夫、息子と幸せに暮らす宏美は9年前に恋人を飛び降り自殺の巻きぞえで失っていた。

以前生涯学習センターで男の料理講座の講師を務めた美由紀。

萌子は、かつて夫だった男と待ち合わせをしていた。折り入って相談があるというのだ。

平凡で慎ましやかな生活を送っていた主婦永井純子のもとに、不可解な贈り物が届いた。

老人福祉施設のデイサービスセンターに勤める純子は偶然、一生忘れようとしても忘れられない女性の担当になった。

人生は楽しく、充実していなければ。そこそこ出世した旦那に、健康な息子。

夫・石井夏彦の浮気が原因で、5年続いた結婚生活に終止符を打った恵子。

「本当の自分になるの」突然、自信に満ちた表情で語る秀子に、喜美代は恐怖さえ覚えた。

単調な日常と無関心な家族。

日照りに見舞われ、干上がったダム底から緑山中学校の旧校舎が不気味な姿を現わした夏。

ノンフィクション作家・高嶺隆一郎は真犯人に直接インタビューする手法をとっていた。

青葉ヶ丘中学3年A組―悪魔のようなこのクラスを、担任教師が名づけて「沈黙の教室」。

わたしの人生は充実する、あの夫、あの親族さえいなければ。

”原作者”と”盗作者”の緊迫する駆け引きに息を呑む。

就職しアパートで一人暮らしを始めた清水真弓は、絶えず隣家からの視線に晒されている感じに悩まされる。

小学校教師の水川には給食で食べられなくなった物がある。それはうずらの卵。

エリート銀行員の仁藤俊実が、意外な理由で妻子を殺害、逮捕・拘留された安治川事件。

埼玉県久喜市で新年早々、元校長の老夫婦とその長男夫妻の四人が惨殺された。十日後、再び同市内で老夫婦の変死体が発見される。

「グランドマンション一番館」には、元「名ばかり管理職」の男、元公務員、三世代同居の女所帯から独居老人、謎の若者、はてはかなり変わった管理人までと、アクの強い人たちが住んでいる。

大人気ミステリー「――者」シリーズの原点 多額の保険金をかけた妻を、トリカブトで殺したM。

子供を作るか否かで夫とすれ違い始めた志奈子。幼なじみのプロポーズに戸惑う智美。

夫の定年を機に安曇野で田舎暮らしをしていた中井絹子を不幸が襲った。夫が脳梗塞で急逝したのだ。

若手ルポライター・笹尾時彦は、新人賞の下読みのバイトで奇妙な原稿に遭遇した。

ノンフィクション作家・五十嵐友也のもとに届けられた一通の手紙。

その森に踏みこんだ者は、二度と帰れない―― 一家が惨殺された樹海のなかの山荘。 禍々しき森の、いまだ解明されぬ事件。

中学2年の夏、桃子は親友のすみれとバス旅行をしていた。ところがそのバスが事故を起こし、ふたりは崖下に転落してしまう。

なぜ、充たされないの？ 恋愛、仕事、家庭心に隙間を抱える女たちが一歩踏み出したとき・・・ 「私の幸せって何？」かつて同じアイドルの追っかけをしていた三人もはや三十八歳。

同僚だった女に持ちかけられた交換殺人の提案に乗り、一面識もないその夫を殺した罪で逮捕された友竹智恵子。

日本推理作家協会賞受賞!心に刺さる連作短篇集 島に生まれ育った人々の、島を愛し島を憎む複雑な心模様が生み出すさまざまな事件。

高谷美由紀は、結婚を間近に控えた27歳。

浅草の古びたアパートで絞殺された女が発見された。昼は大手旅行代理店の有能な美人OL、夜は場末で男を誘う女。

息子輝久の日記を盗み見た野原実は衝撃を受けた。『てるくはのる』日記には赤裸々ないじめの告白があった。

カンタベリーへの道中、同じツアーの参加客が各自、とっておきの不思議な話を披露し合うことに。

仕事がしたい。なのに、あの男は“私の家”に帰ってきて偉そうに「夕飯」だの「掃除」だの命令する…。

「さて、同窓会を下記のとおり開催することとなりました。

色恋をめぐる狂気は、その女たちを少しずつ蝕み、少しずつ壊していった…。

「私の赤ちゃんを返して!」誘拐された子供を求めて妻は出奔した…やがて子供は戻されたが、妻は行方をくらましたまま。

突然、死んだ夫は名前も職業もすべてが嘘だった。真実を求めて、雅代は彼の遺した小説を読み進める。

妻と担当編集者の三人でダイビングに出かけた人気推理作家、風間春樹。

出版社で働く派遣社員の倉本渚は、ある日AV女優連続不審死事件の容疑者が遺したルポ「アルテーミスの采配」を手にする。

八歳の女児が乗用車に撥ねられ死亡する。運転手は不起訴処分になるが、そこには罪深い大人たちの様々な打算が働いていた。

大学時代の友人たちと、十四年ぶりに集まることになった史子。近況報告や思い出話をしながら、楽しいひとときを過ごしていた。

十年前に解散した女性三人組アイドル・トライスター。彼女たちが所属していた事務所の元社長が他殺死体で見つかった。

―過去に重大犯罪を犯した人間が、会社の同僚だとわかったら?― ミステリ界の若手旗手である薬丸岳が、児童連続殺傷事件に着想を得て、凶悪少年犯罪の「その後」を描いた傑作長編! ジャーナリストを志して夢破れ、製作所に住み込みで働くことになった益田純一。

同日に同じマンションで、二人の独身キャリアウーマンが殺された。

少女漫画 『青い瞳のジャンヌ』 をこよなく愛する”青い六人会”。

北関東のある町で、中学二年生の名倉祐一が転落死した。

「週に三度、他の男とセックスすることを習慣にして」いる主婦・麻美。

奈緒美は十歳年上の町田雄一と結婚した。自分は初婚だが、彼は四年前に離婚歴がある。

「あなたが天国へ行った瞬間を知ってたわ。だって真夜中にきたわよね、私の部屋に。

こんな結婚しなきゃよかった―三十歳にして家庭生活に絶望した綾は、子育てを放り投げ、「出会い系」にのめり込んだ。

角丸真理子は父の反対を押し切って、屋敷芳樹と結婚した。小野和人という恋人をふっての決断だった。

この子と、幸せになりたいだけなのに―岸谷奈江と一人娘の真央は、入園を予定している有名幼稚園へ見学に向かう。

孤独に暮らす老婆と出会った、大学生の総司。

サスペンス映画の傑作『サイコ』を見事に彷彿させる表題作「101号室の女」、夕暮れの公園で空のベビーカーを押す男の謎に迫る「眠れ、わが子よ」、凶暴な脱獄囚が別れた女に刻々と近づく恐怖を描く「網走まで」等、全九編を収録。

大学院生の珠は、大学時代のゼミで知ったアーティスト、ソフィ・カルによる「何の目的もない、知らない人の尾行」の実行を思い立ち、近所に暮らす男性、石坂の後をつける。