■スポンサードリンク
ファントム・ピークス
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
ファントム・ピークスの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.45pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全18件 1~18 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
長野県安曇野。半年前に山で行方不明となった妻の頭蓋骨が見つかった。三井周平は悲嘆に暮れながらも、遭難場所から遠く離れた場所で発見されたことに疑問を持つ。あれほど用心深かった妻に何があったのか?数週間後、沢で写真を撮っていた女子大生が行方不明に。捜索を行う周平たちをあざ笑うかのように第三の事件が起こる。山には、一体何が潜んでいるのか!?稀有の才能が遺した、超一級のパニック・エンタテインメント。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本州に羆がいる。しかも人の味を覚えた食害の危険のある羆。 これだけでゾッとします。北海道でなきゃ羆はいないよねーという安直な安心感をブチ砕きます。 題材はいいです、引き込まれる。妻を亡くした周平さんや、恋人の遺体を見つけてしまった陽一の描写は心に迫ります。 ただ、山口凜子のキャラがいただけない。 食害があろうと、それで農家が苦しんでいようと、共生すればいい、遠くの山に放して来たらいい、などと、本当にこの人は専門家なのかと思いました。理想を追っているだけで、増えすぎた動物による被害を受けている農家の苦しみをどう思っているのか。「人間のせいで野生動物が苦労してるのだから人間が譲歩すべき」という頑なさは、まさに学者バカ。 それでいて、ヒグマに襲われたら専門家らしい対応も取れない。自分の理想を追うあまり、凶暴な野生動物と人間の共生には無理があることを認めようとしない。 それが、呼んでいて不快でした、動物より人間が尊いというわけではなく、人間より動物が尊いわけでもない。動物愛護に立つあまり、人間の受ける被害を軽視しすぎていると感じました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
星を幾つにしようかなあと考えながら、決まらないままレビューの欄に来ましたが、まさにこれまでレビューを書かれた人の平均と私も同じ気持ちになりました。 私は北海道の山にいました。動物を守る側でなく、山を守る側でした。だから本書の山に係る記述が面白く読み始めましたが、本書中にもある吉村昭さんの「熊嵐」(済みません、漢字を正しく検索出来なくて)をすぐに思い浮かべました。吉村さんの作品が実話である分、強烈な印象を私は持っていたため、後発の同じ題材を採った本書を凄いチャレンジだなと感じました。今の時代の言葉で同じ事を書く必要を、本にしろ歌にしろ常に思うからです。 山の仕事の経験から、当然絶滅種等々の野性の動植物にも触れますが、人間が破壊する一方で、保護しようにも先にデータとして信用出来る記録がまずない事に突き当たり、その記録をやっと今日本は始めた段階で、しかも昨今頻繁にある災害などが起こると、あっという間に国の予算はそちらに流れます。民間ではお金を生まない調査はそもそも現段階では不可能に近いです。 本書に出てくる研究者も、五指に足る人数で広大な面積の野性動植物について網羅しなければならないそんな実情が凄く表れていて頬が緩みます(笑)。が、これも土地と関係があり、北海道ではヒグマは人間と喰うか食われるかでは全くありません。事故がない訳では決してありませんが、知床などヒグマの親子が走り回る海岸線で、漁師の漁のための監視小屋や漁具の小屋が普通にあり、40数年来事故のない見事な共存を見せています。人も熊もお互いを襲わないです。 その事実を持ってすれば、どんな事情も土地に依って違い、一律には言って括れないのが「自然」だと言ってみたいです。だからその土地の記録が大切になります。本書の登場人物の凛子さんの感じに私は近いかも。でもまた同書の様なものが読みたいと思い、逝去されたと知り残念です。 Ps.北海道では吉村昭さんの件の小説の博物館がある一方、あの小説が熊を悪者にした、と仰る方も少なくないです。それだけ影響力のあった作品と言えますが、1つの情報が絶対無二の事実だと決めてしまわない事が、この多メディアの時代に、より大切な視点だと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
それなりに楽しめる作品ではあるのだが、盛り上がってくるのが遅すぎるし、 主人公と彼女をなくした男との友情がストーリー上大して意味が無かったり、 女性ヒロインがいるのに僅かにも恋愛要素がなかったり、主人公側の戦力に比べると 相手がちょっと弱かったりと、モンスターパニックものとしてどうにも物足りない部分が多い それにラスト あんな出し惜しみをしなければ、ラスト前の盛り上がりになっただろうにと残念に思ってしまう まあ作中で話題になる作品のフィクション版を買う方がいいかもしれない | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
謎解き命の読者には勧め辛い。冒頭で被害者の視点で状況が語られる。 状況証拠が積み重ねられるのにも拘わらず、見当外れの捜査をする作中人物達がもどかしくなる。 読者にも謎は残るが日本と言う立地条件を考えれば、自ずと凶行の演出者は想像できる筈。 勿論、ホラーやSFなら別の展開も考えられるが。終盤はちょっとやり過ぎ且つ、 捜査陣が後手に回り過ぎの感もあるが、実は結構楽しんで読んだ。 高校登山部出身の私にとって、信州及び信州大学は憧れの対象であった。 デビュー作で瑕も多いこの作品を楽しんだ理由は案外その辺にあるのかも知れない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
個人的にはこのような惨劇系は苦手です。少し気分悪くなるぐらいのチキンです。 ただどんどん読み進めてしまう魅力がありました。 何の予備情報も無く買ったので犯人は誰なのか、と言うか人が起こした事件なのか、ドキドキしながら読んでしまいました。 恋人の発見に執念を燃やしながらも何が起こったか冷静に考え直し、捜索隊が見落としたモノを発見するシーンが一番好きです。 犠牲者や遺族のその後は書かれないのでもう少し掘り下げても思いました。 本当に誰にも救いが無く、事件の元凶がはっきりしなかったりと最後はやたら現実的です。 内容的にあまり友人に薦められませんが、他の著書も読んでみたいと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
面白く書かれてて才能ある作家さんなので、もう次回作がないのが残念です。 化け物の正体が、もっと想像を絶する未知のものというか、謎があるのを期待してたので、単なるアニマルパニック物だったのは少し残念。 途中のピクニックアットハンギングロックのくだりはわざとらしくていらないなと思った。 読み味は悪くないし、期待以上でも以下でもない。 ただ化け物の正体があれだってすぐわかってそこから先は自分のテンションが低かった | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
舞台は長野県安曇野。 次々と山中で行方不明者が出るのだが、果たしてその原因は? 北林氏の作品は初めて読むが、文章自体は非情に読み進めやすく、 あっと言う間に読破した感じ。 設定こそ、全くありえない状況ではないので、想像しながら 読めた点では違和感はなかった。 内容は、パニック・エンターテインメントと謳っているが、 そこまでのドキドキ感はなかったのが少し残念。 また、ラストも少しあっけなかったかも。 アメリカ映画「ジョーズ」の陸上版といったところか。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ツキノワグマとヒグマの違いを予め知っていなければ楽しめない。 僻邑での連続殺人事件。山で何者かに女性だけが惨殺される。はたして何者か? 古典的ではあるが、引き込むものがある。ところが、期待感が絶頂に達する段階で、ツキノワグマとヒグマの違いを予め知っていない読者は溜飲を下げることができない。 食害のリアリティは十分ある(本文中にも過去の事件名が出てくるので、過去の熊の食害事件も参考にしているのであろう)のだが、人災の部分については結構つっこみどころもある(薬殺するまえに警察に届けるべきじゃない?そもそも人ひとり失踪しているのに牧場は調べられなかったのかしらん?等々)。 エピローグもいまいち。双子の片割に対して呑気に色々な思いを馳せている場合じゃないだろ。ちゃんと捜索しようよ。それとも「ファントム・ピークス2」を書く伏線だったのかしらん? | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
人のわがまま、身勝手さがとんでもない形で跳ね返ってくる。 テーマ自体は面白いのですが、少し無理をしてシチュエーシ ョンを作っている感があちこちで鼻につきました。 そのような背景説明にかなりのページを割いており、個人的 には、その部分はとても退屈な内容に思えました。 またその身勝手さに焦点を当てるのか、事件に焦点をあてる のかが明確でなく、どっちつかずで中途半端に感じました。 途中から事件の内容も明らかになってしまい、アクション小 説的な流れになっていきます。 訴えたいもの、伝えたいものがはっきりしないため、読んだ 者の心は揺れないでしょう。 B級映画にありがちな「ただ面白かった」、「すごかった」 で終わってしまったなという読後感を持ちました。 ストーリーテラーとしては一流であり、もっと多くの作品を 出していけば、素晴らしいものができたんだろうになと残念 に思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この作品は、もう少し別の形になっていたのかもしれないと言う気がする。全体的なプロットとしては、まさに作者が亡くなった後、友人たちがその才能を惜しんで出版したというのも頷ける面白い作品だと思う。 ただ、全体としては十分にこなれたものとなっているとは思えない。その点が残念と思える。 多分、作者が存命で、優秀な編集者と十分な議論ができていたら、もう少しすっきりした作品になっていたかもしれない。 終盤、ネタバレしてからの展開は、あれよあれよではなく、あっちこっちと言うかいたずらに残忍性が前面に出てくるばかりで、ただただその危険性、残虐性の背景である人間のわがままで勝手な都合をあかすばかりで、だからどうだろいうんだ、という気が起こり、何とはなくむなしい。 夫婦愛、動物愛、地域愛。。。このあたりの重心のうつろいが若干作品の流れを悪くした感がある。 惜しまれるところだが、我が国ではあまり類書のない、しっかりしたネイチャーパニックものとして評価したい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
女性失踪の原因が早めにわかってしまうので、あとは、戦略やアクションで勝負というところだが、いまひとつ迫力に欠けているように思う。 原因自体も、評者的には過去に何度も類似の書籍があるのでちょっと.... きつい言い方になるかもしれないが、筆者の絶筆ということでプレミヤがついているのではないか? | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
長野県安曇野。半年前に忽然と姿を消した妻の頭蓋骨が見つかった。三井は、見つかった場所に 疑問を抱く。「そんな所に行くはずがない。」いったい妻の身に何が起こったのか?しばらくして、 今度は女子大生が行方不明に!さらには母娘も!山に潜むものの正体は? 三井の妻杳子が襲われるという衝撃的な描写から物語は始まる。正体不明の何かが山の中で うごめいている。そして、次々に犠牲者が!いつどこで襲われるかわからないという恐怖が、 読んでいて伝わってくる。そこにいるはずのないもの・・・。正体が分かってからも、その真相を 探る過程は面白い。展開に少々もたつきは感じられたが、それでも読み始めたら止まらなかった。 妻の敵を討ちたいという三井の悲壮な決意も胸を打つ。ラストも圧巻。微妙に余韻も残る。何十年も 前だが、北海道ではこのような話が実際にあった。なので、読んでいて胸にズシッとくるものが あった。楽しめる1冊だと思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
妻が謎の失踪。本当に事故なのか、腑に落ちない中年男性・周平が真相解明に執念を燃やす。 プロローグでモンスターがちらっと姿を出すが、人間かどうかさえよくわからない。 モンスターの正体が絞り込まれ、やがて確定する。 そして対策が取られ、対決が始まる。 モンスターの正体探しは、「つかみ」なのだ。 ストーリーは順を追って、堂々と展開する。 奇想も超常現象もない。 正統派のモンスター・パニック小説だった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
書店に平積みになっており、気になって読みました。表紙もディーン・クーンツの作品を彷彿させるようでもあり、期待して読みました。前半部分でかなり煽っていますが、後半盛り上がりに欠けます。現実にはありそうですが、かえって面白くない。それこそクーンツばりのはったりがあっても良かったのでは | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「宮部みゆき氏絶賛」という帯につられて買ってしまいました。 ぐいぐいと、読者を物語に引き込んでゆく力は素晴らしいと思います。まるで、現場の山々が目に浮かぶよう、登場人物も、風景も、人々も妙なリアルさがあり、途中から映画か、テレビドラマを観ているかのような錯覚に陥ります。ストーリー自体には、ひねりもなく、伏線もなく、素直なストーリーで、「あれ?ノンフィクションだったっけ?」って感じではありますが、読後は何故かさわやかで、読んだことに後悔はない 1冊でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
最初に、主人公の妻が襲われてから、それが熊によるものだと判明するまでの、エピソードというか、ミステリアスな失踪の話が長過ぎて、冗長な印象を受けました。私としては、もっと、早くから、羆の恐ろしさ、また何ももたない人間の非力さとかを、もっと強調して、ショッキングな展開をを期待しておりましたが、、、、。まあ、アニマルパニックとは、また、一線を画した作品なのかもしれませんので、これは、これでありなのかもしれませんね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
最初に、主人公の妻が襲われてから、それが熊によるものだと判明するまでの、エピソードというか、ミステリアスな失踪の話が長過ぎて、冗長な印象を受けました。私としては、もっと、早くから、羆の恐ろしさ、また何ももたない人間の非力さとかを、もっと強調して、ショッキングな展開をを期待しておりましたが、、、、。 まあ、アニマルパニックとは、また、一線を画した作品なのかもしれませんので、これは、これでありなのかもしれませんね。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!