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長いお別れの評価:
8.00/10点 レビュー 5件。 A ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです
平均点8.00pt
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
長いお別れの感想
▼以下、ネタバレ感想
正直ハードボイルドものは余り好きではありません。登場人物の心理描写がなされないので、口数少ない主人公のセリフや何気ない所作から色々察する必要があります。作品に没頭するには主人公に感情移入できる事が必要不可欠と考えます。特にセリフに味わいがあるはずなのですが、訳によっては「キザ」「ダサい」で片付けられてしまい、こうなってしまっては最早「無味乾燥」何も残らない作品として読み終えてしまうことが多いです。分厚いけれど文字が大きいので読了までそれ程時間はかからないかなと思っていましたが、読み始めてみると改行が少なく字がびっしり、予想外に時間がかかってしまいました。ただ、可読性が悪かったわけではなく寧ろすこぶる良好でした。可読性が良いのに読了時間を要してしまったのは、それだけ苦手なはずのホードボイルドの世界に没頭できたからでしょう。私が読んだのは村上春樹訳です。村上春樹とハードボイルドっていまいちピンと来ないのですが、粋でウイットに富んだ文章を堪能させてもらいました。清水訳は読んでいないのですが、本来ストーリーテラーであるはずの訳者により、違った価値観が付加されているように感じました。いい意味での「軽さ」ですかね。主人公を単なる「キザで鼻持ちならない奴」に終わらせず、ハードボイルド苦手な読み手にも好感を持たせる事に成功している訳者村上春樹のこの作品、この主人公に対する愛を感じることが出来ました。ミステリっぽい部分もあるのですが、推理しながら読むような作品でもないでしょう。世界観を楽しむ作品かなと思いますので。最後、この作品一番の真相が明らかになる某セリフに「おっ」と驚かされる事でしょう。これで十分、こんな事まで期待していなかったって分、感動は2倍って感じでしょうか。私は知らなかったのですが、かなり有名なセリフだったようです。後はタイトルの意味をどう解釈するか、ですかね。面白かったです。
▼以下、ネタバレ感想