■スポンサードリンク


楽園とは探偵の不在なり



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!

楽園とは探偵の不在なりの評価: 4.80/10点 レビュー 5件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.80pt

■スポンサードリンク


サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全1件 1~1 1/1ページ
No.1:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

楽園とは探偵の不在なりの感想

個人的にかなり惹き込まれた作品でした。とても面白かったです。

物語は特殊設定もの。
世の中に『天使』という存在が突如現れた世界。人間の罪を監視し、2人以上殺したものは地獄に引き摺り込まれる。
連続殺人という行為があり得ない世界の中、孤島の館にて事件が発生していく。

特殊なルールによるミステリとして期待されがちですが、個人的にはミステリとして楽しむというより世界観の方が楽しめました。天使自体の存在、天使が降臨した事により変わった世の中、犯罪が減り探偵の存在意義の変化。世界観がとても丁寧に描かれていたのでSFやファンタジーものとして惹き込まれた次第です。
現実的な要素で代弁すると世界が変わる"災害もの"としても捉えられます。震災・隕石での崩壊と違い、天使という切り口で世界の変容の新しい物語を作り、そこにしっかりと本格ミステリを絡めているのが見事でした。

登場人物達も分かりやすく特徴があり読んでいて面白い。キャラの雰囲気は明るく魅力的なのに対して世界は悲壮感に包まれている対比を感じました。主人公の探偵としての悩み、過去の仲間達との良い思い出と苦悩。色々な感情も心に響きました。

タイトルから感じますが、ミステリや事件要素ではなく、探偵とは何かに趣がある内容。
物語としてとても面白い作品でした。

egut
T4OQ1KM0

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!