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海妖丸事件



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【この小説が収録されている参考書籍】
海妖丸事件
海妖丸事件 (光文社文庫)

海妖丸事件の評価: 7.00/10点 レビュー 1件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.00pt

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全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(7pt)

海妖丸事件の感想

以前読んだ「黒龍荘の惨劇」が楽しめたので本書を手にしました。伊藤博文公の書生をしていた二人が、一方は探偵となり片方は役所に勤める身分となったが、親友であるがゆえに
二人して事件に巻き込まれるというスタイルで書かれているミステリです。生涯の友の月輪龍太郎が探偵となり事件の記録者の杉山潤之助がワトソン役で彼に付いて回ることになっています。
この二人の設定は悪くなく微笑ましくもある二人ですが、今回の事件は手口が大胆で、その割には成功と云えるかどうか微妙な感じがするのも否めないと思うのです。
しかし、上海に向かう船内が舞台で催しとして仮面舞踏会があったり(ああ、入れ替わりトリックね、と想像するとそのままだった。)(笑)など一応趣向が凝らしてあるけれど、やはりメイントリックに
大胆過ぎるが手口が使われているので、少し引いてしまうというか、ちょっと気に入らなかったのは隠せません。明治のころを舞台にしているので文章も当時を思わせる言葉使いで書かれていて、
この辺は別に読みづらいとかいうことは無くて、逆に雰囲気を出すためには不可欠なところであると思います。事件そのものは動機が分かれば犯人も指摘できるという単純なものですが、その動機に当たる
エピソードが最後の方で関係者から語られるというのも、ま、物語の性格上仕方がないといえますが、こういった点からも全般的に平均点の内容と云わざるを得ない内容のミステリでした。

ニコラス刑事
25MT9OHA

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