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銃と助手席の歌



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【この小説が収録されている参考書籍】
銃と助手席の歌 (創元推理文庫)

銃と助手席の歌の評価: 9.00/10点 レビュー 1件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点9.00pt

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(9pt)

怒りを燃料に、荒野を突き進む二人の少女のロード・バディ・ノワール

ロンドン生まれ、西オーストラリア育ちの英国人新進女性作家の初邦訳作品。二人の少女が殺した男の死体を捨て、車を奪ってオーストラリアのハイウェイを北へ、北へと逃走する、熱量が高いロード・ノベルであり、バディ・ノワールである。
高校を退学したばかりの白人・チャーリーは姉の恋人・ダリルが見せびらかした金の延棒を盗んだことから争いとなり、はずみでダリルを殺害してしまう。たまたまその場に居合わせた、先住民の血を引く大学生・ナオはなぜか警察に通報するのを嫌がり、死体を隠して逃走することを提案する。二人はダリルの車を奪い、死体を湖に捨て、西オーストラリアのハイウェイを北へ向かって走り出す。チャーリーは警察から逃げようとしたのだが、ナオが共犯者となったのは何故か? しかも、奪った車には10kgの金の延棒が隠されており、二人は正体不明の何者かに追跡されることになる。それぞれに隠し事があり、性格が正反対の二人はことあるごとに対立し、怒りをぶつけ合いながら見えないゴールを目指して行く…。
古典的名画「テルマ&ルイーズ」の流れを汲む女性バディのロード・ノベルで、ただただ逃げる二人のひたすらな熱情が豊かな物語を生んでいる。さらに全編に、二人がそれぞれに持つ、ヒリヒリした怒りが溢れ出し、最後まで緩みのないサスペンスが強いインパクトを残す。
文句なしのオススメ作品だ。

iisan
927253Y1

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