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わが母なる暗黒
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わが母なる暗黒の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全8件 1~8 1/1ページ
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結婚離婚を繰り返し社会に浮沈する女(母系)が辿り難いことに大抵の未解決の闇がある。 | ||||
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ブラックダリアで懲りたので ペーパーバックの第一章を読み終えたときに この訳本を入手。正確で違和感のない訳で大いに助かりました。ただ年号が一か所と数字(死体から発見されたアルコール濃度が一ケタ違う)の誤植、浅黒い男のいでたちについての誤訳(The Swarthy Man was dressed to kill.を浅黒い男は殺しの装いをしていた。とありますが、悩殺する身なりをしていた。ひどくめかしこんでいたと訳すべきではないかと)が気になりました。 | ||||
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小説の方が面白いですが、ノベルを読んでジェームズエルロイに興味を持たざるをえない 本書は全体が、三人称で描かられる事件当時、子供のころの自伝、捜査官のキャリア、作者の一人称による母の探索 といった構成によって作られており、その関係が小説ほどはすっきりしてはいないのですが なんといっても事実の重みは 切なく苦しい この本のレビューはどうも私の感触と皆違っている。エルロイが一応折り合いをつけられた暗黒 にわれわれはそう簡単に納得できないのである。 ヘレンは私(エルロイ)を「未来しかない弾丸」と呼んだ。私が自己憐憫にかけるのを理解していた。私が前向きの勢いをそぎかねないものをすべて嫌う理由を知っていた。弾丸には両親は無いと知っていた。弾丸は空間を猛スピードで通り過ぎ標的にあたりもすればはずれもするのであった。p346 ビル(捜査官)は私が母に容赦なさすぎると思っていた。ビルは私のパートナーとしての素直さを好いていたが、息子が母に抱く感傷性の欠如は嫌っていた。私は母の存在を容認しようとしているのだと努めているのだといった。私は母と対話を交わしていた。だが、それはほとんど内面のものだった。外面へのあらわれ方はすべて批判と客観を装った査定となった。母は私の内部で逃げ回っていた。p481 | ||||
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著者の作品はいくつか読みましたが、この本を書いた動機が空回りして、 感情移入もできません。 確かに、著者の人生は荒廃しきっていましたが、ことアメリカの現状を考えれば さほどのことでもないでしょう。 「実の母親の人生」を語りますが「だから?」と思う私が変なのか? 特に目新しいこともなく、エルロイが好きでたまらない人には面白いでしょうが、 私の心には全く響いてきません。 著者の自己満足本としか思えませんね。 エルロイの好きな人にはすまんが、まるで面白くない。 | ||||
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凄まじい生活とのことですが、それほどでもという読後感でした。ことさらに刺激的ではないです。 | ||||
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有名な作家となった著者が36年前に殺害された実母の未解決事件を調査する過程と、自分の半生を書いた本です。 実母の殺害事件。 当時10歳だった作者がその後どのように成長していったか。 事件をいっしょに調査してくれることになった退職刑事ストナーの半生。 事件の調査。 その結果分かった実母の人生。 衝撃的な事実を、淡々と羅列しているかたちの文章です。 実母の殺害事件も衝撃的ですが、 著者の半生が 「盗み、薬、のぞき、下着泥棒、公園での野宿生活、飲酒」 とものすごく荒れたもので衝撃的です。 その荒れた生活の中で、 「図書館にかよって小説をむさぼり読む」 という行為を一貫して続けていくのがとても不思議でした。 のちに作家として大成する理由ひとつは、無頼の生活とこの読書量にあったのだろうと思われます。 実母の殺害事件の調査を 穏やかに話す退職刑事ストナーとともに進めていく様子を 乾いた文章でえがいてます。 文章は突き放したように書かれているのですが、事実を追っているのでぐいぐいと引き込まれる迫力があります。 また、母を思慕する作者の心を垣間見せる部分も出てきて、切なく読みました。 とても興味深く、また読み応えのある本でした。 | ||||
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「不夜城」でデビューした馳星周が強い影響を受けたというのが、本書の著者ジェイムズ・エルロイの暗黒小説だった。エルロイは10歳のとき、強姦殺人で母を喪う。そこから彼の人生を司る歯車は大きく軋み、捩れていった。アルコール、ドラッグ、窃盗など悪の限りを尽くす、筋金入りのアウトサイダーとしての人生を歩むのだ。その壮絶な生活が赤裸々に語られている。刑務所暮らしを余儀なくされる可能性もあったし、からだを壊し、生死の境を彷徨うこともあった。後年、作家になったエルロイは約40年前に母を死へ追いやった事件の再捜査に乗り出す。母とはいったいどういう女性だったのか・・・。母は誰に殺されたのか・・・。その捜査の過程は一級品の探偵小説を読んでいるような興奮を味わわせてくれた。問答無用で黙らせる、エクストリーム級の暗黒自伝小説だ! | ||||
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恐ろしい本である。いや、呪われているといっても良いかもしれない。これは最近のクライムフィクションの売れっ子作家ジェイムズ・エルロイの波乱と漆黒の闇に埋もれた半生を墓穴から掘り出す作業の書である。 よって、作家自身による伝記と言える作品ゆえ、エルロイの作品に毒される前の読者であれば手にとらないほうが幸せであろう。もし、エルロイの過激なる炎に冒されてしまった人であるなら一読することをお薦めする。 この本はその分厚さをもろともさせない真理探究の努力と、それをさすまいとする時間との真剣勝負が繰り広げられているため、一度読み始めると止まらなくなること間違いなしである。 愛する母への愛と邪まな考えとがエルロイ自身を最後まで悩ます。結論は彼自身、そして我々にも及びがつかない。その真理は暗闇の奥にあるのだろうか。 | ||||
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