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笑う警官(うたう警官)
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笑う警官(うたう警官)の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.61pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全50件 21~40 2/3ページ
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警察官は嫌いです。 基本的に正義の味方ではありません。 この物語でも警察官がたくさん出てきます。 裏切りものが出るのを楽しみに読み進むと・・・かなり面白かったです。 ああ、あいつがねえって。 昔と違って、警察官にはろくでもないヤツが結構いることをみんなが知っています。 いざというとき頼りにならない人達です。 自己利益実現に血眼になっている官僚機構の一つにすぎないことがばれてしまいました。 世間の認識と相まってこの手の小説が増えていくことでしょう。 | ||||
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なぜ改題してしまったのでしょうか。 「笑う警官」ではなく「うたう警官」のほうがしっくりきます。 事件発生から結末までの短い時間を濃密に描きながら、 疾走感があり、一気に読めてしまいます。 警察幹部の事件の関わり方など、実際には有り得ないような ストーリーです。 しかし、北海道警察で本当に起こった事件や裏金疑惑を頭の片隅に 置きながら読み進めると、ウソ臭いと決めつけられない 感じがあって、なかなか面白いです。 あと、舞台がありきたりの警視庁じゃないところが好きです。 警視庁以外が舞台の警察小説は、横山秀夫さんか佐々木譲さんか っていうくらい好きです。 | ||||
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警察小説界で不動の地位を固めつつある著者、本作は、警察内部の腐敗を題材にしたストーリー。 北海道警で度重なる不祥事。その中で婦警殺害事件が起こる。 犯人は付き合いのあった若い巡査部長と断定され、部内手配、射殺も辞さない命令が出される。 不審におもった管轄署の佐伯警部補は独自のチームで裏捜査を開始するが…。 到底あり得ない設定、現実味に薄く、ストーリーがトントン拍子に進む展開には鼻白むものがある。 秀逸な警察小説、とはいえないが、それなりに楽しめた。 | ||||
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レンタルショップに並んだ、映画化された本作のDVDを見かけ、レビューを書くことにしました。 原作は5年ほど前に読んだのですが、今読み返しても新鮮です。 映画だけ観た方は原作の魅力を堪能できずにお気の毒ですし、映画だけしか観てもらっていない作者もお気の毒に思います。 (映画と原作とのギャップは、本作に限らず永遠の問題ですが) そして、なによりもお気の毒なのは、本来の『うたう警官』という秀逸なタイトルが『笑う警官』へと改題されたこの本です。 『笑う警官』って、なんだかヘラヘラしてやる気がないお巡りさんのように聞こえてしまいます・・・ とある公園前の派出所みたいな、ギャグとほのぼのなお話ではありませんヨ。 北海道警察で現実に起きた「現職刑事による覚せい剤使用と密売容疑」と「裏金疑惑」の2大不祥事をヒントにした、警察内部の腐敗に立ち向かう少数の警官たちの息詰まる闘い。 身内を敵に回しての"捜査"は、リアルな設定、迫る刻限のスピード感、二転三転する展開で一気呵成に読んでしまいます。 正義の味方!というヒーローではなく、思いがけず組織の闇に巻き込まれたフツーの警官たちの心理描写が巧みなことも物語を際立たせています。 所々の展開や設定にやや無理はあるのですが、深く気にさせないほど引き込まれてしまいます。 この原作を読む限り、ラストにジャズもホイットニー・ヒューストンも流れてきません。 BGMはなく、風もなく、乾いた空気だけがあります。 改題の理由を明記できる情報がないので「『うたう』では意味が分からないから、分かりやすく改題しようとの出版サイドからの"提案"による」とだけ書いておきます。 作者が改題に対してどのような思いを抱いているかはお察しするしかありませんが、題名も作品のとても重要な一部であるだけに非常に残念でなりません。 この原作を読めば、旧題『うたう警官』の秀逸さと、本における題名の重要さをご理解いただけることと思います。 改題したことで★★★★☆としました。 ほんとうは、うたわせるのがお仕事なんですけどね。 【2010.12.12 追記】 このレビューは、佐々木譲氏の小説『笑う警官 (ハルキ文庫)』へ投稿したものです。 なぜかコミック版の『笑う警官 (マンサンQコミックス)』にも、全く同じ内容でレビューが掲載されていて、困惑しております。 わたしはコミック版は読んでおりません。 このレビューは、小説へのレビューです。 | ||||
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札幌市内のアパートで、現職警察官の女性が殺された。容疑者として浮かび上がったのは、 やはり現職警察官の津久井だった。やがて、彼に対し射殺命令が出てしまう。かつて津久井と 組んで仕事をしたことがある佐伯警部補は、捜査からはずされたにもかかわらず、彼の潔白を 信じ、仲間とともに独自の捜査を始める。佐伯がたどりついた真実とは・・・? 警察内部の不祥事を暴かれるのを恐れた上層部は、津久井という危険分子を「抹殺」しようと する。津久井の身の潔白を証明し、彼を無事にある場所まで送り届けなければならない。しかも、 タイムリミットは24時間。捜査をはずされた佐伯を中心に、津久井の無実を信じる者たちが 集まってくる。限られた時間の中で、彼らは真実にたどり着けるのか?厳重な捜査網をどう かいくぐっていくのか?津久井の運命は?スリリングな展開が、面白かった。また、警察内部の 描写もとても興味深い。ラストも無難にまとまっていて、楽しめる作品だと思う。 | ||||
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舞台は北海道道警。他殺体で発見された婦人警官。被害者との交遊関係から、ただちに犯人だと断定されてしまう同僚の刑事。何と 異例のタイミングで射殺許可まで下りる。そのタイミングが誰かにとって都合がよすぎ、反対に誰かにとって...... 元相棒にして命の恩人でもある被疑者の無実を信じ救うため、秘密裡に立ち上がった刑事がいた。彼が設置した裏本部には現状に 不信を抱く仲間も集まり捜査開始!メンバーのバランスがいい。ベテラン、新人君、紅一点、ギャグ役。 またこの作品、テンポがよいとかリズミカルに読ませるというより、何度も使うがまさにタイミングの妙だ。だれそうになると、 うまい具合に起爆剤が挿入される。自然に。だがそれは読者視点であって、物語の上では、それらが不自然な違和感として残り 後々までの秘密となる。それにしても時間にすればたった一夜の出来事なんだけど、濃密でドラマチックな展開。息もつかせない。 警察暗部の本質を問題提起しながらも、小難しくはならない。躍動するアクションも満載。なかなか魅力的な警察小説だと思う。 | ||||
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DVDが出たので早速見てみました。大森南朋と松雪泰子のキャスティングはハマっていたと思いますが、映像が古臭く、原作に更にひねりを加えた脚本もイマイチな感じで、角川さんは、製作者としては有能でも、監督、脚本はイマイチなのではないかとの印象です。 コミック版->原作->DVDの順番で見たのですが、原作とコミック版は、イメージが共通しています。原作は、警察小説としての深みはイマひとつという印象もありましたが、スピーディな展開に気持ち良く乗ることができました。一方、コミック版は、枚数の制約もあり、最初から深みは期待できないこともあって、返ってスピーディさ、軽快さが原作以上に効果的に表現され、開始から終了まで、画とコマ割り、セリフともに音楽的とさえ思える引き締まった展開を見せ、パルプコミックとは思えない程の出来となっています。シュガー佐藤さんは、これまで知らなかったのですが、結構キャリアのある方だったのですね。原作のおいしいところを損なうことなく、上手くコミック化できているものと思います。 たまたま私の好みにハマっただけなのかも知れませんし、最初に接触したメディアの印象が基準となってしまうので、最初に読んだコミック版の評価が高くなってしまっているだけなのかも知れませんが、原作の方は既に人にあげてしまったものの、コミックの方は当分捨てられない感じです。 | ||||
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やはりタイトルは「うたう警官」でよかったと思います。 歌う、でも唄う、でもない時点で読者は何かを感じますし、 「うたう」ことの意味が最後まで隠されているわけでもないし。 タイムリミットがあるので、一気に最後まで読むのがよいと思います。 また、著者のほかの作品に比べて読み進めやすいですが、 決してテーマが軽いというわけではないと思います。 続編については、すぐにというより、ぽっかり時間があいた ときにまた読みたいと思いました。 | ||||
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映画化されたことで店頭で目立っていたので読んでみましたが、 非常にスリリングで面白かったです。 あまりこういった警察内部の闇を描いた作品を読まない人にこそお勧めしたいですね。 堅苦しい役所言葉もあまり使われてなく(業界用語は解説してくれてます)、 非常に文章も読みやすいですし、場面によって視点が変わることにより、 その人物が何故そのような考えに至ったか、その人物の行動が、 他者から見てどう写っているのかがより分かって、 人物描写や謎解き部分の理解がしやすいように構成されています。 また、読んでる途中で読者がひっかかってもやもやするところや、 伏線はほとんど回収してますし、推理小説としての矛盾がなく納得のいく作品でした。 それに登場人物がみんな完璧じゃないところが人間味があっていいですね。 いわゆる何でもすぐに答えを出しちゃうような天才が登場しません。 推測だって当たりません。だからこそのあの結末があるのだと思っています。 タイムリミットがある中、全員が協力しあって手探りで解決に向かっていく。 そういう部分に私は面白みを感じました。 それに正義感あふれる協力者にも熱くなるものがありましたし。 映画化されるのもうなづける佳作と思いました。 | ||||
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映画は観ていませんが、興味を持ったので読んでみました。 北海道札幌を舞台にした道警シリーズ第一作。大通署の佐伯は盗品売買の容疑者を逮捕するが本部から「待った」がかかってしまう。同じ日、町田達はアパートで殺害された女性の現場に駆けつけるが、被害者が警官であることが発覚、本部に引き渡す。津久井巡査が容疑者、危険人物とされ、射殺命令が出てしまう。疑問を感じた佐伯は、同じ考えの仲間達と非公式に真犯人探しを始める。 読んでて感じたことは、警察ってそんなに簡単に射殺命令でるの?でした。アメリカなら納得ですが日本の警察が?隠したい事があるにしても、これじゃ日本の警察は終わりですよ。フィクションだから楽しめましたが。 そんな状況でも、津久井の無実を信じて捜査をする佐伯のバンドメンバー(警官達)には正義や仁義を感じました。 ラストが、これで終わりじゃないって終わり方なので、早速2作目を読んでみようと思っています。 | ||||
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本書は、『警官の血』『制服捜査』で知られ、現在〈いま〉や警察小説の第一人者となった佐々木譲氏が2002年に実際に起きた北海道警察による組織ぐるみの汚職事件を基に、警察内部の腐敗した闇を描いた “道警シリーズ”第一弾『うたう警官』を改題し、11月14日に公開される映画『笑う警官』(監督:角川春樹、主演:大森南朋)の原作小説である。 ある日、札幌市内のアパートで女性の変死体が発見された。被害者は北海道警察本部に所属する婦警と判明。そしてすぐに、元交際相手の巡査部長・津久井卓に容疑がかけられ、さらには異例の射殺命令までもが出される。この一連の流れに違和感を覚えた所轄署の警部補・佐伯宏一は、かつて、おとり捜査で組んだことのある津久井の潔白を証明するために信頼できる仲間を集め、秘密裏に捜査を行う。やがて、彼らは北海道警察内部の闇に踏み込んで行くことに…。 道警全体の汚職を告発する北海道議会が開く「百条委員会」に重要証人として召喚される予定である津久井の出頭を阻止するために権謀術数をめぐらす道警上層部を相手に所轄の刑事である佐伯たちが有志を募って立ち向かう展開は面白い。 登場人物も署内では孤高の存在でテナーサックスを趣味とする刑事課盗難係勤務で有志のメンバーのリーダーである佐伯宏一警部補を筆頭に、メンバーの紅一点であり、離婚歴と剣道三段の腕前を持ち、パソコンに強い生活安全課の小島百合、父親と同じ警察官の道を歩み、他署の地域課から捜査経験のないまま刑事課に配属された新人刑事・新宮昌樹巡査、同じく刑事課盗難係に勤務する駄洒落好きの年配刑事・植村辰男巡査部長、先月まで他署で交通課勤務だった刑事課強行犯の町田光芳警部補、かつて同署で15年盗難係に勤務し、現在は他署の総務課に所属する諸橋大悟警部補といった個性的な面々が揃った有志のメンバーたちが、それぞれの持ち味を生かしながら限られた時間内で活躍する様子は面白く非常に堪能しました。 | ||||
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どう考えても本書のタイトルは「うたう警官」の方がよい。 全編に渡ってそれがテーマになっている。 「笑う警官」ではわけがわからない。ワンマン経営者がどんな ひらめきを得たのか知らないがおかしな改変をおしつけないで 欲しかった。著者だって断ればいいのに。 | ||||
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私が読んだ佐々木譲さんの作品、2つ目です。 題名の通り警察の物語です。 佐々木さんは北海道の方で、道警の物語です。 これを読んでいると、何となく警察不信になりそうな感じ・・。 内部を告発(証言)する事を警察内の言葉では「うたう」というそうです。 もともと『うたう警官』だったものが、わかりづらいと言う事で『笑う警官』になったそうですが、物語の中ではずっと「うたう」と言う言葉を使っていて「笑う」というくだりはないので、別に「笑う」に替える必要性は感じられませんでしたけど。 どうやら今年の秋には、映画が公開されるらしいですよ。 帯には「映画は原作を超えられるのか。」なんて書いてあるけれど、私としては「超えられるわけないじゃん!」っていう感じ。 | ||||
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この本を何の疑問も持たずに読むことが出来ることを非常に残念に思います。と言うのも、この本を読み進める内に、確かにこんな事件があったなあと、思い当たるからです。2002年に発覚した北海道警の不祥事が、この物語のベースにあります。 主人公は佐伯警部補です。 彼は、かつておとり捜査で組んだことのある津久見巡査部長にかけられた殺人容疑の潔白を証明しようとします。 仲間たちと裏の捜査本部とでも言うべきチームを作り、たった一日弱でこの捜査をやり遂げなければなりません。しかも、津久見には射殺命令が。その身の安全も図らなければなりません。 警官の身でありながら「うたう」ことに対する反発は強く、彼らの動きが筒抜けになります。 厳しい状況の中で、佐伯は・・・。 まるで映画を見ているようにテンポの良いシーンが続きます。ストーリー・テラーの作者らしい読みやすい文章で、組織の上部の腐敗を下っ端の警官が追い詰めてゆく清々しさのある作品です。多少のご都合主義は仕方ないでしょう。 | ||||
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読んだ〜。面白かった!久しぶりの当たり! 『笑う警官』というとマイ・シューヴァル&ペール・ヴァールーの大傑作があって、 大胆にも同じタイトルで出すとは身の程知らずと思って中々手に取らなかった。 佐々木譲ともあろう人がなんでまたこんなタイトルに、と思ってて読後に解説を読むと あとがきにまさにその理由が書かれていた。さすが! 『新宿鮫』(大沢大沢在昌)、 『百舌の叫ぶ夜』 (逢坂剛)に匹敵するように思う。 作品の背景も、実話に基づいていて迫力がある。 実際、数年前に北海道の警察の不祥事から始まって、全国の警察官僚(特にキャリア組み)の組織的な裏金作り(その裏金以上で実際には退職金作り)がメディアで何度も取り上げられていたが、忘れられようとするこの事件を再びクローズアップする意味でも社会貢献大。しかも映画になるというので、再度検証して欲しい。一旦その後どうなったのだろう・・・ 事件の詳細は「全国市民オンブズマン」のサイトに詳しくまとめられてるようです。 | ||||
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道警シリーズ第一弾。 第二弾の「警察庁から来た男」を先に読んで、 第一弾もぜひ読みたくなった。 映画化もされるとのことだが、納得の一冊。 現場の警察官たちが秘密の捜査本部をつくり、仲間を助けるストーリー。 仲間の中に密告者がいるかもという状況で主人公の佐伯が冷静に捜査を進めていく。 第二弾にも登場する魅力的な登場人物が活躍。 第三弾も出る予定だとか。今から楽しみです。 | ||||
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’05年「このミステリーがすごい!」で国内編第10位にランクインした作品。原題は『うたう警官』。 警察本部の対応に同意できない現職刑事たちにより私的捜査チームがつくられ、警察機構の制度に乗らない独自の捜査で真相を追う、という異色の警察小説である。 「うたう=証言する、密告する」、本書では「組織を売る」という意味で使われている。 札幌市内のとあるマンションで北海道警察本部の婦警・水村の死体が発見される。 捜査の指揮権はなぜか強引に所轄より道警本部に引き継がれ、交際関係から、容疑者として同じく道警本部の警察官・津久井が浮かび上がる。指名手配された彼には、本部より逮捕に際して覚醒剤使用と拳銃保持の可能性から、射殺許可まで出されてしまう。6年前、生死を分かち合う特別な潜入捜査で、彼と組んだことがある所轄の佐伯警部補は、本人から直接無実を訴えられて、道警本部の動きに不審を抱く。津久井は、道議会で道警本部の不正経理問題についての証人喚問招致を受けている身だった。「うたわ」れては困る道警本部が組織防衛のために彼を消そうとしているのか・・・。そこで、佐伯は有志で影の私的捜査チームを結成して彼を匿いつつ、独自に事件の真相を追う。 道警組織を向こうにまわし、警察官仲間といえども敵味方が判然としない情勢で、はたして真犯人を捕らえ、彼の無実を証明し、しかも翌朝の証人喚問まで保護して、無事に道議会まで送り届けられるのか・・・。 腐敗問題の隠蔽をはかる道警組織、警察官が自らの組織を逸脱して私的に独自捜査をするという異例の状況と幾重もの制約、謎のベールに包まれた真犯人、そして証人喚問というタイムリミットの緊迫感。 ラストに、もうひとひねり、というか意外性が欲しかったが、物語のシチュエーションの奇抜さとプロットと、テンポのよいストーリー展開とで読ませることに著者が腐心したのだろう。 本書は、一般の警察小説のような、犯罪者対捜査陣といったクライムノベルとはまた違った印象を与えてくれる、スリルとサスペンスに満ちたポリス・フィクションである。 | ||||
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“このミス”第1位になった作家なので、 まずは文庫本を手にとって見ました。 おもしろかった。 なかなか緻密で、 合理的で、 人間らしい人たちが、 立体的に浮かび上がってくる。 その描写は、秀逸。 実際にこのような警官がいるとは、 ちょっと思えない世の中ですが、 物語として、相当おもしろかった。 でも、 信じたい物語でも、あるなぁ。 | ||||
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星4つは、この作品を小説としてではなく、映画のシナリオとして評価したものである。 小説としては、破天荒で粗いものであるが、映画のシナリオとしては非常に魅力的である。 最後の最後に映画化されると知ったのだが、読んでいる途中から、これって映画にしたほうが面白いんじゃないかと思っていたので納得である。 まさか、ジャニーズ系のジャリタレ主演なんていうことはないと思うが、あっといわせるキャストでお願いしたい。 キャリア警視長には、水谷豊なんていうのはどうだろう。 | ||||
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何かと警察モノのネタになりやすい 道警の醜聞ストーリーだがテーマの切り方 人物造型、オチなどサスペンスのファクターが 実に巧く一気に読ませる。 無駄のない落ち着いた文章にも好感。 お勧め。 | ||||
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