの田舎の小さな村で起こった殺人事件というだけにとどまらず、第二次世界大戦、とりわけナチス・ドイツとの忌まわしい過去や関係にまで言及する物語である。 しかし、こうした重厚なテーマを扱っているにもかかわらず、決して重苦しくはなっていない。主人公のブルーノ署長や、風光明媚なサンドニ村の豊かな自然と、そこで暮らす村人たちの暮らしぶりが丹念に描かれていて、のどかな雰囲気も存分に満喫できる。 | ||||
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