些細な事件が大騒動に発展していく、パニックコメディの大傑作！ 一億の契約書を待つ生保会社のオフィス。

「ねえ、あなたも最初に会った時に、犯人って分かるの?」こんな体験は初めてだが、俺は分かった。

三月以外の転入生は破滅をもたらすといわれる全寮制の学園。二月最後の日に来た理瀬の心は揺らめく。

英国留学中のリセは、十九世紀に建てられた「ブラックローズハウス」でのパーティーに招かれる。

「ゆりかご」か「養成所」か、はたまた「墓場」か。

一枚の不思議な「絵」の謎を追い、令和から昭和、大正へ。 日本最後の空襲といわれる秋田・土崎空襲。

夫婦、親子、姉弟、先輩と後輩、知り合うはずのなかった他人ー書下しし掌編を加えた、七つの「小さな世界」。

夏休みが終わる直前、山田が死んだ。飲酒運転の車に轢かれたらしい。

一緒に生きよう。あなたがいると、きっとおいしい。

3年ごとに開催される芳ヶ江国際ピアノコンクール。

あなたと生きる、その痛みごと。

唯一無二の主人公、再び。

高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。

東京・新宿にある都立高校の定時制。 そこにはさまざまな事情を抱えた生徒たちが通っていた。

「島崎、わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」幼馴染の島崎みゆきにそう宣言したのは、中学二年生の成瀬あかり。

舞台は、伝統ある男子校の寮「松籟館」。冬休みを迎え多くが帰省していく中、事情を抱えた4人の少年が居残りを決めた。

コンクール入賞者ツアーのはざま、亜夜とマサルとなぜか塵が二人の恩師・綿貫先生の墓参りをする「祝祭と掃苔」。

まったく新しい高校野球小説が、開幕する。 秋山菜々子は、神奈川で看護師をしながら一人息子の航太郎を育てていた。

とある家電メーカー総務部勤務の尚成は、同僚と二個体で新宿の量販店に来ています。

５２ヘルツのクジラとは、他のクジラが聞き取れない高い周波数で鳴く世界で一頭だけのクジラ。何も届かない、何も届けられない。

雄町哲郎は京都の町中の地域病院で働く内科医である。

5階建ての新築分譲マンション、アドヴァンス・ヒル。

救急医・武田のもとに搬送されてきた、一体の溺死体。その身元不明の遺体「キュウキュウ十二」は、なんと武田と瓜二つであった。

膨大な書物を暗記するちから、遠くの出来事を知るちから、近い将来を見通すちから―「常野」から来たといわれる彼らには、みなそれぞれ不思議な能力があった。

遊廓「墜月荘」で暮らす「私」には、三人の母がいる。孔雀の声を真似し、日がな鳥籠を眺める産みの母・和江。

津村沙世子―とある地方の高校にやってきた、美しく謎めいた転校生。

「これは、梯結子の問題解決及びその調達人生の記録である。

なんか、怖い話ない？ 異界が覗き、怪異の似合う古い街。 男たちが喫茶店に集ってすること、とはーー。

数百年先に帰ってくるかもしれない。懐かしい、この浜辺に―ー。

我々は、なぜ小説を読むのか。

知人の老女がひったくりに遭う瞬間を目にした大学生の春風は、その場に居合わせた高校生の錬とともに咄嗟に犯人を追ったが、間一髪で取り逃がす。

「あんたは、俺から花をもらってくれるのか」 虫も殺せぬ優男、結婚詐欺師……？ 77歳で孤独死した老人の、誰も知らない波瀾に満ちた意外な人生とは？ 『52ヘルツのクジラたち』町田そのこの新作は、一人の男と美しい花を巡る物語。

ある３月の週末、ＳＮＳ上で「人魚が逃げた」という言葉がトレンド入りした。

大学を中退し、夜の街で客引きのバイトをしている優斗。

太郎と散多は古道具店を営む兄弟。

謎と秘密を乗せて、今、長い航海が始まる。

いつもあなたを見つける度に、ああ、あなたに会えて良かったと思うの。

九州の水郷都市・箭納倉。ここで三件の失踪事件が相次いだ。

『月の裏側』の塚崎多聞、再登場!詩情と旅情あふれる、恩田陸版「怖い話」。

カメラマンの新夏は啓久と交際5年。

全国各地の酒場の片隅でふと語られる、ちょっと不思議で不穏な話。