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逆転裁判 時間旅行者の逆転



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【この小説が収録されている参考書籍】
逆転裁判 時間旅行者の逆転 (ハヤカワ文庫JA)

逆転裁判 時間旅行者の逆転の評価: 6.00/10点 レビュー 1件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.00pt

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逆転裁判 時間旅行者の逆転の感想

ゲーム『逆転裁判』のオリジナルストーリー。著者は討論が魅力のルヴォワールシリーズを手掛けた円居挽。小説を過去に読んだ事があるので、言い争う逆転裁判の小説化の担当としては面白そうな組み合わせだと思いました。ゲームは逆転裁判1~4をプレイ済み。『逆転検事シリーズ』はプレイしていません。
その上での感想としては、とても逆転裁判を再現していて文句なしです。読んでいて画やBGMが浮かびました。シナリオの進行の仕方、敵役の証拠の隠し方とその暴き方の展開、セリフ回しなど、逆転裁判が好きな人は納得の出来だと思います。キャラ物として面白かったです。
一方、逆転裁判を知らない人が、ミステリや小説単品として見るとどうか?と思うと、非常に厳しい作品かもしれません。法廷ミステリでもあるのですが、展開はゲーム的なノリそのままなので、シリーズが好きな人は楽しめ、知らない人は何だこのふざけている裁判は?となるかと思います。

大きな主軸となる謎はタイムマシンが存在するのかどうか?
密室内に被害者と共にいた被告人。タイムトラベルをしたとしか思えない状況の数々。この非現実的な内容を謎として捉えられるかどうかがポイントです。
原作はゲーム作品だから、霊媒やらタイムマシンの存在もアリなんじゃないかと思えてくるわけで、違和感なく楽しめたかどうかが評価に繋がると思います。
個人的にはミステリも然ることながら、ファンサービスが強い印象でした。懐かしいキャラクターが多く登場したのが楽しかったです。

何故、被害者は死の寸前、密室内に閉じこもり助けを呼ばなかったのか?この解法は本書ならではの理由で唸りました。
タイムマシンネタも、一般ミステリでは扱い辛いので、逆転裁判と結びつけたのはある意味巧いなと思います。

点数について。
ゲームだと相手の証言を崩すべき、おかしな所を試行錯誤して論破するのが楽しい魅力ですが、小説だと解答への一本道な為、おかしな証言はそのままおかしいまま読まされるだけなので、検察側の理不尽な証拠隠しが目立ち、なんだこのふざけた裁判は?という印象でした。文章は正に逆転裁判なのですが、小説の一本道だと違和感がありますね。同じ文章や雰囲気でもゲームと小説での印象は大分違う難しさを感じました。手放しで面白いと言えない難しさが残った感想です。シナリオそのまま、本書をゲームとしてプレイしてみたいと思いました。

egut
T4OQ1KM0

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