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半島を出よ



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半島を出よの評価: 6.75/10点 レビュー 4件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.75pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(8pt)

現実を見ない国の愚かさを痛烈に批判した、予言的政治謀略小説

2005年に発表された、村上龍の書き下ろし長編小説。「2011年に北朝鮮の謀略により福岡が占拠される」という設定で、日本社会の脆弱さを鋭く指摘した予言的物語である。
金正日体制の北朝鮮に対する反乱軍という名目の「高麗遠征軍」が福岡に上陸し、福岡ドーム、シーホークホテルを占拠した。実力行使をためらわない兵士たちという直接的な軍事力に直面した日本人、日本政府は現実を見ることを忌避し、自然災害のように過ぎ去ってくれるのを待つばかりで何ら有効な行動をとることができなかった・・・。
東日本大震災や福島原発事故を経験し、最近の国際情勢への対応を見る今、2005年時点で日本の弱さを読み切っていた村上龍の先見性に驚かされる。さらにエンターテイメント作品としても一流で、ミステリーファンにとどまらない、多くの人にオススメしたい作品である。

iisan
927253Y1
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

半島を出よの感想

金正恩体制で緊張が高まるこの時期、6年前のこの作品に目が止まり読んでみました。村上龍という大御所が本気で書いたエンターテーメントであるだけに当然ながら興奮して読みました。当時北朝鮮が我が国に侵攻するなどあり得ないと自分も含め大勢が考えていたと思います。作者はすでに警鐘を鳴らしていたのですね。高麗遠征軍と自衛隊との本格バトルにせず、社会不適合者の反撃という形で書かれていますが、少々無理な展開とイシハラの言語記述の御下劣さ、グループに割く無駄なページが残念な印象です。高麗遠征軍の人間像を下手に悪者にせず、責任の所在を日本政府にもってゆくところはさすがです。

supoo0331
76NSOQ3P

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