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矢上教授の午後



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【この小説が収録されている参考書籍】
矢上教授の午後
矢上教授の午後 (祥伝社文庫)

矢上教授の午後の評価: 8.00/10点 レビュー 1件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

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No.1:
(8pt)

矢上教授の午後の感想

この作家の書く作品には、品がある。

当作ももれなく、上質で上品な一冊である。


物語は、矢上教授と呼ばれる70才も越えた非常勤講師が巣食う大学の片隅にある旧棟で起こる殺人事件だが、そこでは嵐による停電や非常階段が閉じられることにより密室と化してしまう。

そのなかで、他の教授や助手、学生たちの思惑や隠された事実が存在しながらも、ゆったりと状況を確認し原因を追求していくのだが、その探索の方法や雰囲気は矢上教授の醸し出すノーブルさと相まって、あくまでゆったりと静かである。

そうしながら、最後の数章で 事件の真相は どんでん返しとはまた異なる 深い理由が明るみにされ、それが思いのほか大きく展開され花を添えてクライマックスを迎える。


兎に角 休日の午後にゆったりと紅茶でも飲みながら、が似合う作品であった。  了

とも
4ND5R58B

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