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推理大戦



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【この小説が収録されている参考書籍】
推理大戦
推理大戦 (講談社文庫)

推理大戦の評価: 5.50/10点 レビュー 2件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点5.50pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全2件 1~2 1/1ページ
No.2:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(5pt)

推理大戦の感想

特殊な能力を持った名探偵達が「聖遺物」をかけたゲームに参加するという話。
大きく分けて二部構成で、前半は名探偵達の紹介エピソード。後半があらすじにある物語。

個人的には前半がとても面白かったです。
超人的な名探偵達は、AIを駆使する者、思考速度が常人の数倍ある者、五感が優れている者。という具合に驚異の能力を用いて瞬時に事件を解決する者達。短編集の様な短いエピソードの中で、それぞれの名探偵達の活躍が読めるのは贅沢な作りで良かったです。
一番印象的なのは思考速度が速いボグダンというキャラ。思考速度が速いという事を文章で表現する為に括弧書きを駆使した文章となっており、この表現は小説らしさがあってよかったです。

後半についてはあらすじにある事件が起きるのですが、これだけ凄い名探偵達が集まっているにも関わらず、話や推理の進展が悪い為に超人感が薄れてしまったのが残念。超人たちを集めている状況がミステリに活用されているかというと必然的には感じませんでした。

なんとなく読んでいて感じたのは作者が好きで自由に描いた作品である事。悪い表現で恐縮ですが読者からするとちょっと読み辛いし、不必要なギャグパートや大阪弁のノリが作品の雰囲気を崩して身内ネタに走っている傾向を感じました。そういうのを気にせず、好きな事、好きな要素、思いついた文章をどんどん描いて楽しんでいるのを感じた次第です。

それぞれの名探偵は個性的なので、スピンオフ作品などで舞台を変えてまた皆に会えたら面白いだろうなと思いました。

egut
T4OQ1KM0
No.1:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

名探偵バトルロイヤル

本全体の六割近くが「ゲームプレイヤー」である名探偵たちの能力紹介用短編集になっているのだが、この部分だけでもう面白い。
アメリカン・コミックの「ヒーロー・オリジン」あるいは一話完結のTV推理ドラマの第一話スペシャルをまとめて見ているようなワクワクが、
またいずれ相争う一人一人の「特殊能力」が実例を挙げて紹介されていく様には風太郎忍法帖のような期待感があった。

事件が起きた後は不可能状況からの「証拠発見→トリック推察→犯人指摘→別の証拠による否定」という流れが幾度も繰り返されるのだが
どんなトリックでも「探偵への出題」という前提があるため許容されてしまう、という所は講談社タイガでの別シリーズと同じものを感じた。

最後に個人的な期待として
作中で井上真偽さんの『その可能性はすでに考えた』とその前作であるデビュー作『恋と禁忌の述語論理』について言及されるのだが、『その可能性はすでに考えた』は『恋と禁忌の述語論理』内に名が出てくる複数の名探偵の中の一人を主役にして新たに書かれた長編シリーズの第一作であるという事実…
これははたして、作者からの密かな予告なのだろうか?(そうであってほしい)

▼以下、ネタバレ感想

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