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月と蟹
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月と蟹の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.42pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全92件 21~40 2/5ページ
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「泥の河」を思い出しました。 残酷で脆い少年の心情を描いています。 | ||||
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初めての作家の初めての作品です。直木賞受賞作品ということで読みました。終始、ヤドカリが出てきましたね。子供たちの繊細さと残酷さとかか絶妙に絡み、終始一貫、興味深く読みました。 | ||||
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前に読まれた方いるのかな??って、思っちゃうくらい、きれいな状態でした。また、よろしくお願いします。 | ||||
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鎌倉の穏やかな遠浅の砂浜、 やどかりやイソギンチャクのいる磯辺、 そこは、こどもでなくてもなぜか夢中にさせる。 浅瀬でゆったりとした時間を過ごしているつもりが 後半その波打ち際から一気に沖合に流される、 離岸流を思わせる小説。 | ||||
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心の中に苦しみを抱えながら生きている小学生3人の物語。少年が母を想う気持ち、少女が父親を想う気持ち、少年が父親から受ける理不尽な仕打ち、生まれたばかりには背負ってなかった気持ちを、成長するにつれて背負ってしまう。大人になるための通過儀礼なのかもしれない。大人になることとはそういうことなのかもしれない。ヤドカリの生き死にを人間がコントロールする様は、背徳な行為が大人になるための儀式であるかのように描かれる。大人になるために必要な悪事。大人になることのつらさ、背負い込むものの重さを感じさせる。と同時に、子供も小さいうちから荷物を背負い込まされる運命にあることも気づかされる。生まれたばかりのヤドカリは貝殻を背負ってないけれど、大人は貝殻を背負っている。いつから背負い出すのだろうか、自分を守るものがいなくなったら必要になるのだろうか、それよりももっと早く必要になるのだろうか。私たちは上手く貝殻を背負う方法を知るべきなのかもしれない。 | ||||
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少しネタバレあります。 都会から田舎へやってきたある少年。 初恋や友達への嫉妬、自分の中に巣食うもう一人の自分の存在、次第に暗く重苦しくなってくる心の壁など、その少年の心の葛藤が繊細に描写されていました。 ミステリーなどの類いではないので、展開の大きな起伏やどんでん返しの結末などはありません。 あくまでも、小学5年生が田舎町で過ごす日常の風景を切り取ったものです。 片親しか居ない子供達が求める親への愛情、両親から虐待を受ける子供が持つ自己顕示欲。読後はとりわけ後者の部分を考えさせられました。 越してきて初めて出来た友達。 唯一仲良くしてくれた友達。 どうにか自分のことを見て欲しい、自分だけが唯一の友達になりたい、そんな絆が欲しくてたまらない。 けれどきっと、愛情をもらっていない彼は全うなやり方がわからなかったんだと思います。考え付いたことが、手紙だった。 そう思うと、切なくてやりきれない。 唯一の救いは、鳴海ですかね。。 都会からやってきた、関西弁を話す少し不良っぽい(←想像です)男の子。 もう既に好きになってるようですし、きっと彼の支えになってくれることを期待します。 | ||||
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道尾作品はこれで三冊目。直木賞を獲得したということで手に取りました。 道尾作品で少年ものというと『向日葵の咲かない夏』が思い浮かびましたが、この鬱々しい空気感はそれに通じるものがある気がします。 『向日葵の咲かない夏』『カラスの親指』のように大きな事件が起こるわけでもなく、客観的に見れば主人公の身を取り巻く出来事は至って平坦ともいえる日常なのですが、その中で主人公が大きく揺れて狂気に傾く描写がリアル。 春也と先に友達になったのは主人公、春也に鳴海を紹介したのも主人公、でもいつの間にか主人公が放置され春也と鳴海が仲良くなっている。この蚊帳の外の感じ、あーあるある…と自分まで幼い頃に戻って主人公に共感してしまいました。 母親が自分の母親じゃなく他人の女になってしまうことに嫌悪感と焦りを覚える描写も上手いです。いじめ、虐待、ヤドカミ様など、胸が痛くなるエピソードもてんこもり。 手紙に関しては春也の「お前に嫌われたら、俺もう、行くとこないやん」という言葉に動機のすべてが詰め込まれていると思いました。結果的に主人公はいなくなるわけだけど、もう春也を脅かす虐待はなくなって、多分これからは鳴海が春也の傍にいるんだろうと思うと彼の先行きも明るいような気がします。 中盤までは『向日葵の咲かない夏』を彷彿とさせるような方向にどんどん進んでいくので、きっと同じような終わり方をするんだろうと思っていましたが終盤でまさかの巻き返しでした。 じわりと胸に沁みていくラストには感動しましたが、文体が既読二冊と比べると少し読みにくかったのと話が大きく動く中盤までは退屈だったため☆3です。 | ||||
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子供のすることって時には残酷だなって大人になって思うことがあります。 わざと親を困らせてみたり、好きな人をいじめてみたり、虫を無意味に殺してみたり。 大人になって忘れてしまった自身の少年期と重ねて読んでしまいました。 内容は読みやすく一日で読み終わりました。というか、続きが気になって読んでしまうパターン。 皆さんのレビューの通り読了後気持ちいいものではないですが、私は同時に不思議なカタルシスを味わえましたよ。 作品の根底にある人間のエゴイズムは頷いてしまうのと同時に相反する別の心も存在するものです。 | ||||
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作者の他の作品を幾つか読んでいたが、直木賞受賞のこちらは未だに読んでいなかったので読んでみた。子供から大人になり始めようとしている繊細な時期の不安定な行動や心理の変化が描かれ、淡々と物語が続いていく。ストーリー的な起伏は終盤まではこれと言ってなく、まさに淡々と。別に大どんでん返しや壮大な伏線なんかはいらないけど、もう少し読み込みたくなるような何かが足りない。描写はいいのだけれど、ストーリーが薄味すぎるのだと思う。読み手を選ぶ作品と言ってしまえば聞こえは良いかもしれないが。 | ||||
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正直、何故ここまで批判されているのか分からない。この作品はもっと評価されていいと思うし、直木賞受賞も頷ける。 どの本にもは必ず作家の≪癖≫が出る。 色濃い個性で書かれてる作品もあれば漠然とでしか意識できない作品もある。 ≪月と蟹≫も然り。道尾秀介の≪癖≫が出ている作品にもかかわらず、私には他の誰かが書いたのではと節々感じました。 確かに物語の波は浅いが起承転結とともに整っており、その分作者が言い表せるありったけの表現でリアルで繊細な文体に仕上がっています。 このような作品を生み出せるのは恐らく道尾秀介だけでしょう。 ただ、感情移入としては個人差がありますし、人によっては一体なにを伝えたいか分からないでしょう。 しかし、道尾秀介での作品では稀にみるミステリーでもサスペンスでもないこれは小さな世界で広げられる社会や人間の脆さを描いた一種の風刺小説に属すると思います。 長文失礼。 | ||||
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時期によって、作者のタッチは違うけれど、複雑な心理、殺意が膨れていくが、クライマックスには救いがあるのは作者らしい感じ。 カラスの親指のような、トリックを楽しみたい人には他の作品か、ちょっと違う気持ちで読んだ方が良い。 | ||||
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月と蟹、直木賞受賞作という事で大変楽しみにしており、時間に余裕があったので一日で読み終わりました。 感想は見出しに書いて通りです。ラットマン、ソロモンの犬、カラスの親指といった構成かと思っていたので、終盤は盛り上がりに欠けているように感じました。ただ主人公と友人の関係や主人公自身の変化が丁寧に描写されていて大変良かったです。 | ||||
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とにかくつまらない。何を言いたいのかも解らないし、伝えたいことも解らない。読む価値のない作品です。 逆にプロの作家でここまでつまらなく物語を書け、世に出せる精神が素晴らしすぎる。作者自身で読んでみて、「こりゃ駄目だ」と思わなかったのだろうか? | ||||
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昭和の終わりの海辺の町 鎌倉を舞台に、小学5年生の主人公 慎一、春也、そして鳴海が、「理不尽と戦う」 中で「子供時代の終わり」を迎えるストーリー。 鎌倉の海や山、鶴岡八幡宮、建長寺、十王岩などが登場しますが、明るさの中にも翳りのある舞台として描かれています。 クライマックスでは、読んでいて息苦しくなるほどの展開に引きづり込まれ、子供だけでなく大人が生きていくことの哀しみも見事に表現しています。 読後感は良くないかと思いますが、慎一たちの姿は子供時代の悩みや迷いを思い起こすと、共感できる部分が多かったです。 | ||||
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少年の無垢なる残酷、もしくは残酷なる無垢などと言えば分かったような気にもなるが、とにかく話が進むほどにすべての登場人物からリアリティが失われていき、従って感情移入は愚か反発すら感じえない。前半は良かったのだが・・・。昨今の直木賞の水準を示すエンターテイメント最優先な一作。 | ||||
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子どもの頃はだれにでも秘密があって、、、みたいな事を前提にしていると思うが、作者の思い込みが激しいだけ。正直なところ全然リアリティを感じられず、いまいち。登場人物の子ども達にまったく共感できないし、ぜんぜん感情移入して読めませんでした。残念。直木賞なんてこんなものなの?って感じ。 | ||||
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直木賞を受賞した本作。なかなかよかった。物語に流れる緊迫感だとか、こころの浮き沈みがうまく表現されていてテンポよく読めた。この中に出てくる主人公たちは、親と友達がすべての世界である。しかし人間関係で傷つき、嘘をつき、嫉妬して、とやっていることはあまり大人と変わらないのだ。迷信めいたものや、不思議なものに対する畏怖は子供時代独特のものかもしれない。 昔、子供時代にこんな大変なことはなかったはずなのに、こういうことに近いことがあったような気がする。そんなノスタルジーも与えてくれる。 | ||||
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主な登場人物は三人(少年二人、少女一人)で、それぞれの思惑が交差し、それがとてもノスタルジックで切なく塩っぱい作品です。・・と、とても陳腐な紹介をしてしまいましたが、この物語は全編を通じて陰鬱で少年少女達の嫉妬が絡み合い、それが昇華されないままにエンディングを迎えるので、「あの頃の瑞々しさを再び!」みたいな感じで読みに入ると結構ギャップがあるかもしれません。 少年Aは少女を好きなのか、しかし少女は少年Bを好きなのか、少年Bは少年Aを友達と思っているのか、少年Aは少年Bを哀れみで接しているのか、少年Aの母親と少女の父親の関係は、、 そこには確かにサスペンスが存在し、青春郷愁小説、というわけにはいきそうもないです。。 | ||||
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この作品を読み終えた後に思ったのがその一言でした。 登場人物の心理描写が素晴らしい。ここまで描くかってくらい丁寧に書かれています。 そして、至る所に慎一君の「少年らしさ」が上手く表現されています。 少年ならでは、と言ってもいいですね。 とにかく読んでいて慎一君の次の行動が気になってしょうがない。 私はページを捲る手が止まりませんでした。 おすすめの作品です。 | ||||
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ほかの方もコメントしてますが、読後感が悪すぎ、、、ずっ‾と暗いまま進んでいき、いつ盛り上がるのかと読みましたが、結局・・・道尾さんの作品ならもっと面白のがたくさんあるのになぁ。直木賞の基準って? | ||||
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