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透明人間の告白
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透明人間の告白の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全22件 1~20 1/2ページ
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透明になったら、あなたはどうしますか。定番の銭湯? プール? もしくはトイレ? そんなドスケベな、あなたの夢を叶える本……ではありません。 ある日、爆発事故に巻き込まれ、透明人間になってしまった主人公。そっからは、苦悩と孤独の日々だった。 そう、透明人間は見えません。見つかってはならない、と書いた方がいいでしょう。 自分をどうにかしたい人間もいます。見たくもない本性も見てしまいます。ですが、何も言えませんし、できません。 だって透明なんですから。 隠すのは、本音だけでいい。そう思えてくる作品です。彼は幸福になるのでしょうか。 | ||||
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著者が本書を執筆するにあたって参考にしたのは「ロビンソン・クルーソー」だったとのこと。 なるほど大都会の中で一人透明人間として生きることは、無人島で一人生き残ることと同じ心境なのかもしれない。 本書は、一人の人間を透明人間という状況においた場合に想定される苦難を細部にわたってコツコツと書き上げた作品で、それがため自身が透明人間となった場所から脱出するためだけに、透明人間としての不便さやそういう状況に追い込まれた人間の心理について100数十ページの枚数を使って状況説明しています。 自分を含め建物の一部がすべて透明となった部屋の中で追い詰められ危険な状態で尿意を覚えたときは「そんな異常な状態にありながらも、僕は、トイレ以外のところで用を足すことなど考えられなかった」と、透明で見えない便器を必至に探します。 その執拗性は、なにもたたたしてるんだ、早くその場から逃げろよとイライラしてくるほどです。 その後政府機関の一部から追われる立場となってしまいますが、追われる立場にとっては、一カ所にとどまることにより生じるリスクを考えると動き続けることがなによりも肝心だ。 それでも主人公は生まれ育ったニューヨークを離れようとは思わない。 透明人間としての「楽しみ方」よりも「透明人間として一人で生きていくのは、並大抵のことじゃない。」ということをこつこつと書き続ける。 主人公はこう考える。 「生き残る秘訣とは(成功する秘訣でもあるが)必要な危険を冒しても、無用の危険は決して犯さないことにある。」 それでも本書後半半ばをすぎたあたりから徐々にサスペンスフルなタッチが増してきて、特に運命の女性と出会ってからの展開はぐっと面白くなってきます。 | ||||
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まあ、上下巻と出ていて、上巻だけを評価する意味がないことは百も承知なのですが、とりあえず、前半のかったるさはすさまじいですね。 下巻を読めば、確かに必要だった情報は多いんだけど、それでもここまで細かく必要あったのかなと。 上巻最大の見せ場は主人公が透明人間になったときの表現だけど、この部分は確かに秀逸。 なるほど、透明人間になるってこういうことか、と分かった気がした。 それに研究所から逃げ出すさまはなかなかスリリングです。 | ||||
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上巻は、とにかく最初のかったるさが辛かった。 途中で読むのをやめようかと思ったくらいだが、やめなくて良かった。 下巻はかなり良い出来。 ハラハラもんだし、先が気になって一気に読んだ。 訳者のあとがきでは、この作者は二作目を執筆中と書かれているけど、結局、二作目は書けなかったらしい。 これだけの大作で、しかもヒット作が最初の作品だと、二作目を書くプレッシャーは相当なものなんだろう。 それでも、とりあえず書いて出してみれば良かったのに、と思うけどな。 | ||||
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もう何年前になるか忘れたけど、映画版を見て面白いと思った。 話は少しそれるけど、私は映画で面白いと思った作品は原作(あるいは逆に映画が原作を小説化した物)を読むのが好きで 昔見た映画などは記憶を頼りにキーワードで検索したり、それらしき本のあらすじと照合して探していました。 この本は後者で今一つ確証が持てないまま買ったのですが その点を差し引いてもすらすら読めて中盤に差し掛かった頃にようやくあの映画だと確信してからはさらに読み進み 読み終わってまたすぐ読み返しました。 透明人間と言えば、大抵は誰にも見咎められない自由を扱うけど この作品では誰にも認知されない不自由と苦悩 認知するのは透明人間を利用(あるいは悪用)しようという、人格を無視した者ばかり そんななか透明人間を一個の人格と認め、対等に接してくれる人と出会えた喜びが描かれています。 ファンタジーにリアリティーを求めるのはナンセンスと断じずに、少し「現実的」に「非現実」を考察してみるのも面白いです。 | ||||
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椎名誠さんが「酔眼装置のあるところ」(1989)の中で、10年に1度の面白本として紹介しており、期待してアマゾンにて取り寄せて読みました。8ポイント活字で2段組み460ページという大作ですが、予想に違わず、もう面白くて、面白くて止められません。後半になると、とうとう明け方まで読みふけってしまいました。 透明人間ものとしては、H.G.ウェルズの「透明人間」(1897、原題/The Invisible Man)が有名ですが、本作はSFというよりは、むしろ、逃亡者もの的内容。透明人間になったことを利用した悪事といった内容ではなく、むしろ透明であることの不合理さ、不都合さが大都会ニューヨークでの生活の中で描かれています。大筋は、ふとしたことで透明人間になってしまったトレーダーが政府関係者に追われる話。60年代に観ていたテレビドラマ「逃亡者」(1963−67、原題/The Fugitive)を思い出します。 絶賛します。サスペンス好きなで未読の方、どうぞ。 | ||||
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「本の雑誌」が選ぶこの30年間でのベスト1という帯の広告に引かれて買ってしまったが、読むのが苦痛になるくらいの 駄作である。ある日急に核爆発の関係で透明人間になった男の生活ぶりを描くが、なぜこうまでして対して悪役でも ないのに当局から逃げないといけないのかという根本的な疑問。ある批評家が、「透明人間になった時の考えうるベストガイド誌」 との評価を肯定的にとるか、極めて揶揄された否定的批評ととるか。少なくとも、僕には面白くもなんともない駄作。 | ||||
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日本では1988年に出版、25年前。 当時のNYの街の雰囲気も良く書けていて 1990年NYに駐在していたので ちょっとノスタルジックな感じを味わいながら 読みました。著者の実業家からの転身、若さ、 才気あるストーリーテーラーのデビュー作という 出版界の「売り」もあってベストセラーに。 物語の展開は、透明人間となってしまったWStの証券 マンと「当局」との追いかけごっこ。そして逃亡下 の出会いが恋へと展開するラブ・コメ。その語り口、 そして邦訳がうまいのかすらすら楽しく読めます。 Just fun! 追っかけてくる当局に対して、そんなに憎しみを抱く 必要ないでしょ?とか 当局の捕縛の方法が あまりにお粗末で、、と思うところもありますが ご愛嬌といったところでしょうか。 透明人間の「告白」という単視点になりがちな物語を 工夫して飽きさせないようにはされていますが 場面によっては冗長と感じます。ただ 語り口が 切れ味があってユーモアーがあり 最後まで楽しめます。 | ||||
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多くを書く必要がないかもしれない。 文句なく面白い。 全編における逃走劇は手に汗握り、心の底から主人公を応援していた。 どこか暖かくなれるラストもいい。 ぜひにと人に勧めたい本だった。 | ||||
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透明人間になると、なんともばかばかしいくらい、いろいろな苦労を背負い込んでしまう、という話です。 食べ物を食べると、胃の中で消化していく過程が見られてしまうので、ブイヨンしか食べられなくなってしまう、などなど・・・。 上下巻に分かれていますが、文体も優しく、登場人物も少ないので、すらすら読めると思います。 SF小説に抵抗がある人でも、ユーモア小説だと思って読むことができます。 | ||||
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今読むと、映画「インビジブル」もあるせいかいろいろつっこみたくなりますね。 まず捕まえるほう、学習しなさすぎ。スプレー式ペンキを持ち歩くとかしろよー。 水ぶっかけるとか、小麦粉ふりかけるとか、いくらでも手はあるだろう。 あと主人公、突発的に己の意思に関わらず透明になったにしてはあまり悩んでないのは なぜだ?最後の方のある一文でああ、そうかと思ったが。 これって結局透明人間というか、いかにして人に会わず(自分の存在を知られずに)隠れて 生きていけるか、というのがテーマなんですね。 要するに引きこもりの理想の生活を描いているように思えます。 古い作品だけど、けっこう今の時代にマッチしてるかも・・・ | ||||
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随分前に読んだ本です。 ある事件を境に透明になってしまうというありきたりな題材であるから、 正直ハズレかな、と思いつつ読み始めたのを覚えています。 しかし、期待はずれのアタリ本でした。 透明であることの苦悩が非常に鋭く書かれています。 笑ってしまうようなことが多々起きますが本人は大真面目です。 世にも珍しい事件がために研究対象として 政府が大変な予算をはたいて捕まえようとするため、 逃げる方も真剣です。 著者の観察力に脱帽の一冊。 | ||||
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透明人間という荒唐無稽でしかもベタなテーマを いかに新鮮に、リアルさをもって描くか。 この本はその難題を見事にクリアしています。 何より追いかけるエージェントのトップがすること、言うこと、 これらがいかにも知性のある現実の(劇画的でない)諜報員が したり言ったりしそうな感じで、それゆえアホらしさを持つことなく 作品世界に浸れます。 | ||||
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ウォール街の証券マン、ニックは、偶然巻き込まれた事故で突如"透明"になってしまった。 透明人間になったら、と考えたことは誰にでもあるはず。 その時には良し悪しは別にして、普段できないことしてみたいと、想像をする筈。 この小説では、食事・買物・生活費等々、透明な人生は決して楽では無いことをリアルに教えてくれます。透明人間になってしまった不幸、苦難が前面にあり、もっと楽観的な小説を読みたかった。 | ||||
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透明人間を捕らえようとする人たちからの逃走がこの小説のストーリー展開に大きくかかわっているため、 単なるSFにとどまらず、アドベンチャー的要素が多く加わり、スリルとスピード感があるものになっています。 誰しもがもし透明人間になったらと考えたことがあると思います。 好きな人の生活を覗いてみたり、どこへでも好きなところにいけるし・・・と考えていましたが、 これを読んでなかなか一筋縄ではいかないし、普通に生活するのって難しいなぁと思わせてくれます。 | ||||
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「本の雑誌が選ぶ過去30年間ベスト30の1位」ということなので読んでみたのですが、正直それほどの作品ではないように思えました。期待はずれというか期待しすぎていたのかもしれません。 「透明人間」という昨今では子供向け番組ですらあまりお目見えしないモチーフによって語られるものに一応は感心はせざるはえません。人と何か一つでも違う。それによって理不尽とも思える扱いを受ける。これは現実世界においてもままあることでしょう。そして、それに順応していくことの難しさは誰にでも分かることでしょう。 しかし、「透明人間」というモチーフを持ち出して語るには冗長的なところが多く、どうも行き着く深みにまで行ききっていないような気がします。 そして、作者が悪いのか、訳者が悪いのか、文章的にもそれほどレベルの高いものとは思えませんでした。描写は的確ではありますが、ある程度読者にゆだねるべき状況というものがあり、そのメリハリこそが文章のリズムであるはずです。 内容についてもラストを考えるとアリスの登場がやや遅く、そのキャラとしての厚みのようなものが欠けていました。ジェンキンズだけがキャラがしっかりしていて、逆に浮いた存在として目立ってしまっていました。 今まで自分が読んできた作品の中ではベスト30にも入らないと思います。まぁ、それは個人の自由ですけど・・・。 | ||||
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ジャンル的にはSFなのだろうけど、大人向けの冒険小説のように軽い気持ちで臨んで読める作品。 図らずも透明人間になってしまった主人公の苦悩とサバイバル術、彼を追う情報機関との駆け引きなど、 邦訳の上手さもあるのか、それらをどう解決していくのかを楽しみながらスラスラと読める。 通勤通学途中の短い時間で少しずつ読み進めてもいいし、休みの日に一気に読みきってしまうのもいい。 | ||||
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「本の雑誌」の30年のベスト本に選定された名作。 何が面白いかといえば、透明人間の大活躍というより、透明であるが故のリアルな生活上の悩みが描かれており、そこが新鮮。非常に面白いけれど、30年のベストというほどの作品ではないと思いますが。 | ||||
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~ベタなテーマですが、透明人間がいるということでCIAが 利用しようと追跡を始めます。透明人間初心者?の主人公は 自動ドアを開けてしまい見つかったり、絨毯の上を歩いて 足跡を追跡されたり、通行人にぶつからないように 歩かなければいけなかったり、声を出してはいけなかったり、 食事は隠れてとらないといけなかったり、普通の人には ~~ 何も問題ない様々な障害を乗り越えて、、、、、、、現実問題として透明人間はどう行動するのか 緊張感にあふれ、多少エロもあり、とても面白かったです。~ | ||||
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いまさらながら、透明人間でございます。この使い古された題材をセイント氏は、いかにして甦らせたのか? これぞまさしくエンターテイメント。刊行された当時(およそ15年前です)は『十年に一度の傑作』なんていわれたものです。話は簡単。透明人間の逃亡劇でございます。だが、そこはそれ、透明になってしまったことにより、主人公はとんでもない窮地に立たされます。作者は、あらゆる問題に真正面から挑んでいきます。まず、衣食住の問題。透明になってしまった身体につける衣服は透明でなければならない。透明になってしまった身体に食べ物を取り込むとどうなってしまうのか?透明な身で誰の世話にもならず住む所があるのか?秘密情報機関が、あらゆる手を使って執拗に追ってくるなか、主人!公はこれらの問題を克服して逃亡します。でもそれは生半可なことじゃないんです。だって考えてみてください。道を歩くにしたって、人にぶつからないように気をつけなければならないし、車はびゅんびゅん突っ込んでくるし、雨の日は外には出れないんですから。さて、このかわいそうな主人公は、どうこの窮地を脱するのでしょうか?どうか自分の眼で確かめてください。 | ||||
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