サラスの旅
- ロードノベル (31)
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ダウドの死後、「ボグ・チャイルド」の次に発表された作品。 14歳の少女、ホリーはロンドンの児童養護施設から里親に引き取られるが、里親宅にもなじめず、学校にも居場所を見つけられず、故郷のアイルランドで母親と一緒に暮らす日々を夢見ている。ある日、里親宅で金髪のウィグを見つけたホリーは、17歳のイカレタ(イカシタ)悪女、「サラス(Solace)」に変身し、里親宅を家出し、ヒッチハイクでアイルランドに渡る計画を実行に移す。道中、様々な出会いを経ながら、ホリー(=サラス)に、少しずつ忘れ去っていた過去の記憶が蘇ってくる…。 ある意味典型的なロード・ノベルであり、ビルドゥング・ストーリーでもある。過去の辛い記憶と長年の児童養護施設暮らしから、ホリーは気難しく、大人を信用しない、扱いのやっかいな少女になってしまっているが、ヒッチハイクでの様々な人々との出会いを通じて、少しずつ人への信頼を取り戻していく。同時に、現実の厳しさ、過酷さをも知ることになる。 「サラス(Solace)」は、悲しみなどへの慰め、慰安を意味し、原題のSolace Of The Roadは、ホリー(=サラス)が、旅の途上、人々の好意から慰めを得ていたことも掛けているように思えるが、ラスト、ホリーは、それまで抱いていた幻のような希望(慰め)の中に生きることと決別し、現実に向き合っていくであろうことも示唆される。 ダウドのホリーや児童養護施設の子供たちに向ける視線はあくまで優しく、決して高みから見下ろすところはない。もっとも、それは、児童作家やファンタジー作家に最低限必要な資質なのかもしれないが。 解説に拠れば、ダウドは、この本を書くために関係者に取材したことなどがきっかけで、子供の権利擁護や、教育の機会に恵まれない子供たちへの支援に力を尽くし、トラストまで設立したらしい。その早すぎる死が惜しまれたのも当然か。 | ||||
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ロンドンの児童福祉施設で育った14歳ホリーは、里親が見つかるも、落ち着かない。本当は母親の元へ帰りたい。その家でウィッグを手に入れたホリーは、ブロンド女サラスに姿を変え、母を求めてアイルランドへと向かう。旅の途次で、サラスの心の中に真実が輪郭を持ち始め・・・。 切なくも力強いYA小説。 | ||||
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