コージー作家の秘密の原稿
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当初、登場人物の人間関係が頭に入るまで若干時間を要しましたが、事件が起こってからは、テンポ良く話が進んでそれなりに楽しめました。イギリスのケンブリッジあたりの風景なども書かれていて、そこを訪れた時の様子も思い出しながら楽しめました。 次の作品も読んでみようかなと思っています。 | ||||
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クラシックな英国伝統の本格ミステリーの世界を今に伝える実力派新進女流作家マリエットのアガサ賞最優秀処女長編賞を受賞した期待のデビュー作です。本書を一読して、主要人物達の心理の動きを追うだけでは真相を掴ませない隠された複雑な仕掛けと巧妙な企みに満ちた作風に著者の確かな実力とクリスティー女史からの影響を強く感じました。初登場の名探偵セント・ジャスト警部は直感や閃きを重視する推理法と感情に流されない冷静な人間分析を身上とする百戦錬磨のベテランの印象で、私生活では長年に渡って男やもめを続けて来た陰影のある性格にも興味を惹かれます。ワトスン役の興奮し易く直情型で少々運転が荒っぽい相棒フィア巡査部長との掛け合いと共に今後の活躍が楽しみです。 ミス・マープルにそっくりな老婦人探偵が活躍する作品で大人気の富裕な老推理作家サー・エイドリアンから四人の子供達と別れた前妻に向けて結婚式の招待状が送られて来た。これまで幾度も遺言書を書き換えて来た意地悪で偏屈な父親がまたもや気まぐれを起こしたかと屋敷に集まった子供達が老人の薄情な企みを知らされた翌朝最初の殺人が起きる。地元ケンブリッジシャー警察のセント・ジャスト警部が駆けつけ過去の未解決殺人事件との関連を調べ始めた矢先に警戒の中で大胆にも第二の殺人が起きてしまうのだった。 本書の謎解きについては手掛かりを基にして真相を解き明かすのが非常に困難で、目一杯奔放な想像力を駆使しなければなりませんので、著者の巧緻な企みを見抜くのはまず不可能でしょう。この騙しのテクニックは論理とフェア・プレイ重視のクイーンの作風ではなく、やはりクリスティー女史の証拠よりも意外なサプライズの魅力で唸らせる作風に近いと言えましょう。次々に明かされる真相は徹底して冷酷非情で打算に満ちていて愛や人情の欠片も無く貴方の望んだ形ではないかも知れませんが、その代わりに著者は最後にシンプルで無邪気な愛の形を描く事で殺伐とした気分を和らげ、読者と男やもめのセント・ジャスト警部の心に救いと希望の灯りをともしてくれています。 本書は途中までは大きな盛り上がりに欠けあまりにも淡々と物語が進んで行く所がやや気になりますが、最終3章で一気呵成に炸裂する鮮やかな名推理が素晴らしい玄人好みの辛口ミステリーとして多くのミステリー・ファンの皆さんにぜひお勧めしたいと思います。 | ||||
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