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いっぺんさん
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いっぺんさんの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.35pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全43件 41~43 3/3ページ
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8編からなるこの短編集。私は最初と最後で泣きました。 他の6編ももちろんよいですが。 朱川さんの作品は大人になった主人公が、 子供の頃を回想するというものが多いです。 そして主人公の一人称で語られるため、 切ない気持ちが伝わりやすいように思います。 昔、自分の身に起きたとんでもないことは、 いくつになっても忘れられないものです。 それが理不尽なことであれば尚更です。 この2編に登場する少年の複雑な気持ちが、 わたしには痛いほど伝わってきました。 12歳の娘も表題作を読んだらしいのですが、 ”ちょっとできすぎじゃない〜?” と言っていました。 何もない時代を過ごしてきたからこそ、 感動できるものがあるんだよと、母は思うのでした。 | ||||
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■直木賞作家朱川湊人の短編集。収録作は8つとも極上の幻想小説だが、ここでは表題作を紹介したい■ある地方の奥深い山中にある小さな祠。それは《いっぺんさん》と呼ばれていた。一度だけ願い事が叶う神様なのでそう呼ばれている。願かけの方法は、こんな手順。祠のそばを掘ると、願いがかなう者にだけ白い石が発見できる。その石を大切に手元に置き、毎日お願いすると必ず望みは叶う。ただし一度だけ■小学4年生の主人公・うっちんは、ひょうきんな同級生・しーちゃんと冬休みに《いっぺんさん》を探しに行く。白い石はしーちゃんだけが掘り当てた。彼の願いは少し変則で「早く大人になって、白バイ警官になれますように」というものだった。だが二か月後、しーちゃんは脳腫瘍が原因で急死した。その年の夏、うっちんは家族5人でキャンプに行った。そこで誤って、幼い弟が岩場で転倒、頭に大怪我を負ってしまう。父親の運転で、山を降り病院に向かうが、渋滞に巻き込まれ焦る一行。だが見よ、その時背後から1台の白バイが現れるのだ。その白バイ警官の先導で、無事病院にたどり着くことができ、弟の命は助かった。感謝する少年に向かって警官はにっこり笑ってこういうのだった。「大丈夫だよ、うっちん」―。無垢な少年の友情が起こした奇跡に、私は泣いた。 | ||||
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昼に買って、夜には読了。一気に読ませてくれました。相変わらず、傑作短編揃いです。作風は直木賞を受賞した「花まんま」に近いかも。怖さだけでは終わらさせなくて、懐かしさや、今の時代の移り変わりを考えさせる、そんな後味があります。特に最初のと最後のお話は名作でしょう。最後は本当に切ない。時代の流れも感じさせてくれます。実話ものもすごく良かったです。 | ||||
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