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貧者の晩餐会
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貧者の晩餐会の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.22pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全8件 1~8 1/1ページ
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偶然手に取った本でした。つまらなかったら途中でやめようと思っていましたが、昼食時に読むのにちょうど良い長さで、中身もバラエティに富んでおり、ずいぶん長い間楽しませてもらいました。リーブス警部のことも全然知らなかったけど、どれも外れはありませんでした。ポケミスを手に取るのも久しぶりで、この絵の具のパレットのような表紙も懐かしかったです。電子書籍も良いけれど、ポケミスは、くたびれきって味が出ますね。 | ||||
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ジョン・リーバス警部シリーズで人気作家となったイアン・ランキンの短編集です。 原題は「Beggars Banquet.」 因みに「Beggars Banquet.」は英国のロックバンド、 ザ・ローリング・ストーンズの第12弾アルバムのタイトル名でもあります。 著者はストーンズファンらしく、しばしば著書のタイトルをストーンズのアルバムから引用します。 実際本作にストーンズは無関係ではありません。その辺は読んでからのお楽しみ。 リーバス警部物が中心ではありますが、それ以外の作品も収録されています。 作風は如何にも英国作家らしく、作中には英国特有の陰鬱な雰囲気が漂っており、 ぶっちゃけダーク、また、英国風のユーモアが結構鼻につくので、好き嫌いが分かれそうです。 しかし、そのしっとりした作風が時間をかけてじっくりと読み込もうという気にさせてくれます。 正直不慣れな者には読み難いのですが、短編なのでそれほど苦にはなりません。 日本のミステリー物とは一味も二味も違う、本場の英国ミステリーを御堪能あれ。 | ||||
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結構いろいろなところで「ランキンは長編でしか本領を発揮出来ない」と語られていますが、そんなのは間違いです。面白い!。リーバスシリーズは全てが長編ですが短編でも十分楽しめます。もちろん長編ほどの複雑さはありませんがそれでも結末の予想のつかないところは変わりません。私はリーバスもの以外の作品も、なんとなくリーバスものの一部のような感じで読んでしまいました。短編は苦手な人(私もそうなんです)でも心配せずに読んでください。 | ||||
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いかにも英国的な香りのする本です。同じころにジェフリー・ディーヴァーの「クリスマス・プレゼント」を読んだのですが、こちらは対照的にいかにもアメリカ的で娯楽色が強いミステリー作品集でした。傑作でした。本作も同じようにミステリー短篇集なのですが、肌触りがまるで違います。このイアン・ランキンの作品集は、上質なウィッティとユーモアも漂い、皮肉でブラックさもブレンドされています。文体がとても流暢なのも魅力です。ちょっとグレアム・グリーンを思わせます。切り口はいかにもイギリス的です。訳は延原氏のが一番としっくりきました。エジンバラという街、人、におい、空気がこれらの短篇を通じて伝わってくるのが、本作の別の魅力的でもあります。「キャッスル・デンジャラス」を読むとエジンバラに行ってみたくなります。「イン・ザ・フレイム」は意外な展開で好きです。「恋と博打」のタイトルと終わり方がつながっていてなかなかしゃれています。「会計士の原則」はロアルド・ダールがミステリーを書いたら、みたいな感じです。「音楽との対決」もリーバス警部もの、音楽、ローリング・ストーンズも出てきて、にやりとさせます。ミステリーは何も、緻密な展開、どんでん返し、だけではないということです。本作のようにユーモアとブラックな味もミステリーには大事な要素になります。やはり短篇ですから。 | ||||
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現代英国を代表するミステリ作家としての評価が定着しつつある著者の、ミステリ短編集。全19編が収められている。 さまざまなシーンの、趣向に富んだミステリ短編集だが、正直少し読みづらいというか、毛並みが合わないというか…。好みの問題なのでしょうが、かなり流して読みました。 それでも「これは」と目にとまったモノが2編。 追い詰める者が、逆に追いつめられる立場に。しかも自身の行動によって。万事休す、絶体絶命感を鮮やかに描いた『恋と博打』。 殺し屋の標的は占い師の老女。彼女を追い詰め、対峙するが…。ストレートな結末の『吊るされた男』。 読んでみて下さい。 | ||||
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イアン・ランキンといえば、イギリスのエジンバラ周辺を活動の舞台にしたリーバス警部のシリーズが有名ですが、この「貧者の晩餐会」は短編集ということで、リーバス警部もの以外の作品も多く収録されておりまして、イアン・ランキンという作家の個性がとてもよく出ている作品集となっています(勿論、リーバスものもありますが、それ以上に多くの非リーバスものが収録されています)。一言でいえば、斜に構えていて、人生の闇だとか、没落していくほうが人間として当たり前というか自然だというニュアンスが色濃く、イギリスの空のように陰鬱な部分がけっこう強く出ています。暗いといえば暗いんだけれど、その暗さの中にちょっと凶暴な何かと、よかれあしかれ文化というものがきっちりある社会が描かれていて、うまく言えないんだけれど、明らかに日本とも他の国とも違う何かが強く出ている作家で、そういう意味ではキャラクターを描きつつも、一つの世界というものをしっかりと描いている作家なんだとも思います。 ミステリもので短編集なんで、今回のレビューではあらすじとかはあえて割愛しますが、じっくりと読むのがあう短編集です。 さて。一つだけ蛇足的に取りあげると、この本、以前ポケミスのほうで「貧者の晩餐会」というタイトルで出ていたものとは若干収録作、作品数が違うようです。この文庫版のほうは「現代短篇の名手たち」というくくりの中の一冊で先行作品がデニス・ヘイレンの「コーパスへの道」となっています。なんでこんな変な形で出ているのかまったく謎ですが、コアなファンの方は違いをチェックするのも一興でしょうか。 | ||||
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リーバス警部シリーズで知られるイアン・ランキンの短編集。リーバス警部もの7編を含む21編が収録されている。 イアン・ランキンを読むのは初めてだが、しっかり楽しめた。リーバス警部ものに見られるエジンバラの雰囲気に惹かれる。エジンバラ城、ウォルター・スコット記念塔、細い路地、突風。直に味わってみたい。猪突猛進型でちょっぴり皮肉屋だけどどこか憎めないリーバス警部はかなり好みである。シリーズとおして読んでみたい。 この短編集の中では『キャッスル・デンジャラス』『一人遊び』が好み。『サンタクロースなんていない』で出てきたディケンズ絡みのミステリ・ディナー、楽しそうだ。 リーバス警部もの以外は時代設定も舞台もとりどりである。『動いているハーバート』はCWA賞最優秀短篇賞受賞作。18世紀末が舞台の『大蛇の背中』、最後の叫びが哀切な『吊された男』、確かに会計の原則だとつぶやいてしまった『会計の原則』などが特に印象に残っているが、こうして書いているとどれも捨てがたく思われる。 とりどりに趣をたたえ、短編小説を読む楽しみを堪能させてくれる。贅を尽くした『貧者の晩餐会』、お試しあれ! | ||||
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イアン・ランキンといえばリーバスシリーズですが、この短編集は、それ以外の短編を多く含んでいます。 リーバスものは、短編でも持ち味が生きていて、思わずニヤリとする場面も多々あります。 他の短編も犯罪ものですが、リーバスものとは全然雰囲気が違い、リーバスシリーズしか読んでいなかった私にはとても新鮮でした。 どれも、まとまりがよく、駄作無しです。 その中でも「グリマー」は私のお気に入り。 ドラックとロックという要素が絡み合った退廃的な物語です。 1冊の本の中に21編もの多くの短編が収められていますが、それぞれが短く、且ついろいろな味わいがあるので飽きさせません。 また、リーバスシリーズを読んでいない方の入門書としてお勧めします。 | ||||
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