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ミカエルの鼓動



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【この小説が収録されている参考書籍】
ミカエルの鼓動
ミカエルの鼓動 (文春文庫)

ミカエルの鼓動の評価: 7.00/10点 レビュー 4件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全4件 1~4 1/1ページ
No.4:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(5pt)

手術の場面は臨場感たっぷり。他は空虚

心臓手術を行うロボット、ミカエル。そのロボットを使う第一人者である医師、西條が主人公の物語です。西條は、ミカエルを使い、あらゆる手術をこなしてきました。だからミカエルに対する信頼も厚い。けれど、そんなミカエルに欠陥がある疑いを聞き、本当にミカエルを使って大丈夫だろうかと、葛藤しながらオペに臨むのが粗筋です。
本書を読んで一番お見事と思ったのは、終盤の手術シーンでした。医療事故を引き起こしやすいロボットを使い、患者の命を救えるかという緊張感が伝わってきましたし、緻密な手術の描写が、とてもリアルでした。手術の用語が羅列していて、相当調べ、力を入れたのだろうと推測できます。
ただ、他は空虚と感じられました。改行が多く、不要な描写も多いです。読書が苦手な人には読みやすい本といえるでしょうが、改行が多いせいで本が厚くなってしまってる始末です。いろいろ削れば、400ページくらいに収まったと思いました。
また、細かいようですが、逆説の"が"を多用しており、気になりました。『〜だった。"が"、〜だった』というふうに。"しかし"や、"だが"、"けれど"など、いろいろ接続詞はあるのに、"が"に固執するのはなぜだろうと、少し目につきました。
展開が予想どおりなのも残念と感じました。なぜ、あの場面で、あんなことが起こったのかについて、説得力ある説明がほしかったです。
ミステリ要素は皆無のヒューマンストーリーの作品です。かといって登場人物の個性は少ないです。
辛辣なレビューをしたかもしれませんが、手術の場面のリアルさを総合し、可もなく不可もなくの☆5評価としました。

bamboo
NU17PFML
No.3:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

ミカエルの鼓動の感想

医療の現場のストーリーですが、医療に関わらず自身の仕事に対する誇り、自信、謙虚、感謝、仲間、チームワーク…といったところがメッセージでしょうか。
おもしろかったです。終盤は、真木ではなく、航くんの術後を描写した方が良かった気がするが、そこはプロローグとエピローグの関係なんですかね…。

kmak
0RVCT7SX
No.2:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

医療と命の本質を問う物語だが、予定調和で終わってしまった(非ミステリー)

2020年から21年に週刊文春に連載された、長編小説。手術支援ロボットか、従来の手術かで対立する医師たちの葛藤を描いた医療小説だが、ミステリーではない。
ポイントは「ロボットの欠陥を知った時、それでも手術で救える命があれば使用すべき」なのか、「万が一を考えれば、欠陥を公表すべき」なのかで悩む、ロボット支援手術のカリスマ医師の葛藤。対立する従来手術の天才がいい味を出していて、これは面白そうと思ったところで、まあ現状では誰もが容認する予定調和なエピローグになり、ちょっと肩透かし。ただ、筆者の筆力が抜群なので、ミステリーとしては物足りないが最後まで面白く読めることは間違いない。
医療ミステリー、医療小説のファンにオススメする。

iisan
927253Y1
No.1:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

ミカエルの鼓動の感想

著者の警察ミステリを読んでいれば、その表現力たるや右に出るものなしと言えると思うが、医療ミステリでも遺憾なく発揮されている。その緻密さは一読瞭然。直木賞候補も頷ける。
ただし西條は「孤狼の血」のガミさんや日岡、佐方貞人に比べるとやや魅力に劣るか。西條と航の交流は心温まるものがあったけど。

本好き!
ZQI5NTBU

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