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坂の途中の家



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【この小説が収録されている参考書籍】
坂の途中の家
坂の途中の家 (朝日文庫)

坂の途中の家の評価: 6.67/10点 レビュー 3件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.67pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全2件 1~2 1/1ページ
No.2:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(5pt)

坂の途中の家の感想

心理サスペンス小説ということで、期待感一杯で読んだが、なかなかしんどいお話であった。
とにかく主人公里沙子の思考にイライラする。
本文中にも「・・・そんな具合に、ネガティブな思考のループにはまりやすい自分を里沙子は自覚していて、心底面倒だと思っているのだが。・・・」
まさにこの一文に尽きる。

主人公は三歳の娘を育てている普通の主婦である。夫陽一郎もその娘を可愛がるどこにでもいるような普通のサラリーマン。
そのどこにでもあるような普通の家庭の普通の主婦が、裁判員制度の補充裁判員に選ばれ、刑事裁判に臨むことになったというお話。
刑事裁判の被告は、我が子を湯船に沈めて虐待死させた女性水穂。
当方読み始めて本書の展開は、「被告や証人の証言や主人公の発言・行動が複雑に絡み交錯しつつ、事件の真相が思わぬ展開を迎える」というエンタメ的なストーリーを予想したが、実際は全く異なっていた。

事件そのものは、この小説の本題ではない。
要するに、主人公里沙子が被告水穂に自分を重ね、自分の生い立ち・環境・家庭・家族・結婚生活・子育て・躾け・虐待・嫁姑・自立・専業・共稼ぎ等を考える社会派的家族小説である。
安直に言うと、若い男女が結婚するに当たっての指南書・啓蒙書とも言っていいかもしれない。
男性側から見ると、里沙子のような超面倒な女性は遠慮したい。
女性側から見ると、陽一郎のような一見理解があるようだが、女性の内面を知ろうとしない無理解・マザコン男はもう無理。こういうことだろう。
だから、円満な結婚生活を送るためには、この本を読んで男女の特性差を知り、些細な一言も気を配って結婚しましょう。ということではないか。
勝手ながら、当方、著者の意図をそういう風に捉えてしまった。

アマゾンの感想を読んでいると、里沙子の心情に共感するというコメントが多いことになるほどと思う。
無理解男が世に多いということの証左でもある。
まあしかし読みながら、うじうじ思考の里沙子には、もっとガツーンと言ってやれよと言いたくなった。
もしかすると、著者はダメ女性の例として里沙子を描き、世の女性たちに「もっと自立せよ!」って発破をかけているのかとも思った。

エンタメ小説では無く、ちょっと本サイトでは範疇外という印象なので、中庸点の5点とした。

マッチマッチ
L6YVSIUN
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

坂の途中の家の感想

簡単に言うと、補欠裁判員に選ばれた主婦が被告人に同情する話。
ただ、それが深くて、男性の私にはコメントしづらくて、みたいな作品です、、、。

kmak
0RVCT7SX

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