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同志少女よ、敵を撃て



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【この小説が収録されている参考書籍】
同志少女よ、敵を撃て
同志少女よ、敵を撃て (ハヤカワ文庫JA)

同志少女よ、敵を撃ての評価: 7.57/10点 レビュー 7件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.57pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全3件 1~3 1/1ページ
No.3:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

同志少女よ、敵を撃ての感想

戦争ものですが、地理や独ソ戦争のことはよく知らないので、少し知識を入れてからの方が理解しやすいかもしれません。
タイトルの伏線回収は、ここで来たか!って感じでした。

Hidezo
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No.2:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

同志少女よ、敵を撃ての感想

クリスティ賞受賞作との印象から思い浮かべる作品とは異なります。
第二次世界大戦時代のソビエト連邦領ウクライナ出身の女性を主な視点として描かれています。
この手の戦争を題材とする作品にしてはだいぶオブラートに、あるいはソフトに書かれていると思います。
その分リーダビリティに優れ、物語には直ぐに惹き込まれてゆきます。


82QYAGNC
No.1:3人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

同志少女よ、敵を撃ての感想

早川書房の第11回アガサ・クリスティー賞受賞作品。
今までの受賞作品はこの賞の名前から連想するイメージとは違い、メフィスト賞のような広義のミステリを感じていました。ただ今回は納得の素晴らしい作品。"早川"の"アガサ・クリスティー賞"という名前の印象に相応しく、本書の存在によってこの賞の格を上げたと言っても過言はない出来だと感じます。傑作でした。

内容は第二次世界大戦の独ソ戦を描く戦争小説もの。村が襲われ村人や母親が惨殺され焼かれる中、救助されて生き残った少女セラフィマ。復讐心を宿し女性狙撃兵となり戦争に踏み込んでいくという流れ。

まず本書はとても読み易いのが好感。
戦争ものなのと海外小説の雰囲気から苦手意識で敬遠する読者が一定数いるかと思いますが、そのような悪い印象や分り辛さはありません。登場人物は少人数でかつ特徴的であり、場面転換も少なく状況が分かりやすいです。
読者の視点は戦争とは無縁の村の少女から始まる為、その視点から戦争の悲劇を体験していく流れは掴みやすくかつ物語に没入しやすくなっています。

戦争小説としての両国の思想、戦争犯罪、悲劇や復讐の連鎖など描く所は描きつつも、表現は嫌悪されないように大分気を使ってマイルドに描かれているので、多くの人に薦められる作品となっております。
なにか仕掛けや謎解きなどの驚きがある話ではありません。
史実として存在した女性狙撃兵。狙撃兵の主人公というアクション・エンタメ性を備えつつ、"戦争"と"女性"という面から今の世に適した差別やジェンダーなども取り入れられており、物語の展開、結末に至るまで惹きこまれた読書でした。傑作です。

egut
T4OQ1KM0

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