「源氏物語」に隠された、或る夜の出来事。

紫式部が生きた平安中期を描く、豪華絢爛宮中絵巻。

あの山は命の輝きを永遠に宿し続けるいのちの山―― 江戸後期、弘化年間。

藤原氏が設立した施薬院の仕事に、嫌気が差していた若き官人・蜂田名代だったが、高熱が続いた後、突如熱が下がる不思議な病が次々と発生。

戦だけが闘いの場じゃない。命と矜持を賭けた任務への挑戦が今、始まる。

磨きをかけた悪の手管で、しぶしぶ善をなす、あの長屋の面々が帰ってきた！ 表向きは善人ばかり、実は悪党揃いの善人長屋に、大事な根付を失くして憔悴するお内儀が訪ねてきた。

成都(せいと)随一の高級旅館、張家楼(ちょうかろう)。

必死に足掻いて生き続けるのさ。この国の政がどうあろうともーー。

延暦十九年。駿河国司の家人・鷹取は、軍馬を養う官牧で己の境遇を嘆く日々を送っている。

時は7世紀。

小学生のとき、担任の先生と町の外からやって来た男が駆け落ちしたのを忘れられない主婦。

六十代の主婦・雅美は、大谷選手が書いたマンダラチャートを真似て、マス目を埋めてみる。

七世紀終わり。国は強大化する唐と新羅の脅威にさらされていた。

時は藤原道長が権勢を誇る平安時代。若き仏師・定朝はその才能を早くも発揮していた。

東海道を舞台にした「蠱毒」も、残り23人。 人外の強さを誇る侍たちが島田宿で一堂に会した。

おしゃべりと食べることと仕事が大好きな33歳のひまりは、ある夏の日交通事故に遭ってしまう。 目が覚めると体が動かない。

すべてに裏切られても、己を信じて生きる 江戸から明治へ。人々の哀歓を描く本格時代小説 ご一新から五年。

月島美佐はネイルサロン『月と星』を営むネイリストだ。

蔦屋が隠した謎の絵師、写楽の真実とは? 多くの傑作を残し、約10ヵ月で姿を消した「東洲斎写楽」。

右大臣だった菅原道真が大宰府へ左遷された。悲憤慷慨する彼にお相手役の保積もお手上げ。

大宰府が朝廷に贋物を献上!? 都から配流中の道真は、疑惑を晴らす秘策を……。 左遷暮らしをユーモラスに描く歴史小説。

『京都はんなり暮し』から15年ぶり、 作家デビュー後は初となる澤田瞳子氏のエッセイ集。 生まれ育ち、今も暮らす京都。

緻密な構図や大胆な題材、新たな手法で京画壇を席巻した天才・伊藤若冲は、なぜ奇妙な絵を生涯描き続けたのか――。

第165回直木賞受賞作！ 巨星・河鍋暁斎の娘として、 明治大正の動乱を真っ直ぐに生き抜いた 女絵師・暁翠の一生。

誰も知らなかった湯川(ガリレオ)の秘密 南房総沖に、男の銃殺死体が浮かんだ。

数百年続く、凄惨なる呪いの戦い――。至高の恐怖と異形の謎に挑め。

あらゆる臓器に同時多発的に悪性腫瘍が生じる奇病「シムネス」は、星嶺医大附属病院の伝説的外科医・火神郁男の命までも奪った。

直木賞作家が描く、珠玉の短編集。 清水寺の稚児としてたくましく生きる花月。

時は天平宝宇年間。藤原清河の家に仕える高向斐麻呂は14歳で大学寮に入寮した。

誰にでも青春があった。被害者にも犯人にも、そして刑事にもー。

少年は何度も何度も成長し、愛しい人々と青春を駆け抜ける。

聖武天皇の御世、後宮で働くべく阿波国から上京してきた若子。

巨匠監督が謎の死を遂げ、試写会の参加者は自殺…… 真相に探る人々に恐怖が迫る‼ 昭和最後の巨匠と呼ばれた映画監督・白波瀬が、最新作の完成直後に不審死した。

大唐帝国の帝都・長安で生ずる、奇怪な連続殺人。 屍体は腹を十文字に切り裂かれ、臓腑が抜き去られていた。

『曾根崎心中』『国性爺合戦』など、 数多の名作を生んだ日本史上最高のストーリーテラー・近松門左衛門 創作に生涯を賭した感動の物語。

古の大盗賊が起こした事件の真相とは? スタイリッシュ歴史ミステリ。 鎌倉時代、都でつつましく暮らす老侍。

平安時代中期。天皇の従兄である仁和寺僧・寛朝は、己の楽音を究めるため、幻の師を追って京から東国へ下った。

我々は、なぜ小説を読むのか。

荒れ狂う海と未知の島、そして異国の民。

なぜ、人と人は争わねばならないのか? 日本史上最大の危機である元寇に、没落御家人が御家復興のために立つ。

千吉親分の文庫屋が火事だ！現場に駆け付けた北一が見たものとは。

婚約者・坂庭真実が忽然と姿を消した。 その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。

数百年先に帰ってくるかもしれない。懐かしい、この浜辺に―ー。

◆あらすじ 「好きでもない女と結婚するのは絶対に嫌だ」「自分たちは宮家に生まれて、あれこれ苦労した」「あの女王さまでは、子どもをお産みになることは出来ないでしょう」--。

紙を愛してやまない《ヤギ》にちなんで名づけた、《Greatest Of All Time(=かつてない)》文芸誌が誕生! ジャンルや国境を越えて豪華執筆陣が集結しています。

花も盛りの明治40年――高遠彬の紹介で、ひとりの男が書舗「弔堂」を訪れていた。 甲野昇。

歴史小説の第一人者が描く、明治男の一代記。関東大震災、二二六事件、満州国。

ほんとうに人を斬ったのか──幕末から戦前までを駆け抜けた、日本美術家の生涯。