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血の流れるままに
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血の流れるままにの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.12pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全8件 1~8 1/1ページ
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イアン・ランキンは大のお気に入りだが・・・このカバー装丁の文庫シリーズは最低デザイン。リーバスよく読んだらこんな装画のカバーにしないでしょ。全然イメージ違うもの。版元の実力不足。 | ||||
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複数の事件の糸が撚り合わされていき、一つの大きな流れに結びつく物語は、重厚、骨太といった形容詞が最も似合うと思います。 喫煙、飲酒、野菜嫌いと不健康この上ない生活をおくり、権力に屈せず事件の真相を追う主人公の姿にカタルシスを覚える読者も多いと思います。ネタばれになるので詳しくは書けませんが、権力に屈しそうになりどん底に落ち込んだ主人公が不屈の意思を見せて再度立ち上がる姿は感動的に描かれていたと思います。 寒いエジンバラの町並みを思いつつ、冬の夜長に読むのにふさわしい小説といえるでしょう。 | ||||
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複数の事件の糸が撚り合わされていき、一つの大きな流れに結びつく物語は、重厚、骨太といった形容詞が最も似合うと思います。喫煙、飲酒、野菜嫌いと不健康この上ない生活をおくり、権力に屈せず事件の真相を追う主人公の姿にカタルシスを覚える読者も多いと思います。ネタばれになるので詳しくは書けませんが、権力に屈しそうになりどん底に落ち込んだ主人公が不屈の意思を見せて再度立ち上がる姿は感動的に描かれていたと思います。寒いエジンバラの町並みを思いつつ、冬の夜長に読むのにふさわしい小説といえるでしょう。 | ||||
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現代英国ミステリー界を代表するイアン・ランキンによるスコットランドはエジンバラ警察の<リーバス警部>シリーズの第7作。邦訳されたのは、第8作で’97年度、英国におけるミステリーの頂点、「CWA(英国推理作家協会)賞」ゴールド・ダガー賞、(最優秀長編賞)を受賞した『黒と青』についで2作目だが、本国の発表順ではひとつ前の作品となる。’99年、「このミステリーがすごい!」海外編で第9位にランクインしている。時は厳寒期のエジンバラ。書き置きを遺して家出したエジンバラ市長の娘の誘拐犯と名乗るふたりの青年たちとリーバスとその上司の激しいカーチェイスのシーンで幕を開ける。追い詰められた彼らは橋の上から川に飛び込んで死んでしまう。時を同じくして、銃身を短く切ったショットガンを持った釈放されたばかりの元服役囚がエジンバラ区会議員のもとを訪れ、それを口にくわえて自殺する。リーバスは、一見何の関係も無い3つの死を調べるうちに、なぜか上層部から休暇を言い渡され、各方面から捜査中止の圧力がかかる。そんなことでへこたれないリーバスは部下を内密に協力させて捜査を続けるのだが、そこにはエジンバラを含めたスコットランドに関る大規模な汚職があったのだ。この物語の読みどころは、「謎解き」の興趣はさておき、何者も曲げることのできない不屈の正義感をもったリーバスが、社会の病巣とでも言うべき巨悪に立ち向かい肉薄する過程であり、“体制”という巨大な権力に対して一匹狼としてひるむことなく闘いを挑む姿である。本書でイアン・ランキンは、従来の本格謎解きスタイルに重きを置いた伝統的な英国警察小説ではなく、ハードボイルド・アメリカ私立探偵的要素を取り入れ、強烈な個性を持ったリーバスを主人公に据えて、独特のミステリーワールドを作り上げている。 | ||||
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リーバス警部シリーズ第7作。(邦訳では2作目)市長の娘が誘拐された。容疑者の乗った車を追跡するリーバス。しかし、追いつめられた彼らは橋から投身自殺する。同じ頃、区議会議員を襲った元受刑者が、議員の目前で持っていた銃で自ら命を絶ってしまう。捜査を進めるリーバスだが、横やりが次々と入り・・・。このところ身辺が忙しくて、読むのに時間がかかりました。読書を一度中断すると、登場人物の誰が誰やら分からなくなるていたらく。重たい雰囲気のエジンバラの冬、政治的な圧力に一人立ち向かうリーバス警部はかっこいいですね。アメリカの警察ものとはまた違った面白さです。 | ||||
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本格推理小説としては謎解きにワクワクしない問題外の作品。警察小説としては並。ただし、キャラクタ小説として、この作品のキャラクタには萌えた。主人公の刑事は、上司や市長や代議士や、大臣さえ顎で使う超エリート官僚に捜査を止めろと圧力かけられても、「殺人事件なんだぞ!人の命は何よりも重い!」と、失職、自分の命の危険も省みず、捜査を続行し、資本家、政治家、官僚に立ち向かうナイスな男です。国益の為なら人一人の命なんて犠牲になって当然だと思っている権力者たちに立ち向かう主人公はデラかっちょええ!ローリングストーンズのファンの本物のロックな男。被支配階級の弱い人間の味方をして、支配者達にも立ち向かうナイスな刑事というと、マイクル・コナリーの“ハリー・ボッシュ”とキャラが被るが、“ハリー・ボッシュ”より、私はこのシリーズの主人公のジョン・リーバス警部とお友達になりたいです。ロックなジョン・リーバス警部は、うっとおしいというそれだけの理由で、猫を殺してしまう素晴しい男である。猫殺しの犯人に間違われたリーバスの娘が、リーバスに泣きついて、「可愛い猫ちゃんを私が殺すわけないじゃないの!」というんだが、リーバスが白々しく、「誰かが意図的に殺したのではない、不幸な事故だよ」と慰めるシーンは傑作。シリーズものでこれを初めて読んだので、人間関係が把握出来てないが、猫殺しの犯人がリーバスだと気付いた女(リーバスにとって大事な人?)にリーバスがぶっとばされるシーンも傑作。ど畜生なんて殺してもいい。が、どんな人でも殺してはいけない。薄汚いオカマヤローや強姦魔の方が、猫よりは尊重されるべき存在であると思っているリーバスは、本当に守られるべき弱いものを知ってる本物の男である。女子供小動物の味方だと主張する男には、偽善者の臭いがプンプンするぜ!全てを失っても、「ローリングストーンズの音楽があればいいさ」と孤独に戦い続けるリーバスはデラかっちょええ!脇役にジグソーパズルが趣味の検死官がいたり、死体や死をオチョクッたギャグもあるのが素晴しい。被害者の遺族に告知する時、「ご主人の頭が吹っ飛びました」と告知したろかい!と妄想してしまうリーバスがナイスw“ハリー・ボッシュ”は真面目すぎるよな。“ハリー・ボッシュ”もストレス解消の手段として猫殺しを趣味にすればいいと思いました。"ジョン・リーバス警部"は他の作品では、どんな猫を殺しているのだろうか?ちなみに今回殺した猫の名はラッキーです。歯痛がギャグかと思ったら比喩として昇華したように、猫殺しにも深い意味を読み取るべきだろうな。 | ||||
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腐敗した権力と個人の壮絶な戦いを描いて、大げさでなくミステリ史に残る傑作。安易な予定調和を意識的にさけたリアルな結末でありながらエンターテイメントとしてのカタルシスがちゃんと達成されているという点でも稀有。タイトルはローリングストーンズのアルバム"Let It Bleed"からの引用。本作を読んでから次作「黒と青」へと進むのがランキン入門の正しい近道。 | ||||
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『黒と青』で、しきりにリーバス警部が「飛ばされた」というような話が出ていたが、この物語で描かれているのが、その飛ばされる原因となった事件だ。『黒と青』を読んだのが、つい最近だったから読む順を間違えちゃったなぁ。この物語を読んだ後だったら、少しは印象が変わったかもしれない。しかし、ひどいよ>早川書房。いきなりシリーズの8作目が翻訳されて、本邦2作目にあたる本作が7作目。巻末の訳者あとがきによれば、この次刊行されるのはたぶん9作目。いったいぜんたいどういうこと? 考えらんない。 これを読む限り、リーバス警部シリーズは立派なハードボイルドと言えそうだ。孤軍奮闘する一匹狼ぶりは『黒と青』よりも鮮明で、リーバスの持つ人生観、倫理観、アウトローぶり、捜査方法、ついでに上げるならリーバスの軽口など、どれを取ってもハードボイルドとしての要素を備えている。悩める姿はネオ・ハードボイルドのヒーローたちとも共通しているし。そして、そこに加えられる英国ミステリのテイストが、複雑を極める本格物っぽいプロットである。『黒と青』でも驚いたんだけど、なんとまあ複雑なプロットを作る作家だろう。一時も気を抜けない。しかも、登場人物がえらく多い…(^^ゞ。難物でありました。 全体的な印象は、『黒と青』よりもいいみたい。季節感たっぷりのスコットランドの雰囲気も、慣れたせいかこちらの方が良いような気がするし、リーバス警部らしさに関してもこちらの方が上のような気がしている。アウトローぶり、一匹狼ぶりが際立っているのだ。ただし、同じ警察小説のハードボイルドと比べると、ちょっと弱いかな。比べたのは、マイクル・コナリーのハリー・ボッシュ物と、ジェイムズ・エルロイのロイド・ホプキンズ物。彼らに比べれば、リーバスはまだまだ甘いな(^^ゞ。上司の横槍、捜査妨害、その辺に甘さが感じられてしまうのだ。リーバスの性格を分かっているくせに休暇なんか与えちゃうしね。リーバスの崩れ方も甘い。その辺が英国ミステリたる所以でありましょう。乱暴者のアメリカ人と比べたらかわいそうか。 シリーズ物のおもしろさは、主人公を取り巻く状況の変化や、主人公自身の変化にあるのだ。繰り返して言うが、そういう楽しみを奪われるのは腹立たしい。こういう刊行の仕方は許されないぞ。ボブ・リー・スワガーのシリーズよりはマシかもしれないけどね。 | ||||
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