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沈黙



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【この小説が収録されている参考書籍】
沈黙 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

沈黙の評価: 7.00/10点 レビュー 1件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全1件 1~1 1/1ページ
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(7pt)

思い込みを裏切る真犯人。謎解きより人間ドラマがテーマ。

好評のうちに終えた「ジミー・ペレス警部」シリーズに続く警察小説「マシュー・ヴェン警部」シリーズの第2作。本作もマシューの関係者が濃厚な関わりを持つ人物が被害者・容疑者になる地元ミステリーである。
裕福なオーナーが所有する農園の一角を借りている吹きガラス職人・イヴが自分の部屋で父親・ナイジェルが殺されているのを発見した。致命傷を負わせた凶器はイヴが作ったガラス花瓶の破片だった。ナイジェルは病院と患者のトラブル解決をサポートする組織の中心人物で、事件当時は精神が不安定な息子が自殺したのは適切な処置を怠り、早期に退院させられたからだと訴える家族の依頼で動いていたという。マシュー、ジェン、ロスのチームは明確な動機や証拠が見つからず、ひたすら関係者への聞き込みで捜査を進め、やがて自殺した青年が自殺を唆すサイトにアクセスしていたことを突き止める。そんな中、第二、第三の殺人が起き、警察も地元関係者も神経をすり減らすことになる…。
事件の動機や様態がいつ明らかにされるのか、あまりにもスローペースな展開で前半はかなり退屈。最後の謎解き、真犯人の告白もなんだか生ぬるい。580ページを越えるボリュームだがミステリー部分が三分の一、マシューをコアとする人間ドラマが三分の二だろうか。シリーズ2作目とあって、登場人物たちのキャラがよりくっきりし、人間味が感じられるようになったが読みどころか。前作と変わらず同性婚のマシューとジョナサン、どちらも「夫」となっているのには違和感を感じて読みづらい。「パートナー」とでも表現してくれればいいのにと思う。
シリーズ第一作「哀惜」から読み始めることを強くオススメする。

iisan
927253Y1

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