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ロンドン・アイの謎



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【この小説が収録されている参考書籍】
ロンドン・アイの謎
ロンドン・アイの謎 (創元推理文庫)

ロンドン・アイの謎の評価: 8.00/10点 レビュー 1件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全1件 1~1 1/1ページ
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

大人が読んでも面白い、本格密室脱出もの

イギリスのYA作家の本格謎解きミステリー。アスペルガー症候群の少年がロンドンの大観覧車から姿を消したいとこを探して、密室脱出の謎を解く本格的なミステリーである。
他人の気持ちを読み取るのは苦手だが気象学の知識は専門的で、物事の仕組みを考え続けるのは得意な12歳のテッド。おおむね暖かく接してくれる家族に囲まれ、自分が他の人とは違うことは自覚しながらも素直に成長していた。ある日、ニューヨークへ移住するという叔母がいとこのサリムと一緒にテッドの家を訪れ、出発の前にロンドン見物をすることになった。テッドと姉のカット、サリムの3人が大観覧車のチケット売り場で並んでいると男が現れ、チケットを1枚譲ってくれるというので、サリムだけが乗り込んだ。30分後、一周してきた観覧車のカプセルからサリムは降りてこなかった。密室状態のカプセルからサリムは、なぜ、どうやって姿を消したのか? テッドは姉のカットと力を合わせ、常識にとらわれない、素直な論理的思考で真相に辿り着くのだった。
アスペルガー症候群の少年が主人公というユニークな設定だが、謎解きに関しては極めてオーソドックスで、大人が読んでも十分に楽しめる本格派の作品である。YA作家だけにテッド、カット、サリムの3人の人物造形が巧みだし、周りの大人たちも存在感があり家族の物語としても読み応えがある。
子どもから大人まで、どなたにもオススメできる良作である。

iisan
927253Y1

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