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涙
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涙の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.96pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全56件 41~56 3/3ページ
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ミステリーの醍醐味は、極めて日常的な出来事と、どこにでもいそうな登場人物から、いろいろな事件に発展していくストーリーの展開にあり、その視点からこの小説は秀逸。流れるごとき筆力も、大船に乗って旅をしているようで心地よい。いろいろあるけれど、いいではないの。現代の大事な作家だと思って愛読 | ||||
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主人公・萄子婚約者の刑事・奥田が突然失踪。先輩刑事・韮山の娘で奥田に思いを寄せていた、のぶ子の惨殺体発見され、奥田は容疑者となる。東京オリンピック前後を時代背景に、真実を求め失踪した婚約者をおう萄子を描いたサスペンスの秀作。萄子があまりにも自由にお金の心配をすることなく、いろいろな場所を行き来するという展開に若干の無理は感じるものの(金持ちすぎる!)、上下巻を一気に読まされるだけの内容はある。(「涙」するかどうかは別にして) | ||||
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友達に泣けるから読んでみてって渡されて読みました。時代背景は東京オリンピックで20代の私には昔の日本を文学を通じて知るいい機会だったかなと思います。 この本は私的には推理恋愛もので、友人に借りてから続きがきになっていっきに読みました。 内容的にはかなりじれったい感じだったけど、それがまたひきつけられて「つづきが気になる」って気持ちでした。 この本を読んで、これはもちろんフィクションだけど「こうゆう事もあるんだぁ、好きだけじゃだめなのか」って気持ちでいっぱいで切なくなって泣きました。 | ||||
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おもしろいんです、確かに。 何故勝は何も言わずに失踪しなければならなかったのか、結末が気になってあっという間に読んでしまいました。 それだけに、ラストが残念です。事件に巻き込まれた勝は被害者であるけれど、同時に萄子の人生をも狂わせたのは確かです。それならば、萄子が幸せになるのを見届けてから自分の人生をやり直して欲しかった。このような結末になるのならば、せめてラストまでの年月を5~10年以上かけて欲しかったです。 | ||||
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真正の傑作になり損ねた「傑作ミステリー」だ。まず、失踪した婚約者の跡を追う旬子がストーリーの展開とともに成長しない。多少は強くなるけれど、結局最後まで「お嬢さん」のままで終わるし、宮古島での嵐の夜のことも「金輪際、思い出したくない」と封印してしまう。だから、プロローグとエピローグで明かされる後日譚が、本編と交差して作品を立体的に造形しない。何よりも、作品のクライマックスをなす嵐の夜に明かされる「慟哭の真実」に、いまひとつ説得力と迫真性がない。だから、作品は深い哀しみを湛えない。東京オリンピックの年(沖縄へ行くのにパスポートが必要だった時代)を本編の舞台に選び、時代の匂いを丹念に書き込みながら、淡々と物語の核心に迫る乃南アサの筆は冴えている。それだけにこれらの小さな疵が惜しい。ただ救いは韮山とルミ子の交情だ。「あんた、娘さんの何を知っていました」。殺された娘の本当の姿を知った時、韮山の凍った心がしだいに転回し、やがて不幸な少女を養女に迎える。この本編のもう一つのストーリーは深い感銘を与える。それだけに、惜しい。 | ||||
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娘が帰ってこない夫との関係で悩み、気晴らしに沖縄に旅行することで、壮絶な過去を回顧するという一人の女性の物語。 戦後日本の新興中産階級の家庭で何不自由なく育ったお嬢様が安月給の刑事に恋愛感情をもち、婚約までこぎつけるまでのプロセスがしっかり描かれているからこそ、その後忽然と婚約者が消えてしまった哀しみがより一層読者の胸にしみる。なぜ婚約者が目の前から消えたのかという謎を解くプロセスももちろん面白い。だが同時に、高度経済成長初期の東京、川崎、熱海、焼津、大阪、筑豊、そして沖縄というそれぞれの街の情景、人々の暮らしぶりがうまく描き分けられおり、何処の街もほとんど同じでもはや特色を失ってしまった現代日本に身を置く者としては大変興味深く読める。主人公をめぐる人物描写も際だっている。家族(特に弟がいい味を出している)、兄の後輩、婚約者の両親、婚約者の上司の韮山刑事とその娘のぶ子。この韮山のぶ子が事件の鍵を握っているのだが、この韮山のぶ子という名前自体、主人公の藤島萄子という粋な名前とは対照的であるし、二人は外見、性格も全く好対照をなし、物語のアクセントとなっている。 惜しむらくは、心理描写と情景描写のどちらも力を置くあまり、盛りだくさんすぎるように思う。どちらか一方に重点を置き、すっきりさせた方が良かったのではないか。(とりわけ、最後の場面では少々イライラしながら読んだ。)最後に、おすぎの「解説」はいただけない。オッチャンがなぜこの「解説」執筆を引き受けたかという説明とかはどうでもよろしい。別に何が何でも誰かに「解説」を書いてもらわねばならぬこともないのだから、下手におかまに頼むより、「解説」無しの方がよっぽど作品の値打ちを上げると思う。 | ||||
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ミステリー?否。これは恋、青春の悲恋物語。 己に降りかかった疾風怒濤に対峙して、自力で抜け出した女性の物語。 ちょっと甘めの味付けもあるけど。日本という国で、「戦後」に青春を過ごした者、 人それぞれ、時代に多少のずれはあっても、思い返せば 青春とはまさしく「疾風怒濤」の時間。 この物語、あの熱に浮かされたような青春時代のひとつの昇華されたカタチみたいなものを描いているように感じた。象徴として描かれる、宮古島での疾風怒濤のさなかでの再会(&告白) は、まさしく、「主人公に青春はおわるもの」という事実を告げている。 あれほど人を苦しめた台風はうそのように過ぎ、青春もあっけなく終わる。 蛇足ながら、ふつうは、勝のように、告白してくれたり、はっきりかっこよく決別させてはくれないのが、一般的青春だ。 それに、男女問わず、淳のような存在は、ほとんどまったく期待 できない、というのもまた実際の現実だ。 主人公は東京山の手のお嬢様だけれど、その胆力には脱帽させられる。 始めは若気の至りだったのかもしれない捜索行動だったが、なんと青春の貴重な2年間を費やして、男を追って日本中を駆け巡るのだ。 これは相当な力仕事だと思う。 私ならまず、「金と時間がない」 と考えてあきらめるだろうことを、彼女はやってのける。 これがすごい。お嬢様だとか、金の有無とか以前のその情念が。 もちろん、水呑百姓の娘には考えることすらできないことだから、こちらの視点で見れば、あまちゃんだとしか言えないのだとしても。それでも。 心震える物語には間違いない。これが、「小説家の力」なのだろう。 堪能しました。ありがとう、乃南アサさん。 | ||||
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昭和40年頃の雰囲気が、よく出ています。 が、それだけというか。。。。ストーリー的には、よくある人捜しもので、 ラストも、かなり安易で、とってつけた感じなので、 懐かしい雰囲気を楽しめる人じゃないと、 読むのは、結構、つらそうな気がします。 | ||||
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戦後の焼け跡から立ち直り、財を成した父親。 その家庭で大切に育てられた娘の婚約者が失踪した。 娘は泣いて暮らすばかりではなかった。 わずかな手がかりをもとに真実をさがす道のりは険しい。 心高鳴る1つの時代。 刑事という婚約者の職業。 特殊な設定ではあるけれど、 嵐を乗り越えようとする1人の女性の姿に心をうたれる。嵐はさまざまな形で人生に訪れる。 どんな時代にも、誰の人生にも。 大和撫子という言葉を思い出し、 久しぶりに感動した小説だった。 | ||||
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サスペンスというより、恋愛小説という感じ。主人公、萄子のあまりに純粋な気持ちにつきうごかされ、一気によんでしまいました。すっかり忘れていた恋愛モードに入ったような気分。 東京オリンピック前という時代背景も丁寧にかかれ、ちょっとした日本現代史を読んでいる気分です。 ぜひぜひ。 | ||||
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乃南作品としては、久々のヒット作。 結婚直前に姿を消した刑事。 何かの事件に巻き込まれているらしいその婚約者を必死で捜す資産家の娘。 その娘を優しく見守る兄の後輩。 自分の相棒だったはずの刑事に娘を殺されたベテラン刑事。 本当に失踪した刑事が犯人なのか? 読めば読むほど、どんどん物語に引き込まれてしまいます。東京オリンピックのあったその時代が、あらゆる角度から克明に記されていて、その時代を生きた人ならば、それだけで胸が一杯になるでしょう。 せつない恋の物語・・・。 この展開、下巻ではどうなっていくのでしょう? | ||||
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東京五輪の直前、結婚間近の刑事が殺人じけんにかかわり失踪。 一途に恋人を行方を追う婚約者の想い... また時代風景もさまざまな形で描写されていて その時代を生きた人には懐かしささえ感じられることだろう。 題のごとく、読んでいる間に自然に涙があふれてくる いい作品にめぐりあえたと思う。 | ||||
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一生を共にしようと思いあっていた恋人たちが、悲しい運命によって二度とは元に戻れなくなるという、話です。私自身はもちろんこの小説の人物達のようにヘヴィな体験はしたことがありませんが、人と決定的に別れるという経験のある人間として、胸が痛くなる思いがしました。とてもおもしろかったのですが、奥田刑事がなぜそれほど恨まれていたのかが今いちよくわからなかったので星3つとさせていただきます。(その点は重要ではないのかなあ) | ||||
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自分の娘の離婚と石垣島への旅行で、萄子はかつての自分を思い出した。昭和39年の東京オリンピック前夜に挙式を翌月に控えた萄子へ婚約者であり刑事の勝が「ごめん、もう会えない」という電話を最後に姿を消した。そして後日、その勝と一緒に仕事をしていた韮山の娘が殺害され、殺害現場に勝の手帳の残されていたことから、勝に殺人事件の嫌疑がかけられてしまう。真実を求めるため、萄子は各地を飛び回り勝を探す一方、韮山も刑事を辞めて復讐のために勝を探し求めていた。全国各地を飛び回る中、孤独な旅の最後に宮古島で萄子は勝を捜し求め、意外な真実を知ることに……。 本書は乃南アサらしいサスペンスとして描かれていますが、全国各地と舞台が変わる中、萄子の揺れる思い、そして娘を殺害された韮山の思いが複雑に交錯し、更に事件背景が徐々にわかるに従い、物語も段々と佳境へと突入する展開は最後まで目が離せませんでした。事件の真相はラストで明らかにされます、勝がなぜ姿を隠さなければならなかったのか、そして事件の背景には何があったのかは、登場人物の思いと共に本文でじっくりと味わえます。最後のエピローグで、もう少し韮山のその後と勝のその後を描いてほしかったものですが、物語としてはしっかりと堪能できましたし、一気に読まされたサスペンスで、面白かったです。 | ||||
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お嬢様育ちだった萄子が、殺人犯の容疑をかけられて逃亡中の婚約者を探しに旅をする。ひたすら彼の無実を信じ、彼の最後の電話「俺のことは忘れてくれ」の本当の意味を探すために。なぜ無実の彼が逃亡生活を余儀なくされたのか、徐々に明らかになる事件の真相、そしてラスト。真っ直ぐに生きようとしてそれが叶わなかった人間の苦悩と、ひたむきなまでに愛した人を信じつづける力強さに感動します。 | ||||
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