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虚夢



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【この小説が収録されている参考書籍】
虚夢
虚夢 (講談社文庫)

虚夢の評価: 7.67/10点 レビュー 9件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.67pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全4件 1~4 1/1ページ
No.4:
(7pt)

虚夢の感想

「精神鑑定」が引き起こす事件を通じ、社会がどう向き合っていけばよいのか深く考えさせられる作品でした。
社会を混乱させるほどの重い犯罪であるにもかかわらず、「判断能力がない」と言う理由で無罪や刑の軽減がなされる判決が下りる事例は確かにあるようです。しかし、反発を恐れず書きますが、詐病ではなく、本当に無意識のうちに犯した罪であっても、その罪を背負い償うこと、償わしてあげることこそ、その人が人間らしく生きる方法ではないかと思ってしまいました。それは被害者だけでなく、その家族にとってもよいことのような気がします。
これは精神の病の本質を知らぬ人間の、視野の狭いつぶやきでしょうか。
何れにせよ、難しい問題と向き合う機会を与えてくれます。予定調和のようなラストが少々気になりましたが、オススメできる作品です。

はつえ
L7BVQMDY
No.3:
(8pt)

虚夢、感想&備忘録


▼以下、ネタバレ感想

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ナタ
9AJ0TZ5W
No.2:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

虚夢の感想

刑法第39条を扱った作品。中山七里の「連続殺人鬼カエル男」もこの刑法39条を扱っていたがこの「虚夢」の方が真正面から取り組んでいる。我が子を殺されたことから離婚した夫婦。そして社会に戻ってきた統合失調症の若い男。
その男と元夫婦の二人。そしてキャバクラで働く若い女。絡み合う人間模様が上手く書かれている。どうするのか?復讐なのかそれとも・・・。この先の展開にとても興味が惹かれる。簡単に犯人に復讐とはいかない。苦悩する被害者家族。
それらの縦軸に法的な問題や病理的な見解が書き込まれ問題の奥深さが浮き彫りになる。そして意外なファクターがあり物語が通り一遍な問題提起だけに終わらずミステリとしても成功している。なかなか読み応えのある内容で最後まで
飽きることなく読み終えた。タッチが雫井修介に似ているような気がするけれど気のせいかな。

ニコラス刑事
25MT9OHA
No.1:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

虚夢の感想

薬丸岳さんの作品は現実でも話題になっている事件に通づるものを話にしていることが多い気がします。光市母子殺害、無差別大量殺傷、大阪での虐待(ネグレクト)による幼子の死などなど。
だからなのか、毎回テーマが非常に重い。

被害者遺族の無念さをいつも強く書き綴っています。私自身、犯罪に対して刑罰が軽いとの印象が強いので、この無念さにいつも胸が苦しめられます。

どんでん返してきには弱い、予想しやすい内容でしたが、どんどんと読み進めていけます。
ミステリー玄人にはもの足りないかもしれませんが、私のような初心者には読みやすく面白い作品です。(これが、というより薬丸岳さんは非常に読みやすいです)

よしこ
JD1J9I50

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